WEB SNIPER's special AV review.
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スナイパーAVレビュー!
愛媛県の高校を卒業後、上京して某メトロに就職というちょっと変わった経歴の持ち主――。ショートカットの似合う小動物のような可愛い美貌にFカップのないスバディを持つ女の子・紗藤まゆはどうしてAV女優になり、どんな思いでセックスをしているのか。梁井一監督が 2日間の撮影で探るドキュメント。愛媛県の工業高校を卒業して上京。某鉄道会社に2年間勤務したのち、AV女優になった。デビュー当時の売りは、ほかに「趣味はピアノ、明治文学、天体観測。ガス溶接、電気工事の資格をもっている」。見た目とのギャップに驚かされた。
そして彼女のAVを観るのはデビュー作以来なのだ。
髪をショートにしただけで、当時の黒髪ロングの文学少女のイメージは一新。上記の経歴や資格などがますます信じられない。
ティーン向けファッション誌のモデルみたいに映るんだもん。
本作が、女の子が素顔を赤裸々に晒してくれる『AV女優の裏側リポート かたりたがーる』シリーズなので楽しみだ。梁井一監督によるこのシリーズは過去2本観ている。長谷川リホ編は、劇中に彼女が手首を切る流血沙汰を見せ、青山未来編は、ハイテンションの不思議ちゃんキャラの彼女から想像もつかない凄惨な過去が語られた。
この紗藤まゆ編は去年の8月に2日間にわたって撮影された。
カフェでのトーク場面から始まる。
「工業高校を選んだ理由は、家から高校まで14キロもあるんだけど、1本道なんです。方向音痴の私でも行けるかなと思って決めたんです。クラスに女子は私だけ。でも誰とでも仲良くなれるし、学級委員もやっていました」
鉄道会社のOL時代、「渋谷駅のキップ売り場」でスカウトされた。
横浜に向かうクルマで話は続く。ハンドル握る梁井監督。助手席に紗藤まゆ。
何でAVに出ようと思ったのかを聞かれ、「スカウトされた当時は彼氏がいた」というのだが、続けて「私は彼を大好き。でもセックスしていない。その人は女性関係が激しくて、私は一途。スカウトされて、彼へのあてつけにAVに出演しようって。見返してやろうとの気持ちもあった」。
デビュー作が発売されるとすぐ彼に「AVに出た」と報告した。そのわけを「見捨てられる覚悟があった。決別するためだったかも」と言う。
彼は紗藤まゆから離れたが、彼女は今も彼のことを忘れられないようだ。
「でも、何でセックスしてもいない男を一途に想い、AVデビューしてしまったの?」との梁井の疑問に、明快な回答はない。
「セックスが嫌い」と言う。経験人数は2人だが、「AVに出るまでプライベートでセックスは通算で2回ぐらいしかない」と。
「好きな人と一緒にいられればセックスはそんなに重要じゃない?」と梁井に聞かれ、肯く。「男の人は何でみんなセックスしたがるんだろうなー、でもそれが当たり前なのかなー、何で私はそうじゃないんだろうなーと思ってました」そして「AVに出るようになって、少しずつセックスのことわかってきました」。
横浜のホテルに着いた。
SEXするためにチェックインした部屋は夜。今日は夏の花火大会のようで、盛大な花火がひっきりなしに窓外で弾ける。この花火をバックに、キスから立ちバックへ。じつに絵になるショットだ。
クンニされるとすぐに愛液の音を聞かせ、敏感に喘ぎ声を漏らす。
ツン、と上を向いたFカップの美乳、細いウエスト、まん丸のお尻。素晴らしいカラダだ。
「気持ちいい......」と小さく漏らし、ベッドに移り、寝バックになると花火がさらにドーンドーンと上がるので、2人は「すごいね」と一瞬見入る。
花火がエロ劇画の射精描写の代替ショットのように映る。
正常位から騎乗位になるとまゆちゃんが腰を振るので、「やばい、気持ちいい、この体勢でイッちゃうかも」と、梁井はそのままコンドームに射精した。彼女を仰向けに寝かせ、精液を胸に垂らさせてもらう。AVだもの、ザーメンは見せなきゃね。
ここで、涙が来る。彼女は泣いちゃう。
「カラミのあと、泣いちゃうんですよ私」何で?「わかんない」毎回ではないらしいが。
『セックス後 泣く』と、梁井はスマホのグーグルに打ち込む。いろんな回答を得られるが、頭の中を整理するまゆちゃんが言うにはこうだ。
「こういう仕事をして、仕事でセックスをするたびに、彼氏に対してゴメンなさいの気持ちがある」
一度もセックスしていない彼氏なのにね。
涙以外は終始無邪気そのものの女の子の顔だ。
居酒屋で、晩ごはんを梁井の倍は平らげる。痩せの大食いだ。ここで彼女はスマホのアルバムを見せてくれる。すべてが自炊した料理写真だった。おお、こう見えて、盛りつけもきちんと、まめに自炊している女の子だ。ここで、僕の中で好感度アップ。ちゃんとデキるコなんだもん。料理って「人」が出ると思うんだ。
翌朝。横浜のホテルで2日目の朝を迎える。夜景だったので気づかなかったが。窓外には海が広がっていた。
シックスナインで梁井は彼女のフェラテクにヨがる。締めの正常位になると、彼女は自らチビ電マをクリに当てながら「ああッイク!」と声にして、顔射を浴びる。どうやら精液は苦手らしい。
そして梁井は、聞く。
「......泣きそう?」「(うん)」と、目尻から涙。
梁井「誰が悪いの?」
まゆ「......わたし」
ホテルをチェックアウトし、梁井はクルマを三浦海岸へと走らせる。
到着し、まゆちゃんが初めて「ここは三浦海岸だよ」と聞かされると即、
「え? じゃあ行きたいとこある。ヒデさんのお墓」「あ。いいね。行こうか」。
波打ち際でビキニ姿のイメージショット的なものを撮影し、2人が向かった先は、墓地。早逝したX JAPANのHIDEの墓参りをする。
まゆちゃんも梁井もX JAPANをよく聴いていた。お互いがここで共通の趣味をひとつ初めて知った。2人の距離感がまた縮まったように映る。
郊外のホテルに到着。
梁井「チ○ポは苦手なんだ?」
まゆ「うん。(たとえるなら)ゴキブリみたい」
仕事のチ○ポもプライベートのチ○ポも同じくらい好きじゃない、と。
チビ電マで自慰をさせ、梁井が指ピスすると「イッちゃう」。
正常位で挿入され子猫のように喘ぐ彼女を見下ろし「可愛いよ、まゆちゃん可愛いよ」と梁井は言う。こんなコが乳首を勃てて愛液をあふれさせてくれているんだ、誰だって「可愛いよ」と言いたくなるに違いない。
騎乗位も短髪を躍らせ盛り上がり、正常位で彼女を横向きにして柔らかい絶品の尻肉をニギニギしながら突き、側位から背中に射精した。
梁井「セックス、嫌い?」
まゆ「ううん」
梁井「正直に言って」
まゆ「大っ嫌い」と笑う。
泣かなかった。
東京に戻る夜の車内。助手席で眠っているまゆちゃんの姿にテロップ。
『この作品に素敵なオチはない』
と、梁井らしいひとことだ。
カンパニー松尾みたく、キミにこんな素敵な言葉を贈るよ的なまとめ方はしたくない。梁井監督に以前インタビューさせてもらった時に彼はこう言っていた。女の子にそこまで熱く感情移入はできない、そんな自分らしさをそのまま作品に、と。
都内の路上で紗藤まゆを下ろす。笑顔で「お疲れさま」を交わす。
一瞬のエピローグ。昼間の三浦海岸での会話。
梁井「まゆちゃんにとってSEXとは?」
まゆ「うーん。お金」
『innocent』と黒地に白抜きのテロップが出た。
うん、イノセントだよね。この言葉しかないよね。
そして僕は紗藤まゆの大ファンになってしまった。何の変哲もないブルセラ物とかそんなのがすごく見たくなってきたよ今。
文=沢木毅彦
『AV女優の裏側リポート かたりたがーる 紗藤まゆ(HMJM)』
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16.01.25更新 |
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