WEB SNIPER's special AV review.
サンプルムービー公開中!!
趣味......いや、生き甲斐はパチンコ。パチンコ玉はあっちの釘、こっちの釘と打当たりながら私のチューリップへと入ってゆく――。2006年上半期ビデオ・ザ・ワールド主演女優賞、酒井ちなみ演じる妖艶なるダメ女の素晴らしく濃厚且つ卑猥すぎる毎日。夫が遺したコンテナの中で気ままに暮らす千代美の元には、なぜかピンサロ嬢や家出中の人妻といったワケあり女たちが集まってきて――。
うーん、イイですねえ!!
巨匠・川崎軍二監督が描く一癖ありなエロドラマ。AVというよりロマンポルノと言ったほうがいいような骨太な佇まいです。
というのも本作、なんとリリースは今から13年前の2006年なんですね。4:3のスタンダード画面で画質も荒く、さらに女の子は細眉で、出てくる男優陣がみんな若い!(笑)
もう見ているだけでタイムスリップでもしたような気分になれちゃって、オールドファンにはたまりません。
しかし、本作の魅力はそれだけじゃない。ヒロイン役の酒井ちなみが滅茶苦茶かっこいいんですよ。
まずオープニングからしてしびれます。
パチンコ狂いの千代美の家(殺風景なコンテナ)にはどっかからもってきた練習用のパチンコ台が置いてあって、彼女は全裸に黒いパンティという姿で真っ昼間からパチンコを打っている。
おっさんみたいに首にタオルをかけ、ポテチをバリバリ頬張りながらパチンコをする千代美。尿意を催すと外に出て行って廃車の陰でしゃがんでおしっこする。
ここで、
「元の家は夫の両親にとられてしまったから、このコンテナで暮らしてる。トイレもお風呂もないから、おしっこしたけりゃ車の陰でするし、うんごしたけりゃ近所の児童公園のトイレを使う」
となんとも男前なモノローグ。どうです、かっこいいでしょう。
男前といっても色気がないというわけじゃもちろんなく、大きな泣きぼくろのある顔も、170センチのダイナマイトボディもめちゃくちゃセクシー。こういう女性が図太く開けっぴろげでいるからエロいんですよね。
ヒロインは日々パチンコをして生活費を稼いでるんですが、当然負けるときもある。そんなときは勝っている男性客に目をつけ、自慢のFカップを武器に援交をもちかけます。そのままパチンコ店のトイレにしけこみ、狭い便器の上でバコバコ。
今のAVみたいに大声で喘いだり潮吹いたりはしないけど、パチンコ屋のドンドンジャラジャラって騒音の中黙って黙々とハメる姿はかえっていやらしい(時代が時代だし、もしかしてゲリラ撮影なのかも......)。
大柄な一匹狼みたいな女が、ハメてるときは切なげな艶っぽい顔になるのもたまりません。
そのうち、彼女の元にはパチンコ屋で知り合った行くあてのないピンサロ嬢やら、家族とうまくいかない家出妻やらが集まり始めます。
面倒見がいいのか、それともどうでもいいと思ってるのか、彼女たちをコンテナに住まわせるヒロイン。さらには女だけでなく、住所不定の常連客(保坂順)や霊柩車の買取を頼みにきた便利屋(鳴沢ゴロー)、その霊柩車を買い取ろうとしている葬儀屋(工藤健太)といった男性陣もコンテナに住みつき始め、フリーセックスを繰り広げていくわけです。
まあ、正直カラミは今のAVほど魅せ方が上手じゃないし、女優さんも生活感溢れるおばちゃん揃いだったりするんだけど、それを補って余りある独独の空気感が本作の魅力。
例えば、筆者が好きだったのはヒロインが家出妻たちと庭で水浴びするシーン。
大人の女たちがビニールシートを敷いただけの簡易風呂で素っ裸になって体を洗う姿を観てると、万引き家族とか、好色メス市場とか、てなもんやコネクションとか、ああいうワケわかんないアウトローな力強さを感じるんですよ。
あと、若き日の鳴沢ゴロー演じる便利屋が家出妻2人と3Pするくだりもグッときましたね。結構年齢いってて疲れた感じの主婦が「こんなオバちゃんでいいの?」と言うと「ボク、どっちかというとそのほうが......」と笑うマニアックなゴロー。ああ、人間て素晴らしい。
正直、抜けるかといったら微妙ではあるものの、そんなことどうでもよくなるくらい酒井ちなみが魅力的な一本。ロマンポルノが好きな人だったら間違いなくオススメです。
2000年代アダルトビデオの空気を感じたい人も是非どうぞ。
文=遠藤遊佐
動画を公開中!!
『パチンコ狂いの女』(HOT ENTERTAINMENT)
関連記事
特選AVレビュー『農家の義母』(HOT ENTERTAINMENT)
19.10.17更新 |
WEBスナイパー
>
AV情報
|
|