WEB sniper weekend special contents
TMAが誇るコスプレAVドラマ作品の系譜を探る! 鳴沢“ゴロー”賢一インタビュー
人気アニメ作品を下敷きにしたコスプレ実写AV作品を多数発表しているAVメーカー、TMA。その多くの作品に出演し、ファンに親しまれている男優「ゴロー」こと鳴沢賢一さん。氏の活動は男優業だけに留まらず、最近ではアニメ『俺の妹がこんなに○愛いわけがない』をダイジェストで実写化したパロディDVD『俺の妹がこんなに愛しいわけがない』を製作。大のコスプレAVファン・田口こくまろさんがそんな氏の人物像、そして気になる制作現場の裏話を直撃インタビューで探ります!!ご存じの通りコスプレAVはすでにジャンルとして認知されており大量の作品が存在するが、TMAの作品は、よくあるコスチュームを着ただけのAVとは全く次元が違う。
衣装はもちろんのこと元ネタとなったアニメのストーリーをそのまま再現、近作ではシーンの尺やアングルまで完全コピーするなど、ヘタをすると肝心のアダルトシーンよりも本編のドラマ部分に重きを置いているのではないかと思うほどに異常なこだわりを持った作品なのだ。
もちろん二次元キャラ大好きでありながら、抜くのは三次元というヌルオタの俺は、ほとんどのコスプレ作品を自腹購入しているほどのTMAファンである。
さて、そのTMAのコスプレAV作品のほとんどに出演し、独特のキャラクターがネット上で賛否両論を呼んでいる人気AV男優がいる。それがゴローこと鳴沢賢一さんだ。
ニコニコ動画にアップされた映像を見ていると、「またお前か」、「ゴロー△」、など時によっては女優さんよりも多くのコメントが付いていたりする人気者なのだ。
そしてそのゴローさんが、なんと2010年の冬コミ(冬のコミックマーケット)にサークル「5608(ゴロー屋)」として出展し、人気アニメ『俺の妹がこんなに○愛いわけがない』の1話〜3話をダイジェストで実写化したパロディDVD『俺の妹がこんなに愛しいわけがない』を販売するという話を本人のブログで読んだ時は、驚くと同時に、とうとうここまで来たかと変に納得してしまったものだ。
主演に今をときめく単体女優の成瀬心美ちゃんを使っているにも拘わらず絡みをなくし、純粋にドラマだけに特化したノンアダルト映像を見終わったあと、俺はどうしてもゴローさんの話を聞きたくなり、衝動的にインタビューをお願いするメールを送ったのだった。
――まずはこの世界に入ったきっかけを教えて下さい。
昔ゲームメーカーで働いていたんですけど。そこにV&RのようなサブカルAVが好きな人がいたんですよ。その人にポンプ宇野さんのイベントに連れて行ってもらい、そこでメディアジャック(現HMP)の助監督にスカウトされたのがきっかけです。
――なるほど、それでAVに出演されることになったと。
はい、最初の仕事がきたのはイベントの9カ月後ですね。あのころは結構素人男優を使う風潮があったんですよ。で、2本目がなんと相手が夢野まりあだったんですよ。
――それは凄いですね!!
ええ、自分でもなんでかわかんないんですよ。ま、他にベテラン男優さんが二人出てらして、どこかでフックを作りたかったんじゃないでしょうかね。
――それがいつごろの話しでしょうか?
たぶん1997年くらいでしょうかね。2000年くらいに会社が潰れたのをきっかけに専業になり、そのまま専業男優として今に続くという感じです。
――それではTMAさんのコスプレAVについて時系列順にお伺いしていきたいと思います。まずそもそものはじまりはなんだったんでしょうか?
コスプレもの自体はかなり前からやられてましたよね。
でもそれは特に原作設定があるわけではなく、学園ドラマの中にコスプレ部があったりとか、ちょっとだけアニメのパロディ的なシーンが入ってたりとかという程度です。
で、たぶん本格的にパロディ要素が入ってきた最初の作品は『Pureキャロットへようこそ』でしょうか。
ぼくはちょっとしか出てないんですが、加藤鷹さんが出てたりとかかなり濃いメンバーでした。
『Pureキャロットへようこそ』(2002年3月)
で、次が『マリア様がみている』ですかね。
確かこれは姫咲しゅりさんの演技力がずば抜けちゃってるんですよね。
『マリア様がみている』(2004年8月)
――そして『Faith/stay knight』になるわけですね。
はい。出たのは確かアニメになる直前でしたね。
――次はどの作品にしようという企画はどなたが立てるんですか?
それはプロデューサーさんですね。当時から色々なアニメをチェックされていたようです。
――でも『流行っているようだから、じゃあやろうか』にしてはこの作品明らかにやりすぎですよね(笑)。
普通に考えればセ○バーとり○だけ出しとけばいいとなるだろうに、ア○チャーとかバ○サーカーとか男キャラもたくさん出てきますよね。
そのへんは監督の考えだと思うんですが、もともとノベルゲームなので映像化しやすかったというのはあるでしょうね。
――ちなみにそのとき原作のゲームはプレイされました?
もちろんやりましたよ。実は監督さんがゲームとかやらない人なので、僕が1回プレイしておいしいところをカメラで撮って抜き出す作業を延々してたんですよ。
――ええええ?!!
アニメだったら映像があるけど、ゲームだからそうするしかなかったんですよね。
1回目はストーリーを追って使えそうなところをセーブしながらクリアし、それからセーブポイント使って撮影をしてたので結局30時間くらいかかりましたね。
――大変ですねえ。
今思うとこれがこの路線のスタンダードになった感があります。最初からハードル上げすぎですよね(笑)。
――確かに小道具やCGも凄かったですもんね。
ええ、お金かかってましたね。しかもあれ2日撮りなんですよ。
――マジですか?!
『Faith/stay knight』(2006年4月)
『Faith/stay knight ゴロー登場』
――ところでゴローさんは実際にアニメは観るほうなんですか?
もともと見てはいましたが全部を網羅するわけではなく、ガンダムなど好きな物だけチョコチョコとという感じでしたね。
でも、ここ2年くらいは意識的に今まで観てなかったようなものもチェックするようになりましたね。
――なるほど。で、2006年には続けざまに『涼宮ハヒルの憂鬱』が出るわけですが。
はい。これを撮ったのはアニメが放送された後だったんで、かなりがんばってコピーしてますね。
とは言ってもこの頃はまだストーリーだけで、カット割りとかはあまり考えてませんでしたけど。
でも、これはこれでよくまとまってるいい作品だと思います。
――はい。僕もそう思います。
あ、そういえばこれ男だけで追加撮影してるんですよね。
――追撮ですか?!
他でも結構ありますよ。女優さんを入れて追撮したことももありました。
――うわあ、それは凄すぎる。
普通やんないですよね(笑)。
『涼宮ハヒルの憂鬱』(2006年12月)
原作1巻の内容をダイジェストでまとめている
主要キャラであるハヒル、長門優希、朝比奈みるくの3人とも絡みが用意されている。
――次のひぐらしは確か……。
はい。これは僕は出てないですけどもちろん観てますよ。
ストーリーとエロのバランスがすばらしいと思います。
ロケもすごいですよね。さすがに白川郷までは行けなかったみたいですけど確か山梨に行ってるはずです。
『ひぐらしがなく頃に』(2007年7月)
――ところでこれらの作品の監督は同じ方なんですか?
何度か撮ってる人もいますし、一回だけの人もいますね。
――ゴローさんは製作段階から入っているんですか?
そんなことはないですよ。プロデューサーとあれやろうこれやろうみたいな雑談はしますけど、企画会議に出たりとかはないですね。
――TMA専属というわけではないんですよね?
はい。フリーの男優です。
監督さんがアニメに詳しくない場合お手伝いしたりはしますけどね。
――個人的に次の『きら☆すた』が衝撃だったんですよ。なぜならエロとドラマの部分が完全に分離されていたからなんですが。
エロ特典形式ですもんね。
――そうですそうです。「これは新しい!」と自分の中で盛り上がりまくりましたよ。
作ってる方からすれば別に新しいことをやっているという意識はなく、単にアニメの話の中にエロを盛り込むことの難しさですね。全然戦略的なものではなく、単に入れられなかったからです。
――なんとなくそんな気はしてました(笑)。
確かにエロ抜きのアニパロ三次元映像の需要はあるんですけど、これに関しては本当に脚本上の問題ですね。エロゲーのように最初からセックスがある作品ならいいんですが、その要素がない作品に如何にエロを放り込んでいくかが難しいんですよね。話の本筋を変えなきゃいけないことになってくるので。
――はい。僕も原作に思い入れがあるので、あの世界観でセックスシーンがあったらかなり違和感を覚えただろうなと思います。苦肉の策だったとは言え結果的にいい判断だったと思いますよ。
ありがとうございます。
――カット割りもかなり再現されてましたよね。
はい。このあたりになるともう意識してやってましたね。現場でビデオを観ながら決めてました。
――それってかなりギリギリですよね。
ギリギリもなにも、許可を通そうとしても最初から勝ち目はないですからね。
だから発売できないものもありました。無理なものは無理ですからw
――可能であればタイトルを教えてもらえませんか?
ア○マスと化○語ですね。
特に化○語はかなりチカラ入ってたんですけどねえ。
オープニングの戦○ヶ原さんが巨大化して歩くシーンや文字でできた蟹が動くシーンなんかもCGできちっと作ってましたから。
――もう観ることはできないんですよねえ。
一度だけイベントで流しましたけどもう無理ですね。もったいないことです。
――そういえばこの作品ではキョン役の方とダンスを踊ってますよね。
あれは本編撮っている間の待ち時間に『踊っているところを撮れ』と監督にカメラを渡されて自分達で撮ったんですよ。最初は普通にやってたんですけど、だんだんのってきてしまってああなった次第です。
『きら☆すた』(2008年3月)
キョン&ゴローのTMA劇場
(続く)
関連記事
『スーパー吉村卓Bomb!8時間』発売記念!〜吉村卓インタビュー
【1】>>>【2】
11.03.05更新 |
WEBスナイパー
>
AV情報
|
|