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毎週土曜日更新! The dancing girls are in full bloom at their best.
咲きほころぶ踊り子たちの肖像 舞姫爛漫  第3回「颯輝」【2】
写真・文・インタビュー=インベカヲリ★ モデル=颯輝

ストリップ劇場でのストリップショー。黄金時代は過ぎたといえ、根強いファンはいまも劇場に通っています。そして踊り子たちもまた踊り続けているのです。そんな彼女たちの姿を追う「舞姫爛漫」、第3回は“SM班”の新人、颯輝さんを掲載中!
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ものすごいお婆ちゃんっ子で、二人で絵を描いたり、
お裁縫を習ったり、着付けを教わったりしていました。

幼少期

私はインタビュー前に颯輝さんの顔写真を見たとき、てっきりトラウマ系の女の子だろうと、勝手に想像していた。SMと聞いて、単純な思考回路としてそう思ったのか、もしくは彼女の宙を見るような瞳を見てそう思っていたのかもしれない。しかしその予想は大きく外れた。実際に目の前にいて、理路整然と喋る姿は、とても健全でごく普通の女の子だ。SMというと、何かが大きく歪んだ人という先入観を持ってしまいがちだが、少なくとも颯輝さんのルーツは、生まれつきの趣味嗜好に起因するようだった。

「高校生の頃から、昭和とか大正時代の写真集とか作品集を見るのが好きだったんですよ。もうなくなっちゃったけど、上野の駅前に古本屋さんがあって、そこに伊藤晴雨の春画とか縛り絵の画集が積み重なって売られていたんです。昔のいわゆるカストリ雑誌っていうんですか、本当にボロボロになったのが山積みにされてて。そういうのペラペラって捲っていくうちに、ああ、すごい世界があるんだ、縛られてる女の人ってのは、いいなと思って。こういうのが普通に、日本の絵の世界であるんだーと思って。でもその本は買えなかったですね。母と一緒にいたんですけど、買ってって言えなかったですね」

後ろめたさを感じていたらしい。事実、颯輝さんの人生は、周囲の「変わり者」扱いから始まっている。

「高校は定時制の芸術科コースだったんです。学校を中退して入り直した子とか、芸能活動がしたい子たちが入るような。私は学校というものが大嫌いでしたから、全日制の普通高校に行くなんて考えられませんでしたね。元々、クラスメイトと通じ合えない部分がありまして。そもそも保育園に通ってた頃に、先生から『自閉症じゃないか』って言われたことがあったんですよ。ずっと一人で絵ばかり描いて人とコミュニケーションを取らなかったんで。最悪の場合は、障害を持った子が行く学校への入学も考えていたらしいんですけど、IQは高いほうだったので大丈夫だろうと。小学校、中学校は普通に通いましたけど、女子の集団がとにかく苦手で、男の子の友達のほうが多かったです。そうするとそれだけで先生とかは変な目で見るんですよね」

子供社会は厳しい。女子は皆つねに誰かと一緒、トイレに行くのも一緒。話題はいつもテレビや好きな芸能人の話。それを嫌がれば協調性がないと判断され排除される。個性的な発言は許されない。我を押し通すタイプの颯輝さんは、強烈な拒否反応を示しながら育ったようだ。



「両親は二人とも公務員で事務の仕事をしています。共働きだから、一緒に過ごす時間っていうのは、夕飯を食べるときぐらいで、あんまり一緒にいたという実感はないですね。その分、ものすごいお婆ちゃんっ子で、二人で絵を描いたり、お裁縫を習ったり、着付けを教わったりしていました。そのお婆ちゃんが、私と性格がそっくりなんですよ。母方の祖母なんですけど、若い頃にダンサーというか、昔流での踊り子を目指していたらしくて。バレエとかダンスやるほうの踊り子ですね。戦後間もない頃なので、昭和25年から35年くらい。偏見の目で見られないように表向きは事務員の仕事をしていたみたいですけど、その合間でダンスホールに通って。だからそうとう目立ちたがり屋で、表現したい人なんですよね。写真を見せてもらったことがあるんですけど、ダンスホールでショーをやっていたときのものでした。やっぱりDNAが根付いてるのかなーって」

颯輝さんは現在、そのお婆ちゃんの家に下宿しているという。驚いたのは、颯輝さんがストリッパーであることをお婆ちゃんが知っているということだ。

「話してないんだけど、なんかバレました。『ストリップやってるの?』って聞かれて。たぶん、私の部屋に勝手に上がりこんだんでしょうね。そのときに衣装とか、舞台で使うロウソクとか一本鞭を見て、感づいたんだと思います。もちろん嘘ついて、『友達がお芝居で使うっていうから、道具預かったり、衣装作ってあげたりしてるんだよ』って言ったんですけど、完全にバレてて。『別にストリップやるのはいいけど、頼むからまな板ショーとか、ああいう男の人相手にするのは止めてくれ』って言われましたね。そんな劇場、今はないのに(笑)」

衣装とロウソクと一本鞭を見て、ストリップと気付くところがさすがだ。

(続く)




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Satsuki x Inbe Kawori★

颯輝
乱田舞氏主催「DX歌舞伎町」で行なわれた新人発掘オーディションへの参加をきっかけに劇場デビュー。最近は紅薔薇座の興行にサポートとして加わることがあるとのこと。また早乙女宏美さんに心酔しており、彼女のお手伝いなどをしたりしているとか。
撮影=編集部
モデル=颯輝

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インベカヲリ★ インベカヲリ★ 東京生まれ。編集プロダクション、映像制作会社勤務を経てフリー。写真、文筆、映像など多方面で活動中。著書に「取り扱い注意な女たち」。趣味は裁判傍聴。ホームページでは写真作品を随時アップ中。

インベカヲリ★ http://www.inbekawori.com/

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08.01.19更新 | WEBスナイパー  >  インタビュー