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「お絵描き文化」の特異な発達を遂げた国、日本。「人は何のために絵を描くのか」、「人はなぜ描くことが好きに/嫌いになるのか」、「絵を描くとはどういうことなのか」――。さまざまな形で「絵を描く人々」と関わってきた著者が改めて見つめ直す、私たちと「お絵描き」の原点。
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絵を描く人々 第4回 美大受験狂想曲

デッサン、入試で検索すると、石膏デッサンや静物着彩などたくさんの画像が出てくる。いろいろな美大受験予備校のホームページに掲載されている、受験生の作品が大半だ。わざわざ宣伝として使われているのだから、当然上手い。
そういうものを取り上げた掲示板サイトでは、「なにこれ、うますぎ」「凄い!超絶技巧」「芸大にはこんなモンスターがゴロゴロいるのか」という驚きの書き込みが並んでいる。世間一般の目からすると、対象をそっくり克明に描くという技術は、まるで魔法のように見えるらしい。

しかしそれは魔法でも何でもなく、抜きん出た才能の賜物ですらなく、単にトレーニングと忍耐力・集中力の結果に過ぎないのだ。
ある程度のやり方を覚えたら、後はひたすら、見る、描く、対象とデッサンを見比べる、直す、を繰返す。「自分」は出さない。対象を曇りのないレンズ(目)に写し、紙に再現するデッサンマシーンになり切る。
それを数時間貫徹できれば、ちゃんとそれなりに仕上がるようになっている。この連載の挿絵にしているデッサンも、そうして描いてます。

じゃあどんな人でも同じトレーニングをすれば、同じように描けるのか。理屈ではそうなるはずだが、実際は差が出る。スポーツだって、同じトレーニングをして100メートルを9秒台で走れる人と走れない人が出る、それと同じだ。
「やっぱり持って生まれた才能じゃないか」と言われそうだが、アートに関して言えば対象をそっくりに描ける力の大部分は、抜きん出た才能というより、もっと地味な素質。写実描写に向いた素質(その大部分は集中力と冷静さと忍耐力)があったということなのだ。
たしかに、デッサン力を有効に使えば表現できるものは多い。だが本来は、表現したいものがあって、そのためにもしデッサン力が必要であれば使うということ。最初からとにもかくにも必須ということではない。
アートの才能は、写実描写の素質などなくても花開く。現に、美大や芸大を出ておらず、デッサンは描けないけれども活躍しているアーティストはいくらでもいるし、欧米のアートスクールでは、入試に写実表現の腕を問わない(むしろ発想力が問われる)ところがたくさんある。

じゃあ、何のために入試で石膏デッサンなんかやってるの? そう、日本の美大・芸大入試における石膏デッサンは、これまで散々議論の対象になってきた。
そもそもの始まりは、17世紀に設立されたフランスの美術学校エコール・デ・ボザールで行なわれていた、絵画の模写や石膏デッサン、人体デッサン。古典派の巨匠アングルを始め、ドガ、ドラクロワ、ルノアール、モネなどキラ星のようなスターがここの卒業生だっただけに、エコール・デ・ボザールは、20世紀の初めまでアート界に支配力を行使した。
この古典的なデッサン修養をアートの基本とする考え方を、「アカデミズム」と言う。明治期にパリに留学していた黒田清輝はそれを日本に持ち帰り、後に東京美術学校の洋画の教授となった。
こうして、昔の東京美術学校、今の東京藝大は日本のアカデミズムの牙城となり、それに倣う他の芸大、別の道を行く美大などさまざまあったが、やはり「官学」の影響力は強く、全体としては「アーティストを目指すなら、写実表現をマスターしていて当然だよね」という風潮が定着したのだ。

若いアーティスト志望者に向けた本『現代アートの本当の学び方』(フィルムアート社、2014)には、受験に関して「なぜデッサンは必要なのか?」という章がある。
様々なアーティストやアート関係者が執筆者として参加しているこの本の中で、その章を請け負っているのは実は私だが、「これこれこうだから必要」という明確な答えは書いていない。「デッサンは結果よりプロセスが重要だ」とした。
なんだか逃げ口上に聞こえるかもしれないが、もちろんわけがある。たとえば、どんなにミロのヴィーナスの石膏像を迫真のリアリティで描けたとしても、発想が重視されるアートの世界では「それがなにか?」だ。そこまでやるなら写真に撮ればいい。
つまりデッサンの「結果」は入試の合否を左右するという意味で重要であっても、それ以上のものではない。一枚一枚のデッサンを描いていく試行錯誤の中に、当事者にとっての本当の意味があるのだ。
大袈裟かと思われようが、それはほとんど「闘い」だ。かつて受験生であり、その後20年あまり受験指導に関わった経験から、そう思う。周囲の受験生との闘いであることは言うまでもないが、デッサンは究極的には、自分との孤独な闘いである。

普通大学受験の勉強なら結果は模試の点数に出るだけだが、石膏デッサンをはじめとした実技は、一挙手一投足とその結果がリアルタイムで晒されている。なので講師の目からは、学生が考えていることが手に取るようにわかる。たとえばこんな具合だ。
「隣の奴は順調に進めているのに、自分は構図でちょっと失敗した。それに今頃気がついた。このまま描いていってもダメだ。しかし、これを全部消して今更引き返すのか。うう、もったいない。これまでの苦労が水の泡。でもこれじゃまずいしなー」......とか。
「この角度のマルスの顔、好きだなぁ。イケメンだわー、描き込み、描き込みと。んん、細部描写に入ったら、なんだか平面的になってきた。待て待て、もう一回全体的な立体感を意識して。あれ? なんか中心軸がずれてた? ありゃ~、ヤバい、超ヤバい。これは大手術必至(泣)」......とか。
「パジャントの髪の毛って、何なの。なんでこんなにクルクル細かいのがくっついてんの。これ全部描けっていうの? 服の襞もごちゃごちゃ一杯あるし。大雑把にガシガシ描くのは好きなんだけどな。なんでチマチマ描かなきゃいけないのかなぁ。あー、めんどくせー。けどやるしかないか」‥‥とか。

こういう葛藤の最中に講師にそれを指摘されようものなら、「わかってる!今しようとしてたとこ!」と心の中で毒づくし、気づかなかったことであれば、「えっ。そんな。そんなはずは......(よくよく見直して)その通りだったチクショー」となるし、見かねた講師が加筆すると、「わわっ、せっかく描いたところをそんな大胆に直しちゃって。ここから自分で立て直せ? そんなぁ」となる。いちいち口にするわけではないが、顔に書いてある。

なかなか描けず、集中力が切れてきて、デッサンがうまくいってない学生同士が、アトリエの外に出て缶ジュースか何か飲みながらダラダラ喋ったりしていると、ガラッと戸が開いて講師が出てきて、「コラ、こんなとこで油売ってる暇があるか。さっき言ったことをなぜやらない? そんなあまちゃんで入試が闘えると思ってんのか?!」と叱られる。ほとんど修行の世界である。
優しい講師だと怒鳴らず、「どうしてすぐに集中力が切れるんだと思う? 目標を見失ってるからじゃない? なんで目標を見失うんだと思う? 他事に気を取られてるからじゃない?」と、ネチネチ説教される。こっちのほうが厭かもしれない(私はこのタイプだった)。

そうして苦労して描き上げたデッサンは、講評会(合評会)で全員の目の前に晒される。
「いつもよりよく描けた」とか「今回もしかして自分が一番じゃない?」と思っている学生の顔は明るいし、「ダメだった。穴があったら入りたい。というかもう逃げたい」と思っている学生の顔は、まさに公開処刑に望む面持ち。
講師もだいたい複数でチームを組んで指導するので、一人が手厳しく批評すれば、他の一人がフォローを入れるかたちになる。そうやってバランスを取らないと、あまりにも打ちのめされて悩んで、下手をすると壊れてしまう学生が出るからだ。真面目に努力する学生ほど壊れやすい。

「自分が一番」意識の強い学生も、一度や二度は鼻をへし折られる。それでスネてしまったら終わりということは本人も知っているので、頭を冷やし、何とかかんとか立ち直って挽回しようと頑張る。
いろんな方面のエネルギーが最も高まっている、エモーショナル全開な十代後半に、「己を冷静に顧みよ」つまり「自分のダメさ加減と向き合い、改革していけ」と言われて、それを遂行するのはなかなか辛い体験だ。私にも覚えがある。
「お前は下手だ。ド下手糞だ。それは自分でもわかってるな?」「わかってますって!(笑)」などと講師と軽口を叩けるような学生は、案外しぶとくジワジワと底力をつけ、入試直前にトップクラスに躍り出て、ポンと志望大学に入ってしまうこともある。
でもそんな学生だって、「チクショー、見返してやる!」と、皆が帰った後の誰もいないアトリエの壁を殴ったりしていないとは限らない。

中には受験期の体験があまりにも強烈で、大学に入ってからもそれが忘れられず、「自己の表現」を見つけていくべき道筋で右往左往する人もいるようだ。またアーティストとなった時、受験期に身につけた高度なデッサン力を活用する傾向もよく見られる。
とにかく日本の美大受験予備校の中で、受験生はデッサン修練を通して、多かれ少なかれメンタルを鍛えられる。将来アーティストを目指す者が、そういうかたちで精神修養するのがいいのか悪いのかは議論を呼ぶところだろう。だが写実表現のレベルの高さが日本特有の表現を生み、殊にマンガやアニメやイラストの分野で活かされているのは確かだろう。
私にしても、アーティストをやめて10年になるのに、デッサンを自分の文章の挿絵にしている。「三つ子の魂百まで」ならば、「受験デッサンのココロは老いるまで」だろうか。


石膏でできた幾何形態(正六面体や円錐、円柱など)で透視図法を学んだ後、こういう応用編をやります。ティッシュボックスもよく登場します。せっかくなので本の上にレモンでも載せようかと思いましたが、難易度が高くなるのでやめました。こういう直方体は、形がシンプルなだけに誤摩化しが効きません。2ミリ狂うと時空間が歪みます。神経を使うわりに、あまり面白くないのがつらいところ。しかも出来上がったのを見ると、左手の方がなんか「味」があっていいように見えます。

絵・文=大野左紀子

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映画に登場する、人生も半ばを過ぎた女たち。その誰もが私たちと同様に喪失や孤独、捨て去れない愛憎にとらわれている――。
取り上げる映画作品の魅力と共に、現代の女性たちへ贈るエールの数々!

タイトル:あなたたちはあちら、わたしはこちら
著者:大野左紀子
出版社:大洋図書
発売日:2015年12月7日
ISBN:978-4813022633
判型/頁:B6判/188頁
価格:1,600円+税

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関連リンク

絵を描く人々
第1回 人は物心つく前に描き始める
第2回 「カッコいい」と「かわいい」、そしてエロい
第3回 絵が苦手になる子ども

『あなたたちはあちら、わたしはこちら』公式サイト

大野左紀子 1959年、名古屋市生まれ。1982年、東京藝術大学美術学部彫刻科卒業。2003年まで美術作家活動を行った後、文筆活動に入る。
著書は『アーティスト症候群』、『「女」が邪魔をする』、『アート・ヒステリー』など
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16.08.13更新 | WEBスナイパー  >  絵を描く人々
大野左紀子 |