2013.6.30 Sun at Kinoshita Studio
2013年6月30日(日)東京「木下池袋スタジオ」にて開催
日本が世界に誇るジャパニーズ"フェチ"という共通テーマの元に、AV・エロコスプレイヤー・アーティスト・女優とジャンルの境界線を超えて行なわれる、即売会&パフォーマンスイベント「フェチフェス」。第二回となったこの日は、前回を上回るカオスの様相を呈して一層のパワーが感じられる一日になったとか。当日の現場の模様を、フェチ仲間と共に出展も果たした安田理央さんにレポートして頂きます!!筆者は前回は取材でこのフェチフェスを訪れたのだが、二回目が開催されると聞いて、即座に出展を申し込んだ。こういったイベントは、客として見に行くよりも出展したほうが絶対に面白いからだ。
出展すると決めたものの、さて何を売ろうか。考えていると、周囲の仲間が「フェチフェス、私も出たい」などと言っている。じゃあ、どうせなら一緒にグループとして出展しよう。
それで集まったのが、WEBスナイパーではお馴染みの官能作家・AV監督の小林電人、元S「S&Mスナイパー」編集者で現在もライターとして活躍中のりえ坊、官能作家の大泉りか、そして成人向けTシャツという新しいジャンルを開拓したメーカー思春期マーブルという面々だ。グループ名は「おしどり」にした。打合せをした江古田の飲み屋の店名から取ったという安易なネーミングだ。それぞれ自分の作品を販売すると同時にこのイベント用のDVDマガジンも制作することにした。
これがそのDVDマガジンのPV。
メンバーだけでは保たないので、知り合いのAVメーカーや映像作家からも素材を提供してもらった。「No1 in HEAVEN」以来、久々にDVDマガジンを作ったが、やっぱり楽しい。
せっかく服飾メーカーの思春期マーブルがいるのだからと、おまけにホラー漫画家・神田森莉先生のイラストをプリントしたオリジナルトートバックを付けることにした。
90分収録のDVDにトートバックが付いて1000円という価格は手作りだからこそできた。
さて、当日。開場2時間前の11時に会場入りして自分のブースを設置。われわれは4Fのメーカー/アーチストフロアで、右隣が三和出版、左隣が女優でコスプレイヤーの藤崎ルキノ、向かいがタコシェという知り合いばかりのエリアで楽しい。
思春期マーブルの私物である学校用の机やハンガーラックなどを持ち込んでブースを作り上げる。筆者もコミケや文学フリマなどに出展経験はあるし、思春期マーブルもTシャツイベントなどの常連なので、こうした作業は慣れている。
我々のブースではDVDマガジン「おしどり」の他にも、大泉りかは出版されたばかりの自著『女流官能作家が教える 愛が深まる ライトSM』(スコラマガジン)と手製のヤリマンバッジ、りえ坊も同じく最近出版した処女作『お尻でエッチしたいの ~実践から学ぶアナルセックス入門~』(三和出版)、思春期マーブルはもちろん自社のエロティックTシャツ、そして筆者は顔出しNGの小林電人の代理で彼の監督作DVDを販売した。
13時の会場時間になるとお客さんが続々と押し寄せてきた。あっという間にフロアがいっぱいになる。閉場時刻まで、客足が途切れることはなく、前回以上の動員があったようだ。やはり30代前後の成人男性が中心ではあるが、意外なくらいに若い女性客も多く、誰もが興味深げにディープなフェチ商品を手に取って行く。これからは、こういう若い女性客という新しいユーザー層に注目していかなければいけないなというのは、前回のフェチフェスでも感じたことだ。
フェチフェスの開場時間は13時から19時30分。つまり6時間半という長丁場なのだが、こういうブース出展で売り子をやっていると、いつもアッと言う間に時間が過ぎる。色々なお客さんがやって来て、そのやり取りをしているだけで楽しく、飽きるヒマがないのだ。普段、ライターという仕事をやっていると、実際にお金を払って買ってくれるユーザーの人と直接に接する機会はあまりない。こうやって直に販売していると、買ってくれるお客さんというのが、どれだけありがたいのかがよくわかる。全てのクリエイターは、一度即売会の売り子をやってみるべきなんじゃないかと、つくづく思うのだ。筆者も十年前にコミケに参加してから、こうしたイベントの魅力にすっかりとりつかれてしまった。
しかも、このフェチフェス、お客さんに混じってブース参加者のコスプレイヤーやパフォーマーも会場をウロウロしているのだ。その多くが半裸というか全裸に近い格好。目の保養というか、ドキっとする。
特に前回のフェチフェスでも異彩を放っていたゾンビメイクのパフォーマー、ゾニーがゾンビ歩きでヨロヨロと歩きまわる様はすごいインパクトがあった。
お隣の三和出版のブースでも、AV女優の高沢沙耶がオムツ姿の四つん這い散歩をさせられていたり、販売促進部次長(!)の男性がオムツ姿で呼び込みをしていたのが印象的だった。
そんなわけで、自分のブースで売り子をしているだけでも楽しかったのだが、取材目的と好奇心もあり、ちょくちょく他のブースも見て回った。
1Fは受付のみで、2Fではニコ生放送のブースがあり、出展者紹介の番組などを放送していた。
その先には共同撮影スペースがあり、露出度の高いコスプレイヤーやAV女優たちの撮影が行なわれていて目の保養。
さらにその奥ではコスプレイヤー中心の同人ブースが並んでいる。ここで自らのROMなどを販売しているコスプレイヤーたちも、これまた極めて露出度の高いコスチューム姿なので目のやり場に困るほど。
そんな中で髭面の男二人で座っていた人気Tシャツブランド「ハードコアチョコレート」は異質で違うジャンルの人のようにも見えた(笑)。
3Fはさらにカオス。バキュームベッド体験や電車の座席、プロレス技体験など、フェチフェスならではのディープなブースが目白押しだ。
そして筆者たちも出展している4Fは、他に異才漫画家・駕籠真太郎の似顔絵描きコーナー、付け牙コーナーに全身タイツ、ドーラーとこちらも混沌。中でも名カメラマン横山こーじが撮影してくれた写真をカレンダーにしてくれるというコーナーが目を引いた。
5Fは、バルコニーでの自由撮影スペースがメインだが、ドグマなどで監督として活躍している月花、顔面騎乗が体験できるteam凛龍などのブースもあった。
そして最上階の6Fでは、伝説のストリッパーであるファイヤーヨーコやポールダンサーTENGAちゃんなどのパフォーマンスが繰り広げられるショーエリアとなっている。
前回に比べると、よりディープなフェチ色が強まった感があるが、それでも動員は上がっているということから、こうしたジャンルを支持する層の厚さを実感できた。
そして、何よりも前回同様、主催側も出展者側も、イベント自体を楽しもうという学園祭感覚が心地好かった。
ちょうど同じ日に横浜でも「ROMケット」というアダルト色の強いコスプレイベントが行なわれていたが、そちらとハシゴで遊びに来たという剛の者も少なくなかった。アダルト系イベントのファンも確実に増えているのである。
我々「おしどり」は、DVDマガジンもほぼ完売し、メンバー各自の商品も好調な売上を見せた。遊びに来た知り合いなどを、どんどん売り子として手伝わせてしまったりして、お祭り感覚を満喫したという感じだ。
前述の通り、この売り子が楽しくてブースを離れられなかったため、他のブースをあまり見回れなかったのが残念だったくらいだ。
そして閉場間際にあわてて駆け込んだのが、左隣の藤崎ルキノ嬢のブース。せっかくなので、色々なサービスをしてもらえるという「ルキノくじ」(500円)を引かせてもらった。筆者が引き当てたのは「パルプンテ」。ハグ、足で踏まれる、肩を揉んでもらえるなどのメニューから好きなものを選べるという当たり。筆者が選んだのは「ささやき」。ルキノ嬢に耳元でささやいてもらえるというもの。何をささやかれたのかは秘密だ(笑)。
やはり見るだけよりも参加する方が楽しかったフェチフェス。次回もぜひ参加したい。しかし、そう思う人も増えるだろうから、次回はさらに規模が大きくなるかも......?
写真・文=安田理央
関連サイト
「フェチフェス 」公式サイト
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