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「置き屋に落ちた恩師の妻」
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〜堕落妻・律子〜【4】
「置き屋に落ちた恩師の妻(大洋図書)」より
脚本=竹中ハモニ
著者=芽撫純一郎
無残に続く陵辱地獄! 地獄から逃げ延びた先は見ず知らずの男に弄ばれる温泉宿だった……。花嫁シリーズに続く陵辱小説。いよいよ完結!
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【7】

浴衣を脱ぎ捨てた花岡が、律子の両足首を掴み、左右に大きく広げて顔を突っ込んだ。
足首だけは折れそうなほどに細いが、ふくらはぎにも太腿にも、熟れた脂肪がみっちりとついて淫靡な量感を湛えている。乳色の皮膚の下には青い血管が透け、その先にある肉の合わせ目の生々しい充血ぶりと好対照をなしていた。

「やられるために生まれてきたみたいな身体たぜ」

花岡が唇の端を吊り上げる。

「どうぞ、あの時の学生と同じように口をつけてやって下さい。彼はこの女を夫婦のベッドに押し倒すと、フレアスカートの中に頭を突っ込み、まずはパンストの上から、そしてパンストを噛み破ってショーツの上から、一心腐乱に人妻の秘部を舐め回したのです」

よっしゃ――と花岡が身体ごと脚の間に割って入って鼻先を肉裂に埋めていく。






「やっ……ああぁぁっ……」

ダメよダメ――と律子が悩ましい声を上げて腰を震わせた。後手に縛られた腕に縄が食い込み、周辺の肌が真っ赤に燃えている。
チュバ……ジュルル……ズズズズ……。
わざとそうしているのか、花岡は卑猥な音を立てて愛液を吸い込み、やがて肉豆を唇で挟むと、舌の時でその宝石をつつき回した。

「ふぅんっ」

律子が首を持ち上げて目を見開き、腹筋を浮き上がらせる。

「どうです、口では否定していますが、身体そのものは熱く火照って、ドクドクと音が聞こえてきそうなほど愛液を迸らせているでしょう。脚を見て下さい。太腿でしっかりと頭を挟み込んで、快楽を逃がすまいと貪欲に力をこめているのが分かります」
「ああ、よく分かるぜ。この姉ちゃんはスキモノだ。クリトリスが小指の先くらい膨らんでピクピクしてる。どれ、もっと吸ってやろうか」

息継ぎをするように顔を上げた花岡の鼻が粘液に濡れて光っていた。そして再び潜水するように律子のぬかるみに頭を沈めていく。
Nが続けた。

「そう、学生もはっきりと気づいたのだと思います。いや、もっと前から直感していたのかも知れません。恩師の妻は、こんなふうに蹂躙されることを望んでいたのだと――」
「違うっ、違うわっ」

律子が汗だくで喘ぎながらも否定する。しかし、全身の細胞が快楽の虜となって狂おしくざわめいていることは隠しようもない。

「無理すんなって姉ちゃん。本気で抵抗しようと思えばできたはずだろ? 死ぬほどいやなら最初の段階で旦那に打ち明けていたはずだぜ」
「そ、そんな……つあぁっぁっ」

花岡が肉裂に指を差し込み、鉤状に折り曲げて膣の天井を突き上げていた。そうしながら片腕を上げて乳房を揉みしだき、舌先を肌にチロチロと這わせながら頭を下半身から上半身に移そうとしている。

「そうです、そのまま続けて下さい。学生はブラウスを引き裂きました。そしてこの淫乱女の乳房を夢中で揉み込み、しゃぶりつきました。ちょうど今と同じように。乳首は固く尖り、旦那の教え子の指と舌で思うさま嬲られることに喜悦していました」
「へっ、そりゃたまんねぇシチュエーションだなぁ。しかもベッドには旦那の匂いも染みついてたってんだろ? 怖いねぇ、女ってのは」

律子の胸元まで頭を引き上げた花岡が、たっぷりと乳首を舐め転がした後、首筋に舌を当てて一息に耳の裏側まで舐め上げた。

「うあっ……はあぁぁぁ」

律子がのけ反って吐息を迸らせる。
花岡はさらに律子の唇を奪い、泡立った唾液を流し込みながら、下ろしたままの片手でGスポットにバイブレーションを与え続けた。
律子の足指が丸く縮こまり、額からも汗が流れ落ちる。

「いひいぃぃぃぃっ」

艶声をひと際高く放って全身の筋肉を強張らせると、そのままガクガクと痙攣した。しかし花岡はしっかりと取りついて離れない。

【8】

事務員風の男が青ざめていた。律子が一人語りを始めてからこっち、顔色は悪くなるばかりである。理由はもちろん、律子やNの語る学生が、すなわち自分のことだったからである。
初めに律子を見ただけでは分からなかった。二十年という歳月は女の容姿をすっかり変えていた。いや、置き屋にいるという噂は以前から聞いていたのだ。しかし認めたくはなかった。自分がかつて関わりを持った女の不幸を直視することができなかった。男は律子との記憶を頭から排除しようとして、できないままに人生を過ごしてきたのであった。
ところが今、まぎれもない本人が女郎として目の前にいるばかりか、むごたらしい仕方で過去を再現している。猪口を持つ男の指先は小さく震えていた。






「そうです、学生は毎日こうして屈辱的な格好でこの女を貫きました。しかし彼もまた学校で恩師に肛門を犯され続けていたのです」

Nがそう言って花岡を煽る。
布団の上では律子が四つん這いの格好で尻を突き出すように言われ、枕に頬をのせて喘いでいた。高く上がった尻も、そこから滑らかなカーブを描いて背中へと下りていく背のラインも、二十年前よりはるかに艶を帯びて芳しい色香を湛えていた。

「どうしようもねぇ三角関係だな。こりゃぁ、行きつくところは破滅だね……」

花岡が熱い息を吐きながら満を持して膨れきった肉ヘチマを律子の秘裂にねじ込んでいく。

「むんっ……あっくぅぅぅっ」

律子が腹から絞り出すような吠え声を上げて、後手に縛られたままの手を固く握りしめた。顔を真っ赤に火照らせ、たちまち上り詰めた様子で甘美な嗚咽へとつなげていく。

「うんっ、あんっ、うんっ、あんっ」

煙ったような瞳が、じっと自分を見ているように事務員風の男は感じた。実際に目を向けて確かめることはできない。身じろぎすることすらできないのである。ただ、胸の奥の暗いわだかまりがさざ波を立てる。
男は自分がこの場所へ来ることになった経緯を思い出していた。
花岡は同じ会社で働いている先輩である。部署は違うし話も合わないが、小さな会社ゆえに人間関係は濃い。自分にとっては迷惑でしかないにせよ、時々飲みに連れ出されるのは彼なりに後輩を可愛がってくれているということなのだろう。
一条は、花岡がつい最近盛り場で知り合ったという遊び人である。普段何をしているのかは花岡もよく知らないらしいが、今回の話を持ってきたのも一条だったという。「面白い場所があるから後輩を連れて一緒に来い」と花岡を誘ったらしい。
一条は、なぜ自分を一緒に連れてくるようにと花岡に言ったのだろう。大して面識もないのに……。思えば律子に昔話をさせたのも一条であった。花岡はただ無心にこの状況を楽しんでいるだけのようだが、一条には何か思惑があるのではないだろうか。しかし、そうだとしたらあまりにも悪趣味ではないか……。

「たまんねぇ、グイグイ締めつけてくるぜ。傘にビラビラが絡んできやがる」

花岡が顎を反らせて息をつき、打ちつける腰に捻りを加えた。
すでに律子の肉体は快楽の波にもまれて喜色にうねくり、あからさまな媚態を晒して縄を軋ませている。

「あの時も、やはりこうしてまっすぐに堕落していったのです」

追い詰めるように言うNの責め言葉も耳に入らなくなった様子である。
そして――とNが続ける。

「自分でも説明できない裏腹な気持ちの中で、とうとう、少しずつ精神を病んでいきました」
「ひっ、へっ……ぶふ……あっ、あっ……」

律子の喘ぎ声が低くなり、芯のないふわふわしたものになっていく。

「学生が……です」

事務員風の男がピクリと反応する。花岡は律子に両脚で腰を締めつけられて夢中で腰を振り続けている。






「彼は、ある時から一言もしゃべらない、いびつな人間になりました。学校でも、家でもそうだったようです。より強く罪に苦しみ、より強く罰を願ったのは学生のほうだった――いや、比べるものではないのでしょう。しかし女はどうだったか。旦那に捨てられ、学生とも別れましたが、やがて自ら置き屋に落ちて来る客来る客に自分の過去を話すようになりました。不貞の中で秘悦を知り、罰という快楽に魅せられて、むしろのめり込んでいったのです。見て下さい――」

花岡が律子を再び仰向けに寝かせて覆い被さり、今は完全に自分のペースで「オラオラ」と目の前の肉体を喰らっている。律子もまた自ら腰を振ってそれに応じ、「私は悪い女です。もっと、もっと滅茶苦茶にして下さい!」と、安い破廉恥に堕して悶え狂っていた。
あっけないもんだねぇ……と、一条が久々に口を開いた。

「それとも、女は強いと言うべきか――」
「何もかもを呑み込んで生きているのです。そして、縛りによってすべてを吐き出すのです」

縄を置いたNが一条の言葉を受けて言う。

「旦那が男色に走ったのは妻が妻の役目を果たさないからだ――そう学生は言いました。そして旦那が犯した罪を償えと、同じ行為を受け入れるように女に要求しました。結果、女は夫を裏切ることになりましたが、だからと言って女だけを受け身の被害者だと考えるのはいかがなものでしょうか。この女は苦しみと共に底知れぬ快楽を手に入れました。そして自らの生を選びとるに至ったのです。この女を不幸だと思うのは簡単ですが、実際のところ本人はどう思っているのかどうか……」
「じゃあ、なるようになっただけってことかい?」

一条が今度もまた食い下がった。何を演じていたにせよ、その性分だけは素のままなのだろう。

「誰にでも表と裏があり、それで一つだということです。ただそれだけの話です」
「もし、その学生がどこかの置き屋で女と出くわしたとして、女に何か言ってやれることはないのかい? あ、しゃべれねぇのか」

さぁ――とNが立ち上がりながら言う。

「逆に、女が言うかも知れません。可哀想な男だね、もっと女を勉強しなさいよと。いや、不幸なふりをして取りついて、死ぬまで腰を振らせるのかも知れませんね。いずれにしても、縄がなければ何も見えてはこないのでしょうが」

発射寸前の花岡の胴を律子がうんうん唸りながら両脚できつく締めている。
一条もついと立ちあがり、これは内緒だけど、と小声で言ってかつての学生を振り向いた。

「せっかく性教育してやった甲斐がないんだそうだ。自分を奪った男が弱虫のまんまじゃ。それが表なのか裏なのかは俺にもちょっと分かんねぇけど」
「……頼まれた……の……ですか?」
「私を縛って、ありのままに晒せと」

明滅する灯りの下、律子は今はっきりと因縁の男の顔を見つめ、勝ち誇ったような艶然とした笑みを浮かべて絶頂した。やがて数年が経ち、事務員風の男は思わぬ場所で一条やNと再会することになる。が、この時はただ呆然と座っていることしかできなかった。


文=芽撫純一郎



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『置き屋に落ちた恩師の妻』

発売中
出演:翔田千里
収録時間:100分
品番:KNSD-07
メーカー:大洋図書
ジャンル:SM・緊縛・和服
レーベル:キネマ浪漫
定価:5,040円

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junichirou.jpg 芽撫純一郎 1960年和歌山県生まれ。プロポーラーとして活躍後、セミリタイアして現在は飲食店経営。趣味として、凌辱系エンターテインメントAVの鑑賞と批評、文章作品の創作を行なう。尊敬する人は一休宗純。
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08.12.05更新 | WEBスナイパー  >  官能小説