不定期連載! The dream which Corsetier looks at ....
Session 3 P.C.W. x Suzuki Lazy 「Modesty of a lady, or a wife's desire and a wish」
corset photo gallery コルセティエの見る夢は
第5回 「Pure One corset Works」一周年記念スペシャル 【2】
男性のコルセット職人を「コルセティエ」と呼びます。フェティッシュ・アイテムとしてのコルセットにこだわらず、深い伝統と格式に裏づけられたコルセットを模索するコルセティエPureOne氏のコルセットブランド「Pure One Corset Works」が3月1日で一周年を迎えました。 一周年記念スペシャルコンテンツ「P.C.W.」 x 「ROPE MAGIC」 のフォトセッション、本日は2回目です!
恋する様に
恋をした時、相手と同調したいという気持ちが起こるのは、私だけでしょうか?
例えば、好きになった相手の愛読書を読んでみようと思ったり、CDを買ってみたりして、相手の好みを理解しようする。
今まで全く興味がなかったものを積極的に取り入れようとする。
それは、人に対してだけではなく、物に対してもいえます。
例えば、綺麗なダイヤの指輪があれば、当然はめてみたくなります。
カッコイイ車があれば、乗ってみたくなります。
物を買う衝動は、恋に落ちるのと似ている気がします。
理屈じゃなくて、もうそれは衝動に近い気がします。
物は何も話しませんが、物が命を持つ時、何かを語りかけて来る時があります。
大学生の時、ある男子クラスメートが物凄くカラフルなトランクを持って、午後の授業にやって来ました。
見た目も性格もどこか硬派な印象を持っていた彼には、とても似つかわしくない可愛らしいトランクでした。
同じクラスメートが「お前、このトランクどうしたの?」と聞きました。
そしたら彼は、「学校に来る途中に古道具屋さんがあって、その前を通ったらこのトランクが「私を買って!」って言っている気がしてな、それで買った」と、笑いながら話していました。
本当に彼がその声を聞いたのならば、ちょっと頭のおかしなヤツかもしれませんが、物が自分に語りかけて来るというのは分かる気がします。
マーケティングを中心にものを制作して販売すると、当たり前のようにどこにでもあるものが出来上がります。
逆に隙間と思われるものを作ると、売れなかったりします。
結局どんなものが売れるのだろう?
売れない時期に考えたことは、自分の直感に任せるということでした。
この方法論が正しいかなんて、私には分かりません。
ただ、そのクラスメートが購入した古道具屋のトランクのように、パッとトキメキを感じられる商品が作りたいと思いました。
それはブランド作りそのものにもいえます。
「「P.C.W」のHPを覗けば、何か素敵なコルセットが見つかるかも!?」というワクワク感やドキドキ感が香り立つブランド作りがしたいのです。
「何か面白そう!」と感じさせる期待感って、恋の始まりに近い気がしませんか?
もちろん「付き合ってみたら全然面白くない人だった......」「最初は面白かったけど、すぐに飽きちゃった......」という結果では悲しい。
コルセットも同じです。
どうしてもパッと目を惹くコルセットというのは、デザイン的にも奇抜で個性的だったりするのですが、コーディネートが難しい。
永く付き合っていくには、それなりに相手を想う気持ちが大事になってきます。
そしてこれもコルセットと同じです。
着る人、選ぶ人が「ウエストを細くすることを望んでいるのか?」「着心地のよさを求めているのか?」コルセット愛好者が望んでいる可能性を一つ一つ丁寧に拾っていく作業こそ一番大切だと思っています。
「ホスピタリティ」「相手を思いやる心」
より多くの人が「P.C.W」のコルセットへ恋に落ちていってもらいたい。
そして、一つでも来ている人の願いが叶ってもらいたい。
そう思いながら、毎日一つずつコルセットを手作りしています。
文=P.C.W(PureOne Corset Works)コルセティエ PureOne
Session 3 P.C.W. x Suzuki Lazy
「Modesty of a lady, or a wife's desire and a wish」
コルセット製作=
PureOne(P.C.W.)
写真=スズキレイジ(ROPE MAGIC)
モデル・スタイリング=開田あや
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Pure One 中央大学文学部文学科国文学専攻卒。文化服装学院ファッション工科アパレルマーチャンダイジング科卒。大手テキスタイルメーカーの生産管理にて、有名セレクトショップやパリコレを扱うブランドに多数携わる。退職後、2005年にフェティッシュブランド「SLUMP TRUMP(スランプトランプ)」 を立ち上げる。2006年には、AVメーカー 「ゴーゴーズ」との協力の元、日本で初のアパレルブランドとAVメーカーのコラボレーションシリーズを発表。同年より本格的にコルセットの研究、製作、販売を始める。 Pure One Corset Works http://po-corset.com/ |
スズキレイジ 自称チョイ駄目オヤジ(笑)。1960年代のなかば生まれ。生まれも育ちも東京都多摩地区。
幼少のころから女の子が大好き。そしてなぜか「縛られた女の人」に興味津々。少年時代をボースカウトのロープ名人として過ごし、だいぶ大人になってから女性を縛ることを独学で覚える。学生時代はデザインを学び、就いた仕事もグラフィックデザイン系。仕事でカメラマンに注文つけているうちに自分でも写真を撮るように。現像の必要ないデジタルカメラの出現を機に「縛られた女性」の写真を趣味として撮り始め、最近はアマチュア緊縛写真作家として本格的に作品創りに励んでいます。 スズキレイジ氏のサイト=「ROPE MAGIC」 |
08.03.02更新 |
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