WEB SNIPER's book review
肉感的な女性美を追求した
美術書なのに官能的な熟女ヌードデッサン集
第2弾!
美術書なのに官能的な熟女ヌードデッサン集
第2弾!
最近観た翔田千里のAVでよかったのは『家政婦のイイなり もし「翔田千里」が家政婦さんだったら』(Mellow Moon)です。性欲の強い独身の家政婦の役で、派遣先の父親と息子両方とヤッちゃう物語。齢46にしてやんちゃでスケベな可愛らしさがあふれる日本の熟女AV界のエース女優であることはここで僕が言うまでもないでしょう。
翔田さんにインタビューさせていただいて、とにかく驚いたのが、
「私、AVに出るまでフェラしたこと、クンニされたことがなかったんです」
との発言。子供を産んで離婚して、37歳でAVデビューして、眠れる本性が開花、好奇心からすくすくと発育が始まったわけです。
甲子園で投げすぎてプロ入り数年で肩か肘を故障するピッチャーとは違い、初フェラと初クンニが37歳の遅咲きの翔田さんは、この先10年はまだまだ女っぷりの熟成が続くと言いきりたい。ほら、テレビで活躍した人気子役も劣化が早かったりするじゃないですか。
シャープな美貌はインテリにもメスブタにもシフトができる女優の貫祿を宿しており、下腹は経産婦ならではのたっぷりの脂肪。
僕にとって、子持ちの四十路のポルノ女優の魅力が横溢しています。
「美魔女」なおばさまには、鑑賞するぶんには魅了されてもセックスアピールは感じないんです。フィットネス命の人工的にすら映るボン・キュッ・ボンと、脂肪の乗ったこの季節のブリのような翔田さんの女体。どちらを抱きたいか? あらためて、その明快な解答をこの本に見つけた。
溜池ゴローの熟女AVにおける雑巾がけや洗濯物干しなどの生活感あふれるエロスも自家薬籠中の物としている翔田さんの、その女体だけを切り取った一冊です。このモードの翔田さんの景観はAVからは得られません。AVでの翔田さんが小岩井農場のcowなら、この本の翔田さんはbeafなわけです。
座りポーズ、立ちポーズ、ちょっぴり誘っているような寝そべりポーズ。しかし、顔だちは媚びることなく、スーパーの洋服売り場のチラシのモデルのようです。つまり「素材」あるのみです。あのやんちゃエロい翔田さんが、全裸でポージング大全に出てくれた。腰をよじると余った肉が三段になってこぼれる。ご覧になれば、
「ここに自然な女体の美の集約がある!」
こう奮い立たれることでしょう。
フィギュアのような美魔女のくびれなんて、パサパサのビーフジャーキーみたいなものだときっと思われるでしょう。
オナニー顔的サービスといった媚びがなく、デッサン用の人形に徹してくれたという点において、ブレのない毅然としたアロマ企画のAVみたいです。エロスなきところにフェチ臭ってありますもんね。
プロのモデルだからこそ完成した作品です。翔田千里、召し上がれ。
文=沢木毅彦
『グラマー裸婦ポーズBOOK Vol.2』(大洋図書)
関連記事
BOOKレビュー『グラマー裸婦ポーズBOOK』(大洋図書)