Special issue for Golden Week in 2010.
2010ゴールデンウィーク特別企画/WEBスナイパー総力特集!
東方二次創作のための主要キャラ紹介 幻想郷の懲りない人たち【後編】
「東方Project」に登場する多彩なキャラクターたち。あまりに数が多いため全てを把握することは難しく、また二次創作の作品群による世界観の拡大で、初見の人には何が何やらわからない、そんな感慨をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。特集記事第3弾では、そんな東方世界のキャラたちを、あくまで二次創作の作品群を楽しむためのガイドラインとして、前後編にて紹介いたします。
「東方Project」は同人サークル「上海アリス幻樂団」様の作品です。
博麗神社と同様に外の世界との境界にあるとされる。原作では橙が遊んでいる廃村がマヨヒガなのだが、二次創作では八雲紫、八雲藍、橙ら八雲一家の住まいを「マヨヒガ=迷い家」としていることもある。
らんしゃまー、二尾のネコマタ、橙(ちぇん)
八雲藍の式神である化け猫。なお、八雲藍は八雲紫の式神であるから、橙は式神の式神。
妖怪の山に住み、人里はなれた廃村=マヨヒガで猫を家来につけようとしているが状況は芳しくないらしく、やはり2ボスである。
キャラ崩壊では八雲藍らと共に八雲紫の屋敷に住み、チルノやルーミアと遊んでいることも多い。主人である八雲藍を慕っており「らんしゃまー」という言い回しが定着気味。
ちぇぇぇぇん、しっぽモフモフ、八雲 藍(やくも らん)
八雲紫の式神。九尾の狐。式神を使役することができる程度に強力な式神。式神は数式によって作られるとされ、式神を使役しているものはみんな算術に長けている。
八雲紫の屋敷を取り仕切っており、八雲紫が冬眠に入っている間でも活動を続けている。
キャラ崩壊では橙に対する親馬鹿が板についており、橙の愛らしさに「ちぇぇぇぇん」と喜悦の声をあげている。反面、ぐうたらな八雲紫への敬意に欠けている描写がしばしば。
実際の八雲紫との関係はまじめで、信頼関係に結ばれている。
なお、全裸になりたがる藍様という改変コピペが由来の謎の設定もあるが、忘れよう。
幻想郷のお母さん、妖の大賢者 八雲 紫(やくも ゆかり)
数千年を生きる、幻想郷において最も古い妖怪にして最重要人物。現在の幻想郷が出来上がるきっかけを作った存在。誰よりも幻想郷を愛し、永遠に近い時の中を生きる妖の賢者。
物体や概念、ありとあらゆる事物の「境界を操る程度の能力」を持つとされ、幻想郷と外の世界を分かつ「幻と実体の境界」を引いたのも彼女。なぜか月にご執心のご様子で、二回も攻め入り失敗している。
「すきま妖怪」といわれ、「スキマ」と呼ばれるリボンで両端を結ばれた四次元ポケットのようなものを自由に開いたり消したりできる。二次創作では広大な空間に繋がっていたり、どこでもドアになったり、覗き穴だったりする。故に神出鬼没。空間の中には眼球がたくさん描かれていることが多い。おっかねえ。
常に飄々とした態度を取り、その本位を読み取るのは難しい。二次創作では暇人。暇を持て余してめんどくさいことをはじめる厄介なひとという立場になりがち。1日に12時間の睡眠をとり、冬眠もするという設定からグウタラで、橙から世話を焼かれたりサジを投げられたりしている。
よくカップリングされる人物は、博麗霊夢、西行寺幽々子、八雲藍など。
それから……(チラッチラッ)これは決してわたくしの本意ではないのですが(チラッチラッ)一部の不遜な輩によって紫様の尊厳を傷つけるような向きがありまして、おそれおおくも紫様のご登場時に「ババーン!」などの擬音を用いる輩、ニコニコ動画にて「\ババア!/」などと不敬な、聞くに堪えない罵詈雑言を投げかける悪行に、わたくしも胸を痛めております。華麗なる美貌、永遠の若さを保たれる幻想の少女・八雲紫様にあらせられましては、われわれ紳士一同、敬意を込めて「ゆかりん」と呼ばせていただきたく存じ上げます。
なお、同じく永遠の少女である声優・田村ゆかりとは関係ない。
■迷いの竹林
常に深い霧に包まれた、竹の生い茂る迷いの竹林。妖怪兎や竹林の妖精が住む。
竹林の奥深くには永遠亭がある。
歴史食いの獣人、キモくない! 上白沢 慧音(かみしらさわ けいね)
満月の夜に白沢(ハクタク)という獣人に変身する半獣半人。もともとは人間だったらしい。獣人とはいうがツノと尻尾が生える程度の変化である。分類の都合上、迷いの竹林の項目に分けてしまったが、慧音自身は人里で寺子屋を開いている。
人間の時の能力は「歴史を食べる(隠す)程度の能力」。あくまで「隠す」であって消し去るほどの力はない。獣人の時の能力は「歴史を創る程度の能力」。幻想郷のあらゆる知識を持ち、満月の夜は歴史の編纂を行なっているようだ。
礼儀を重んじ、「堅苦しい」と表現される程度にはまじめな性格。藤原妹紅の数少ない理解者でもある。
二次創作では、能力が強化され歴史を消し去ってしまうこともしばしば。寺子屋で人間ではなくチルノやルーミアなどを相手に「けーね先生」を勤めていたり。
キャラ崩壊では建造物のようにも見える特長的な帽子を被っていることから、頭にピラミッドが建っていたりエッフェル塔が立っていたり金閣寺が建立されていたり。スペルカードの名前が「ファーストピラミッド」だからかもしれない。「あんな巨大な帽子が、なぜ落ちないのか?」という疑問から発したと思われるジョイント・ギミックを搭載していることもある(用例・カチッと鳴るまで帽子を嵌め込む)。「慧音」が「けいおん」と読めることから軽音楽に傾倒していることも。
また、藤原妹紅に対する性欲が暴走していることもたびたびある。もちろんカップリング最右翼は藤原妹紅である。
なお、誤解も多いようだが本編中の「肝試しの時に出てきた慧音」だから「きもけーね」と呼ばれるのであって「獣人に変身したらキモくなった慧音」ではない。断じてない。絶対に許さないよ。
もこたんインしたお!不死の復讐者、藤原 妹紅(ふじわら もこう)
不老不死の人間。「竹取物語」のかぐや姫、すなわち蓬莱山輝夜に無理難題を吹っかけられた貴族の娘。父が輝夜に恥をかかされたことから輝夜を恨み、彼女が想い人に残した不死の妙薬「蓬莱の薬」を盗み服用。それ以来「老いる事も死ぬ事も無い程度の能力」を得て、生き続けている。
能力は「老いる事も死ぬ事も無い程度の能力」だが、長く生きる中で手に入れた妖術も扱う。主に炎に関係した能力。
不老不死ゆえにひとつの場所に留まることのできない生活を続け、幻想郷にたどり着いた。そのためか人見知りで、打ち解けることが少ない。
幻想郷で蓬莱山輝夜と再会して以来、何百年と殺し合いを続けているが双方とも不死のため決着がつかない。また迷いの竹林の護衛も請け負っており、急病人を輝夜の住む永遠亭に運ぶ簡単なお仕事も。そのくらいの仲ではあるようだ。
二次創作では森で暇しており、因幡てゐらと遊んでいることもしばしば。幻想郷には暇人が多いように見えるが、みんな長生きだから仕方がない。
蓬莱山輝夜との終わらない殺し合いがまるで「トムとジェリー」のような間柄に見えるためか実は仲がよい、とされネットゲームで対戦していることもたまにある。
「もこたんインしたお!」はコピペ改変ネタだが大変に親しまれ、色々なところにインしている様子が見受けられる。よくカップリングされる人物は、蓬莱山輝夜、上白沢慧音など。
■永遠亭
迷いの竹林の奥深く、うさぎ一派の住む屋敷がある。二次創作では八意永琳の診療所になっていることもしばしば。実際に診療所なのだが本格的な病院になっているという意味で。蓬莱山輝夜が警備するべき暖かい自宅である。
幸せを呼ぶいたずら兎詐欺(うさぎ)、因幡 てゐ(いなば てい)
長生きを続けるうちに妖怪になった兎。どのくらい長生きなのかというと、長寿揃いの妖怪連中の中でも古参に入るくらい。蓬莱山輝夜からは「イナバ」と呼ばれる。
永遠亭に住む妖怪兎たちを仕切る、兎の悪の大幹部。なるほど、兎だからかぐや姫の部下なのね、と納得してはいけない。蓬莱山輝夜、八意永琳には条件付で協力しているだけである。狡猾……。
「人間を幸運にする程度の能力」を持ち、出会うだけで無条件幸福だがたいていの人間は竹林から無事に出られることで使い果たしてしまう程度の幸福。
原作でも狡猾に詐欺を働くいたずら兎だが、二次創作でもキャラはあまり変わらない。いたずらで幻想郷の地形がかわる程度である。些細なことだ。
狂気の兎、うどんげって言うよ、鈴仙・優曇華院・イナバ(れいせん・うどんげいん・いなば)
うどんげうどんげうどんげうどんげうどんげうどんげうどんげうどんげうどんげうどんげ。
月から逃げて来た兎。もともとは月の兎だったが、アポロ計画時に月の妖怪と人間との交戦が行われることを恐れて、地上へ逃げてきた脱走兵。永遠亭に辿り着き保護される。
もともとの名前は「レイセン」、八意永琳から「鈴仙」の漢字をあてられ、オマケに「優曇華院」の名を与えられたが蓬莱山輝夜にとって兎はぜんぶ「イナバ」であるため全てくっつけて「鈴仙・優曇華院・イナバ」になった。長ったらしいせいで永琳は「うどんげ」と略す。広く親しまれている名だが永琳以外かが「うどんげ」呼ばわりすると軽蔑の視線を向けられる。
能力は「狂気を操る程度の能力」、その紅い目を見ると気が狂い、幻覚を見てしまう。
脱走兵であるからもちろんヘタレである。さらに月の住民にとって地上は「穢れ」であるらしく、見下してやまない。プライドが高いくせにヘタレなのでいじられキャラである。
キャラ崩壊ではもちろん座薬。彼女の弾幕が「座薬」のような形をしているため。あと患部で止まってすぐ溶けてしまうため。耳の根元にボタンのようなものが描かれていることから「つけ耳」なのではないかという疑惑アリ。キャッチーな見た目から新参ホイホイとも。
全国デビュー、えーりん!えーりん!、八意 永琳(やごころ えいりん)
地上から月へ移り住み、再び地上に訪れた月の薬師。色々と謎が多いが、年齢は億を超えてそう。
かつて月で蓬莱山輝夜と共に蓬莱の薬を作った。輝夜が蓬莱の薬を飲んでしまった罪で地上へ追放され、その罪が許された時に迎えに行ったのが八意永琳だった。「竹取物語」でかぐや姫は月に帰ったとされるが「東方Project」では、輝夜の罪は薬を作った自分の罪であると感じていた彼女が月の同胞を殺害し、輝夜と共に地上で生き続ける道を選ぶ。
能力は「あらゆる薬を作る程度の能力」、永遠亭では人妖を問わず診察に応じている。往診にも応じ、兎を用いた置き薬も行なっており、かなりいい人である。いい人な上に東方永夜抄の6ボスであり、計測不可能な比類なき強さを誇っている。カリスマ……。
二次創作では天然ボケの入ったお姉さんであったり、後述するがかなり極まったキャラ崩壊の進んでいる蓬莱山輝夜に泣かされている。「優曇華院」の名付け親でもあり壊滅的なネーミングセンスを持っている、という扱いもされる。なお「えーりん!えーりん!」はビートマリオ氏によるHelp me, ERINNNN!!!が元ネタである。
億を超える飛びぬけた年齢、その圧倒的な強さとおっぱいにより紳士一派によるババア扱いも絶えないが、皆、殺されてしまった……。
働くと思ったの?バカなの?蓬莱ニート、蓬莱山 輝夜(ほうらいさん かぐや)
月のお姫様。つまりかぐや姫。月に飽き、地上の生活に憧れていた蓬莱山輝夜は八意永琳と共謀し蓬莱の薬を飲んだ。計画通り、地上へ流され、迎えに来た八意永琳と共に月の使者から逃亡しつつ幻想郷へ流れ着いた。
「永遠と須臾を操る程度の能力」という甚だ複雑な能力を持っている。永遠とは不変、この能力によって事物を不変に保つことができるようだが、それは同時に変化を拒絶することでもある。永遠亭はこの能力で保護されていたようだが「永夜異変」以降、来訪者を受け入れていることからすでに能力は発動していないものと思われる。
性格としては自由奔放な姫様といった具合だが、問題は二次創作のキャラ崩壊っぷりだ。本編で「月の使者から匿う」ために閉じ込められていたため「ニート」「ひきこもり」キャラにされてしまった。ニート状態の彼女を「てるよ」と呼び、そのニートっぷりはインフレババアえーりんを涙の海に沈めるほどである。またニート、自宅警備員という連想からゲーム、主にネットゲームにハマっているとされる。この場合、藤原妹紅すなわちもこたんとはネトゲ仲間になる。
だが、覚えておいてほしい。輝夜を閉じ込めたのは永琳であり、「永夜異変」の後、姫様は不死の蓬莱人にとって今、生きている一瞬の方が大切であるとしてアクティブに活動されている。全力で生きて、全力で一級廃人になったなら、まあ、そういう人生もいいじゃないか。
■守矢神社
妖怪の山の山頂に立つ神社。東風谷早苗と八坂神奈子、洩矢諏訪子が住んでいる。もともと幻想郷の外にあった神社だが、信仰の減少により幻想郷に引っ越してきた。別に家族でもないし苗字も全員違うが「守矢一家」と呼ぶひともある。
ミラクルフルーツな現代っ子、東風谷 早苗(こちや さなえ)
守矢神社にて、風祝(かぜはふり)という神職に勤める、八坂神奈子の巫女。風雨を操ることができ、現人神として信仰されていた。人間である。
外の世界で信仰が得られなくなった八坂神奈子の提案で幻想郷に移り住んできた(現人神である早苗と違い、神である神奈子は信仰が絶えれば存在できなくなる)。妖怪の信仰を得て幻想郷を思い通りにしようとしたがおっかない連中てんこ盛りの幻想郷でそんなことをすれば退治されてしまうのは当然である。
能力は「奇跡を起こす程度の能力」、雨や風を操る奇跡を起こす。
真面目で自信過剰なところがあり、幻想郷の常識になじむために日々頑張っている。原作でも天然、勘違いが定着してきてすっかり幻想郷に染まったご様子……もう少し常識に囚われてくれてもかまわないのだが。「この幻想郷では常識に囚われてはいけないのですね!」はい、ええ、まあ……。
二次創作では幻想郷の新参として、誰もが避けて通る踏んではいけない地雷を積極的に踏んだり幻想郷の常識にカルチャーショックを受けたりしている。毒舌キャラも板につき、霊夢さんをやさぐれさせることもしばしば。
また能力が拡大解釈され、本人にも制御不可能な奇跡を起こしてくれる便利な子でもある。
ガンキャノン!オンバシラ!、八坂 神奈子(やさか かなこ)
早苗に祀られている元風神にして、山の神。
かつて洩矢諏訪子の治めていた土地に攻め入り勝利したが、祟り神である諏訪子への恐怖と信仰は消えず、神奈子は諏訪子と別の神を併せた新しい神を用意し、信仰させることにした。しかしそれは表向きで諏訪子への信仰は続き、神奈子は諏訪子の力で山の神となった。
能力は「乾を創造する程度の能力」、早苗と同じく風や雨を支配する力を持つ農耕の神。
二次創作では姉御肌だったりお母さんだったり。なぜか神は決まって酒好きらしく豪快に酒を飲んでいる描写はよくある(まあ幻想郷の連中はみんな酒好きなのだが)。だいたい守矢一家でホームドラマを繰り広げている。原作で「オンバシラ」と呼ばれる四本の柱から弾幕を乱射していたため「ガンキャノン」と呼ばれる。
あーうー、祟るロリっ子ケロちゃん、洩矢 諏訪子(もりや すわこ)
蛙の姿をした山の土着神。ミシャグジ様と呼ばれる土着信仰を束ねて洩矢王国を築いていたが、八坂神奈子に攻め込まれて表向きは引退した。幻想郷に来る以前は東風谷早苗すら存在を知らないほど忘れ去られていた。
「坤を創造する程度の能力」を持つ。坤とは大地。八坂神奈子の天候と合されば天と地がそろうことになる。
元が祟り神なので笑顔で怖いことを言うが、二次創作では見た目のお子様っぷりを発揮してチルノと同じレベルで遊んでたりする。チルノがカエルを凍らせることを趣味としていることから天敵扱いしていることも。
また帽子が目玉のようなデザインをしているため、実は帽子は生きている、とか、帽子が本体、などのややオカルトな帽子伝説は後を絶たない。
スペルカード「ケロちゃん風雨に負けず」から愛称は「ケロちゃん」。
■バカルテット
幻想郷の面々において、知識レベルに劣り、また年齢とその戦闘能力が低いものを四名をこのように呼ぶ。単純にバカであるだけならば霊烏路空という鳥頭もいるのだが6ボスであるため含まれない。また厳密な定義があるわけでもなく、なんとなくそう呼ばれているだけである。
幻想郷のバカの星、あたいったら最強ね! チルノ
湖に住む氷の妖精。妖精は皆そうらしいが、いたずら好き。どんななぞなぞにも答えられない。本来妖精は非力で臆病なのだがチルノは妖精の中でも格別に能力が高いらしくボス格を与えられている。
氷精なので能力は「冷気を操る程度の能力」。
バカ扱いは公式で、東方花映塚のマニュアルテキストにて、テキスト上で画面を説明する際にチルノの記号として\x87Hが使われたこと、その説明が「バカ」の一言だったことにより「\x87H」がチルノの代名詞を通り越してもはやバカの同義語として用いられている。
二次創作でかなりいじられているが、実はさほどキャラ崩壊はしていない。もともと強気で頭の悪いキャラである。株取引で儲けたり哲学を論考していることもあるが、天才バカボンのようなものだろう。たぶん。
ひんやりしているので冷房器具としてはもちろん電気の通っていない幻想郷で食料の保全にはうってつけ。妖精は自然から発生する不死の存在であるためか、二次創作では溶かされたりかき氷にして食べられたりまさに人間以下の扱いをされがち。その場合、冷やすと元通りになる。
妖精なので成長はしないが、仮に成長すればこうなるのかもしれない。可能性の話だ。忘れてほしい。
人食い妖怪そーなのかー、ルーミア
「闇を操る程度の能力」を持つ妖怪。ルーミアの周りに闇を発生させて、その中に入ると何も見えなくなってしまう。外から見ると、黒い塊が飛んでいるように見えるが中にいるルーミアからも外はまったく見えなくなるらしくあちこちぶつかる。が、本人はあまり気にしていないようである。
地味に人食い妖怪だが、人間を捕食することをめんどくさがったり、当人を目の前にしていちいち食べていいか尋ねるあたり、あまり前向きな意思は感じられない。
二次創作では原作で用いられた両手を広げたポーズが多様される。何をするにもそのポーズだったりする。また「そーなのかー」というセリフが非常に愛されており、これは日常的に用いるにも非常に便利なので多様しよう。きっと不真面目な印象を与えられるはずだ。
Gじゃない!男の子じゃない! リグル・ナイトバグ
蛍の妖怪。「蟲を操る程度の能力」を持ち、虫が苦手なものは全て苦手。寒さとか鳥とかゴキジェットとか。
バカを強調される設定は公式にないのだが、物覚えが悪い描写はあり、戦闘能力の低さなどからバカルテット所属。他が生粋のバカ揃いであるためツッコミ役を担当することが多い。
二次創作では見た目から男の子扱いされることが多い。その際は「リグルきゅん」などと呼ばれるが、女の子である。故に「僕っ子」として描かれていることも多いが、似合ってればそれでいいじゃない。
なお、光ってない蛍がそう見えることは否定しませんがゴキブリ扱いするのはやめてあげましょう。いい大人なんだから子供をいじめて遊ぶなんて恥ずかしいと思わないんですか。ほら、泣いてるよ?
歌う蒲焼屋さん、ミスティア・ローレライ
夜雀の妖怪。歌うのが大好きなのだが「歌で人を狂わす程度の能力」を持っている。また彼女の歌を聴くと鳥目になり視界を奪われてしまう。ミスティア自身の性格は好戦的なので普通の人間にとっては非常に危険な存在だ。
ちなみに激しくノリの良い歌が好きらしく若者に人気があるようだ。古参妖怪には不評らしいので、妖怪の世界にも世代間格差はあるようだ。慧音(けいおん)先生とバンドを組むと良いかもしれない。
鳥の妖怪らしく焼き鳥を嫌っており、焼き鳥撲滅のために八目鰻の屋台を経営している。なかなかの味で繁盛しているらしい。なお、八目鰻は鳥目に効くことで有名だ。自分で毒を盛り薬を売るあたり、なかなか狡猾である。
冗談のような話だが以上はオフィシャルな設定だ。低級妖怪の日常なんてこんなもんである。二次創作での扱いだが、西行寺幽々子に食べられてしまった(?)ことから食料扱いが相次いでいる。屋台が成功して店舗を構えている例もあり、夜な夜なババルテットが晩酌に……おや?スキマが開いたようなのでこの辺にしておこう。
地霊殿に星蓮船、町で噂の天狗ポリスからお値段以上の発明河童、旧作の面々などなど、語り残したことは多いがひとまずここで筆を置く。「東方Project」にはあまりにも、あまりにも多くのキャラクターが登場している。その総数を数えたところ、100をカウントしたところで私は考えるのをやめた。以上のように東方キャラは原作設定や、原作での攻略から派生、拡張された性格のほかにインターネットやオタク的な教養との類似点、語感の相似や単なるダジャレによっても広がり続けている。キャラクターの中にあってすら流行と衰退があり、それはその流れに身をおくことでしか観測することはできない。
至らない点は多いと思うが、ひとまず幻想郷への入り口までは辿り着けたと思う。あとの案内は里の者に任せ、あなた自身でこの現実と隔てられた幻の世界の変化を体感してほしい。ま、とりあえずスキマツアーにでも出ればいいじゃない。
文=四日市
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