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小林電人、書き下ろし官能羞恥小説の決定版
羞恥の教室 第三部
第十五章 再会 【5】
著者= 小林電人
現実と妄想が欲望のもとに交錯する第3部!
淫獣たちの手に握られた忍と藤井の運命は!?
第十五章 再会
V 忍と藤井 1
「そりゃあ、すごいスクープだな、田崎。その屋敷の様子はどうなんだ?」
電話の向こうの編集長も興奮気味だった。現職国会議員の野外での猥褻行為の写真が撮れたとなれば、これは大きな話題となる。しかも不正事件への関与が疑われている張本人でもあり、下手をすれば政局を揺るがすことになるかもしれないネタだ。
「広い庭があるお屋敷ですからね、中のことまではちょっとわからないですよ」
「そうか......。その屋敷の住所はわかるか?」
田崎は携帯電話のGPS機能を使って、現在の地点情報を編集長に伝えた。
「N県のそんな山奥となると、応援に行くにも時間がかかるな......。いや、待てよ。吉原がT電気の件でN県に行ってるはずだな。よし、しばらく待機しててくれ。くれぐれも無茶はしないでくれよ」
「わかりました」
田崎は電話を切る。吉原は若手の記者だ。大学の後輩にあたると言うことで、編集長が一番可愛がっている。その吉原が応援にかけつけるということは、この手柄を横取りされてしまう可能性もある。田崎は舌打ちした。編集者の大幅リストラが囁かれている今、大きなネタを独り占めできるかどうかは、田崎にとって切実な問題だ。ここは何としても、吉原が到着する前に、もう少し取材を進めておきたい。
田崎はゆっくりと周囲を注意しながら、清島が姿を消した屋敷の周りをうろつく。さすがに強引に忍び込んで不法侵入するつもりはないが、何か手がかりでもないかと思ったのだ。
清島のベンツの後も、何台かの車がこの屋敷の中に消えていった。高級車もあれば大衆車もあった。清島はその全ての車を影から撮影していた。
どうやらこの屋敷の中では、何かのパーティが行われているらしい。清島があの美しい愛人を同行していたことから考えれば、乱交などのいかがわしい集まりである可能性は大きい。となれば、清島の他にも政治家や芸能人などが参加しているかもしれない。それを確定できれば、それこそ大スクープだ。
田崎は屋敷の裏側へと回る。しっかりとした高い塀によって、その中の様子は見ることができない。しかし、門の立派さと敷地面積の割りには、屋敷の建物自体はずいぶん小さく見える。大規模なパーティができるほどのスペースはなさそうだ。
裏手は林になっていた。この太い木に登れば、屋敷の中の様子が覗けるかもしれない。何十年ぶりになる木登りだったが、山奥で育った子供の頃のコツを身体が覚えていたようで、息を荒くしながらもなんとか身体を太い枝の上に乗せることが出来た。
塀の中の様子が見えた。広い敷地の中に歴史を感じさせる古い洋館が建っている。建物の外に人気はない。せめて窓から中が覗けないかと、カメラの望遠レンズを向けるが、どの窓にもカーテンが掛かっている。
そう甘くはないか......。田崎は木の上で一人呟く。さらに屋敷内を見渡す。敷地の外れの方に、小さな小屋があった。物置かと思ったが、そのドアが開いて、何人もの男たちが出てきた。まるでホテルマンのような正装をしている。外に出ると、大きくのびをして、煙草などを吸い始める。どうやら休憩をしに来たらしい。しかし、彼らが出てきた建物は小さく、これほどの人数が中で何かをできるほどのスペースはなさそうだ。
5分ほどすると、彼らは再び小屋の中に姿を消していった。
何だかおかしいな。あの小屋を調べてみるか。田崎は不法侵入を決意した。なんとか敷地内に入り込んで、あの小屋の中の様子を覗いてみたい。
もともと、田崎はそれほど危険な取材をするようなタイプの記者ではない。しかし、この時は大きなスクープを獲得できるのではという思いが、田崎を柄にもなく高揚させていた。
沙耶と宏之がステージを去った後も、いくつかのショーが行なわれた。有名な縄師による芸術的な緊縛ショー。肉が裂け、血がにじむほどハードな鞭打ちショーなど、いずれもがクオリティの高いSMパフォーマンスだった。しかし観客の盛り上がりは、沙耶の時ほどではない。
三浦が、特等席のソファで二人の全裸の美女を左右に控えさせてショーを見ていた老人に声をかけた。いかにも精力の強そうな禿げ上がった男だ。マスクで目元を隠しているものの、財界に少しでも詳しい者なら、彼が最大手メーカーのT電気の会長であることは一目瞭然だった。
しかし、この場ではそんなことを言う野暮な者は一人もいない。三浦も、その男のことをボリスと呼んだ。
「どうですか、ボリスさん。楽しんでいただけてますか?」
老人は左右の女の肌を同時に撫で回しながら、答える。
「おお、さすがネイルさんの仕切りだな。満足させてもらっているよ。しかし、やはりさっきの清......、おっと、ガースさんの奴隷が素晴らしかったな。人妻を夫の前で責めるというのは、たまらんよ。他のショーも悪くはないんだが、所詮は責められることが前提のM女だからな。そういうショーはどこでも見れる。どうせなら、本気で嫌がっている女が羞恥に身を焦がすようなショーを見たいな」
「そうですか。それなら今回の目玉は喜んでいただけると思いますよ。何しろ、本物の女子高生と、その学校の女教師ですからね。さらに女子高生は恋人の目の前で責められることになっています」
三浦の言葉に老人は満面の笑みを浮かべる。
「そうか、そうか。それは楽しみだな。ふふふ、女子高生か」
「ええ、それもボリスさんのお好みにあう子だと思いますよ」
三浦と山城は、これまでに何度かこの老人に少女を提供していた。かなりの変態プレイを要求したらしく、その後での少女への口止めなどの事後処理が大変だった。
いくぶん野暮ったいような昔ながらの清楚な美少女を好む老人の好みに、おそらく忍はぴったりだろう。実は山城たちは、以前から最終的には忍を、この老人の元へ売り飛ばしてしまおうと考えていたのだ。それは木村たちにも相談済みだ。今回のショーは、老人へのプレゼンテーションの意味もある。
「さぁ、いよいよ今夜のメインイベントです!」
司会の芸人がステージにあがった。客席から大きな拍手が巻き起こる。
袖から小柄な少女が、同世代くらいの少年に連れられて登場した。黒い冬服のセーラー服を着たその少女の首には真っ赤な革の首輪がつけられて、そこから伸びる長い鎖は少年の手に握られている。
「ほう、確かにわし好みの子だな」
老人は好色な笑みを浮かべた。セミショートの黒髪が可愛らしいその少女は怯えたような表情をしていた。無骨な首輪が痛々しい。
大きな歓声が上がると、少女はビクっと身体を縮め、そして観客の多さに驚いたようだった。これから自分は、この人たちの前で、恥ずかしい姿を晒さなければならないのか。少女は、まるで死刑を受ける前の囚人のような弱々しさでふらふらとステージの中央まで歩かされた。
「高校一年生、16歳の忍ちゃんです。身長150センチ、バスト80センチ、ウエスト59センチ、ヒップ86センチ。性感帯は、ほう、お尻の穴ですか」
司会者は大袈裟に驚き、少女の顔を覗き込む。少女は顔を真っ赤にしてうつむいた。
「こんな可愛い顔をしているのに、お尻の穴が感じるだなんて、人は見かけにはよらないものですね」
少女は唇を噛んで震えている。
「おい、ちゃんと返事をしろよ」
Yシャツと黒いスラックスという学生服の少年が、グイッと首輪の鎖を引いて少女を怒鳴りつける。
「あっ、ごめんなさい。......はい、本当に私はお、お尻の穴が、か、感じます......」
少女の恥ずかしい告白に観客が歓声を上げた。
「へぇ、本当なんですか。それじゃあ、お尻の穴をどんな風にされるのが好きなのかな」
司会者は傷ついた鼠を楽しんでいたぶる猫のように、ねちねちと少女を追い詰めていく。
「そ、それは......」
少女が言い淀むと、少年が再び首輪を強く引いた。
「は、はい......。あの、見られたり、舐められたり、ゆ、指を入れられたりすると、気持ちいいです」
「忍ちゃんはお尻の穴を見られたり、舐められたり、指を入れられたりすると、気持ちよくなっちゃうんだ」
司会者はおどけて、少女の言葉をそのまま繰り返す。少女は自分の口にした言葉の恥ずかしさを改めて認識させられる。
「じゃあ、忍ちゃんは、まだ16歳なのにお尻の穴を見られたり、舐められたり、指を入れられたりしたことがあるってことだよね」
「は、はい......」
「すごいね。とてもそんな風には見えないけれど......。じゃあ、もうおまんこもハメまくられちゃってるわけですね」
「い、いえ......。まだ......」
「まだ、何?」
「まだ、そっちは......、したことないです」
「え、処女なの?」
「......はい」
「処女なのに、お尻の穴が感じるんだ」
「......はい」
「変態だね」
少女は口をつぐむ。こんな大勢の観客の前で、自分が変態だと認めるなど、できるはずがない。しかし、そんな少女の最後のプライドは、もろくも崩されてしまう。
「おい、ちゃんと答えるんだ」
少年に首輪を引っ張られ、少女は自分の立場を思い出す。みんなが喜ぶように答えなければいけないのだ。
「はい。忍は処女なのに、お、お尻の穴が感じる変態マゾ奴隷です」
大きな歓声があがる。清楚そのものセーラー服の少女が、口にする言葉ではない。誰が見ても、無理矢理に言わされていることは明かだった。しかし、そのみじめな姿が会場いっぱいのサディストたちの心に火を付ける。誰もがこの可哀想な少女をいたぶりたくてたまらない。
老人も、また食い入るようにステージ上の少女を見つめていた。
「そうですか。はい、処女なのにお尻の穴が感じる変態マゾ奴隷の忍ちゃん16歳です」
割れんばかりの拍手。少女はいたたまれないように顔を伏せ、首を縮める。
「もう一人のマゾ奴隷も登場してもらいましょう」
司会者が言うと同時に、反対側の袖から二人の女性が現れた。一人は白いブラウスに紺のタイトスカートを穿いたほっそりとした美女、そしてもう一人はレザーのレオタードを身につけた少女だった。いわゆる女王様スタイル。V字に切れ上がったレオタードは露出度も高く、若々しい少女の肉体をよりセクシーに見せていた。タイトスカートの女性の首には、やはり赤い革の首輪がつけられ、鎖はレオタードの少女に握られていた。年下の少女の奴隷として扱われる美女。それは倒錯的な魅力を放っている。
「続いて登場したのは、ゆりさん24歳。身長155センチ、バスト85センチ、ウエスト58センチ、ヒップ88センチ。なんとゆりさんは、こちらの忍ちゃん、そして鎖を持っている絵里香さんの通う女子高の先生だそうです」
今まで以上の歓声があがる。
「女生徒と女教師を同時に責めるのか。これはすごいな」
「しかも、あの女王様も生徒だっていうんだろ? 生徒に責められるってのは、かなり屈辱的だぞ」
「さすがメインイベントに、すごいものを持ってきたな」
観客たちは口々に期待を語った。
三浦は、ステージを見つめている老人に声をかけた。
「どうですか、なかなかいいでしょう。お気に召しましたでしょうか」
老人は呻くような声で答える。
「ううむ、これはいいな。特にあの女の子は、いい。早く、責めているところが見たいな」
「それはよかった。これからじっくりとお楽しみ下さい」
場内の熱気が、どんどん高まっていく。忍とゆりは、自分たちに降り注がれる欲情した視線を熱いほどに受け止めていた。これからどんな目に合わされるのか。恐怖に足がガクガク震える。しかし、その意識の奥に、快楽への期待が蠢いていることを、本人たちも気づいていなかった。
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羞恥の教室 第三部
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V 忍と藤井 1
「そりゃあ、すごいスクープだな、田崎。その屋敷の様子はどうなんだ?」
電話の向こうの編集長も興奮気味だった。現職国会議員の野外での猥褻行為の写真が撮れたとなれば、これは大きな話題となる。しかも不正事件への関与が疑われている張本人でもあり、下手をすれば政局を揺るがすことになるかもしれないネタだ。
「広い庭があるお屋敷ですからね、中のことまではちょっとわからないですよ」
「そうか......。その屋敷の住所はわかるか?」
田崎は携帯電話のGPS機能を使って、現在の地点情報を編集長に伝えた。
「N県のそんな山奥となると、応援に行くにも時間がかかるな......。いや、待てよ。吉原がT電気の件でN県に行ってるはずだな。よし、しばらく待機しててくれ。くれぐれも無茶はしないでくれよ」
「わかりました」
田崎は電話を切る。吉原は若手の記者だ。大学の後輩にあたると言うことで、編集長が一番可愛がっている。その吉原が応援にかけつけるということは、この手柄を横取りされてしまう可能性もある。田崎は舌打ちした。編集者の大幅リストラが囁かれている今、大きなネタを独り占めできるかどうかは、田崎にとって切実な問題だ。ここは何としても、吉原が到着する前に、もう少し取材を進めておきたい。
田崎はゆっくりと周囲を注意しながら、清島が姿を消した屋敷の周りをうろつく。さすがに強引に忍び込んで不法侵入するつもりはないが、何か手がかりでもないかと思ったのだ。
清島のベンツの後も、何台かの車がこの屋敷の中に消えていった。高級車もあれば大衆車もあった。清島はその全ての車を影から撮影していた。
どうやらこの屋敷の中では、何かのパーティが行われているらしい。清島があの美しい愛人を同行していたことから考えれば、乱交などのいかがわしい集まりである可能性は大きい。となれば、清島の他にも政治家や芸能人などが参加しているかもしれない。それを確定できれば、それこそ大スクープだ。
田崎は屋敷の裏側へと回る。しっかりとした高い塀によって、その中の様子は見ることができない。しかし、門の立派さと敷地面積の割りには、屋敷の建物自体はずいぶん小さく見える。大規模なパーティができるほどのスペースはなさそうだ。
裏手は林になっていた。この太い木に登れば、屋敷の中の様子が覗けるかもしれない。何十年ぶりになる木登りだったが、山奥で育った子供の頃のコツを身体が覚えていたようで、息を荒くしながらもなんとか身体を太い枝の上に乗せることが出来た。
塀の中の様子が見えた。広い敷地の中に歴史を感じさせる古い洋館が建っている。建物の外に人気はない。せめて窓から中が覗けないかと、カメラの望遠レンズを向けるが、どの窓にもカーテンが掛かっている。
そう甘くはないか......。田崎は木の上で一人呟く。さらに屋敷内を見渡す。敷地の外れの方に、小さな小屋があった。物置かと思ったが、そのドアが開いて、何人もの男たちが出てきた。まるでホテルマンのような正装をしている。外に出ると、大きくのびをして、煙草などを吸い始める。どうやら休憩をしに来たらしい。しかし、彼らが出てきた建物は小さく、これほどの人数が中で何かをできるほどのスペースはなさそうだ。
5分ほどすると、彼らは再び小屋の中に姿を消していった。
何だかおかしいな。あの小屋を調べてみるか。田崎は不法侵入を決意した。なんとか敷地内に入り込んで、あの小屋の中の様子を覗いてみたい。
もともと、田崎はそれほど危険な取材をするようなタイプの記者ではない。しかし、この時は大きなスクープを獲得できるのではという思いが、田崎を柄にもなく高揚させていた。
沙耶と宏之がステージを去った後も、いくつかのショーが行なわれた。有名な縄師による芸術的な緊縛ショー。肉が裂け、血がにじむほどハードな鞭打ちショーなど、いずれもがクオリティの高いSMパフォーマンスだった。しかし観客の盛り上がりは、沙耶の時ほどではない。
三浦が、特等席のソファで二人の全裸の美女を左右に控えさせてショーを見ていた老人に声をかけた。いかにも精力の強そうな禿げ上がった男だ。マスクで目元を隠しているものの、財界に少しでも詳しい者なら、彼が最大手メーカーのT電気の会長であることは一目瞭然だった。
しかし、この場ではそんなことを言う野暮な者は一人もいない。三浦も、その男のことをボリスと呼んだ。
「どうですか、ボリスさん。楽しんでいただけてますか?」
老人は左右の女の肌を同時に撫で回しながら、答える。
「おお、さすがネイルさんの仕切りだな。満足させてもらっているよ。しかし、やはりさっきの清......、おっと、ガースさんの奴隷が素晴らしかったな。人妻を夫の前で責めるというのは、たまらんよ。他のショーも悪くはないんだが、所詮は責められることが前提のM女だからな。そういうショーはどこでも見れる。どうせなら、本気で嫌がっている女が羞恥に身を焦がすようなショーを見たいな」
「そうですか。それなら今回の目玉は喜んでいただけると思いますよ。何しろ、本物の女子高生と、その学校の女教師ですからね。さらに女子高生は恋人の目の前で責められることになっています」
三浦の言葉に老人は満面の笑みを浮かべる。
「そうか、そうか。それは楽しみだな。ふふふ、女子高生か」
「ええ、それもボリスさんのお好みにあう子だと思いますよ」
三浦と山城は、これまでに何度かこの老人に少女を提供していた。かなりの変態プレイを要求したらしく、その後での少女への口止めなどの事後処理が大変だった。
いくぶん野暮ったいような昔ながらの清楚な美少女を好む老人の好みに、おそらく忍はぴったりだろう。実は山城たちは、以前から最終的には忍を、この老人の元へ売り飛ばしてしまおうと考えていたのだ。それは木村たちにも相談済みだ。今回のショーは、老人へのプレゼンテーションの意味もある。
「さぁ、いよいよ今夜のメインイベントです!」
司会の芸人がステージにあがった。客席から大きな拍手が巻き起こる。
袖から小柄な少女が、同世代くらいの少年に連れられて登場した。黒い冬服のセーラー服を着たその少女の首には真っ赤な革の首輪がつけられて、そこから伸びる長い鎖は少年の手に握られている。
「ほう、確かにわし好みの子だな」
老人は好色な笑みを浮かべた。セミショートの黒髪が可愛らしいその少女は怯えたような表情をしていた。無骨な首輪が痛々しい。
大きな歓声が上がると、少女はビクっと身体を縮め、そして観客の多さに驚いたようだった。これから自分は、この人たちの前で、恥ずかしい姿を晒さなければならないのか。少女は、まるで死刑を受ける前の囚人のような弱々しさでふらふらとステージの中央まで歩かされた。
「高校一年生、16歳の忍ちゃんです。身長150センチ、バスト80センチ、ウエスト59センチ、ヒップ86センチ。性感帯は、ほう、お尻の穴ですか」
司会者は大袈裟に驚き、少女の顔を覗き込む。少女は顔を真っ赤にしてうつむいた。
「こんな可愛い顔をしているのに、お尻の穴が感じるだなんて、人は見かけにはよらないものですね」
少女は唇を噛んで震えている。
「おい、ちゃんと返事をしろよ」
Yシャツと黒いスラックスという学生服の少年が、グイッと首輪の鎖を引いて少女を怒鳴りつける。
「あっ、ごめんなさい。......はい、本当に私はお、お尻の穴が、か、感じます......」
少女の恥ずかしい告白に観客が歓声を上げた。
「へぇ、本当なんですか。それじゃあ、お尻の穴をどんな風にされるのが好きなのかな」
司会者は傷ついた鼠を楽しんでいたぶる猫のように、ねちねちと少女を追い詰めていく。
「そ、それは......」
少女が言い淀むと、少年が再び首輪を強く引いた。
「は、はい......。あの、見られたり、舐められたり、ゆ、指を入れられたりすると、気持ちいいです」
「忍ちゃんはお尻の穴を見られたり、舐められたり、指を入れられたりすると、気持ちよくなっちゃうんだ」
司会者はおどけて、少女の言葉をそのまま繰り返す。少女は自分の口にした言葉の恥ずかしさを改めて認識させられる。
「じゃあ、忍ちゃんは、まだ16歳なのにお尻の穴を見られたり、舐められたり、指を入れられたりしたことがあるってことだよね」
「は、はい......」
「すごいね。とてもそんな風には見えないけれど......。じゃあ、もうおまんこもハメまくられちゃってるわけですね」
「い、いえ......。まだ......」
「まだ、何?」
「まだ、そっちは......、したことないです」
「え、処女なの?」
「......はい」
「処女なのに、お尻の穴が感じるんだ」
「......はい」
「変態だね」
少女は口をつぐむ。こんな大勢の観客の前で、自分が変態だと認めるなど、できるはずがない。しかし、そんな少女の最後のプライドは、もろくも崩されてしまう。
「おい、ちゃんと答えるんだ」
少年に首輪を引っ張られ、少女は自分の立場を思い出す。みんなが喜ぶように答えなければいけないのだ。
「はい。忍は処女なのに、お、お尻の穴が感じる変態マゾ奴隷です」
大きな歓声があがる。清楚そのものセーラー服の少女が、口にする言葉ではない。誰が見ても、無理矢理に言わされていることは明かだった。しかし、そのみじめな姿が会場いっぱいのサディストたちの心に火を付ける。誰もがこの可哀想な少女をいたぶりたくてたまらない。
老人も、また食い入るようにステージ上の少女を見つめていた。
「そうですか。はい、処女なのにお尻の穴が感じる変態マゾ奴隷の忍ちゃん16歳です」
割れんばかりの拍手。少女はいたたまれないように顔を伏せ、首を縮める。
「もう一人のマゾ奴隷も登場してもらいましょう」
司会者が言うと同時に、反対側の袖から二人の女性が現れた。一人は白いブラウスに紺のタイトスカートを穿いたほっそりとした美女、そしてもう一人はレザーのレオタードを身につけた少女だった。いわゆる女王様スタイル。V字に切れ上がったレオタードは露出度も高く、若々しい少女の肉体をよりセクシーに見せていた。タイトスカートの女性の首には、やはり赤い革の首輪がつけられ、鎖はレオタードの少女に握られていた。年下の少女の奴隷として扱われる美女。それは倒錯的な魅力を放っている。
「続いて登場したのは、ゆりさん24歳。身長155センチ、バスト85センチ、ウエスト58センチ、ヒップ88センチ。なんとゆりさんは、こちらの忍ちゃん、そして鎖を持っている絵里香さんの通う女子高の先生だそうです」
今まで以上の歓声があがる。
「女生徒と女教師を同時に責めるのか。これはすごいな」
「しかも、あの女王様も生徒だっていうんだろ? 生徒に責められるってのは、かなり屈辱的だぞ」
「さすがメインイベントに、すごいものを持ってきたな」
観客たちは口々に期待を語った。
三浦は、ステージを見つめている老人に声をかけた。
「どうですか、なかなかいいでしょう。お気に召しましたでしょうか」
老人は呻くような声で答える。
「ううむ、これはいいな。特にあの女の子は、いい。早く、責めているところが見たいな」
「それはよかった。これからじっくりとお楽しみ下さい」
場内の熱気が、どんどん高まっていく。忍とゆりは、自分たちに降り注がれる欲情した視線を熱いほどに受け止めていた。これからどんな目に合わされるのか。恐怖に足がガクガク震える。しかし、その意識の奥に、快楽への期待が蠢いていることを、本人たちも気づいていなかった。
(続く)
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著者=小林電人 長年夢見ていた自分の「理想のSMビデオ」を自主制作したことがきっかけで、AV&SM業界のはじっこに首をつっこむことになった都内在住の40代自営業。 「羞恥の教室」をモチーフにした自主制作DVD最新作「1年S組 仲村忍 セーラー服肛門調教」が完成しました! 藤井と忍のアナル調教の模様を実写で再現しています。購入ご希望の方はhttp://denjin.5.dtiblog.com/blog-entry-136.htmlをご覧下さい。 |