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羞恥の教室 第2部
第八章 脅迫者たち 【4】


著者=
小林電人

 | 


第1部の登場人物とあらすじはこちら>>

第八章 脅迫者たち

IV 麻里亜 2

「はじめは少しずつ脱がしていくんだぞ。その方が面白いからな」

そんなヤジが飛ぶ。

「うるせぇ、わかってるよ!」

宮下はそう怒鳴って答えながら、麻里亜の体をジロジロと眺める。全身にいやらしい視線を這わされて麻里亜は気を失いそうなほどの嫌悪感に襲われた。

「でも、やっぱり、せっかくの機会だからな」

小柄で小狡そうな印象の宮下は、ニヤニヤ笑いを浮かべながら麻里亜の腰に手を伸ばす。

「あっ、いやっ」

スカートの上から尻を触られて麻里亜は悲鳴を上げる。宮下は役得とばかりに撫で回してくる。

「ひひひ、この感触、たまらねぇな」
「おいおい、おさわりはなしだぞ」

麻里亜を背後から押さえつけている町村が注意した。

「ちょっとぐらい、いいじゃねぇかよ。さわっても減るもんじゃなし......。じゃあ、ほら脱がしてやるよ」

宮下の指がスカートを留めているホックを外した。スカートがすとんと足下に落ちる。

「あっ」

純白のショーツが露になり、麻里亜の下半身がD組の男子生徒たちの目の前に晒された。

「うおっ」

歓声が上がる。むっちりとなまめかしい肉付きの太腿だった。すべすべした柔らかそうな白い肌は、若々しくも熟れ始めた女の色気を放っている。飢えた少年たちにはたまらない光景だった。

麻里亜は必死に太腿をよじり合わせて、少しでも視線を避けようとしている。その悩ましい動きが、少年たちの欲望をさらにかき立てる。教室にいる誰もがズボンの下でペニスを固くしていた。それは生徒ばかりではなく、教師である町村も例外ではない。

「たまらねぇな。早くすっぱだかにひん剥いてやりてぇぜ」
「町村、早く次の問題を出せよ!」

生徒たちはいきり立っていた。町村の狙いは見事に当たったのだ。

「ふふふ、そんなにお前たちが勉強をしたがるとはな。それじゃあ、次の問題にいくぞ」

町村は麻里亜から手を離したが、手を体の横につけた直立不動の姿勢を続けるように命令した。体を隠すような真似をしたら、公開しおきにかけるぞという一言も忘れない。

二問目、三問目と質問が出される。落ちこぼれとはいえ、元々は優秀な生徒だ。そして町村はわざと簡単な問題を出している。次々と正解者が出る。

たちまち麻里亜はブラジャーとショーツ、そしてソックスだけの姿にされてしまった。

「ほう、伊藤はなかなかいい体をしているなぁ。胸なんか、かなり大きいじゃないか。何カップくらいあるんだ?」

町村の命令により体を隠すことも出来ない麻里亜はぷるぷると羞恥に震えるばかりで、答えない。肌が赤く染まり、うっすらと汗までにじんでいる。

「ん、答えないのか? この状況で教師に反抗的な態度を取るのは利口じゃないな」

町村は麻里亜の顔を覗き込んで、卑劣な笑顔を浮かべる。

「す、すみません。Fカップです......」

麻里亜は今にも泣き出しそうだ。

「ひょーっ、Fカップか」
「早くそのデカパイを見たいぜ!」
「よし、じゃあ、次の質問にいくぞ」

町村が質問を出すと、誰もが口を閉ざして静かになった。D組の教室がこんなに真面目に教師の言葉を聞くことは珍しい。まったく現金なものだと町村は苦笑する。

「享保の改革をおし進めた江戸幕府八代将軍はだれか?」
「徳川吉宗!」

ひょろりと背の高い紀田だという生徒がいち早く回答した。

「正解だ」

すると生徒たちは声を揃えて叫び出した。

「Fカップ! Fカップ!」

手拍子まで添えられてコールが上がる。

「あ、ああ......」

これから自分は何十人もの男子生徒の前で、乳房を晒さねばならないのだ。麻里亜は絶望的なうめき声を上げる。

満面の笑みを浮かべて紀田が教壇の横の麻里亜に近づく。これから麻里亜のブラジャーを外そうというのだ。

しかし、それを町村が留める。

「おっと、待った。下着は伊藤本人に脱がさせよう」
「ちぇ、何でだよ」

自分が脱がさせ、ついでにその柔肌にも触れようと目論んでいた紀田は不満の声を上げる。

「まぁ、待て。その方が面白いからな。紀田には、この脱がせたブラジャーをやるから」
「えっ!」

麻里亜は町村を見た。

「そ、そんな」

これから下着なしで過ごせというのか。しかし、どんな無茶な命令でも教師に逆らうことが出来ないのがこの学園の掟だ。

「ひひひ、それなら我慢するか。じゃあ、さっさと脱いでくれよ、伊藤ちゃん」

紀田は麻里亜の前にどっかと座り込んだ。ストリップショウを特等席で鑑賞しようというつもりなのだ。

「よし、ブラジャーを取るんだ、伊藤。ただし手で隠してもいいぞ」

町村の言葉に麻里亜は耳を疑った。もう乳房を晒け出すしかないと覚悟していたのに、手で隠しながら脱いでもいいというのだ。乳房自体は見られてしまうかもしれないが、乳首だけは隠しきれるかもしれない。

「あ、ありがとうございます、先生」

一方、せっかく麻里亜の乳房をあますところなく鑑賞できると思った生徒たちは納得いかない。

「汚ねぇよ。それじゃ意味がねぇじゃねぇか」
「そんなの殺生だぜ。見せろよ!」

しかし町村は取り合わない。

「ふふふ、お前らもまだまだ子供だな。いきなり全開じゃあ、色気というものがないんだよ。せっかくの見せ物だ。もっと楽しんだ方が得だぞ」

そして麻里亜は左手で両胸を隠しながら、右手を背中に回してブラジャーのホックを外した。苦労しながら隠しているものの、豊かな乳房は腕からもはみ出しそうだ。それは、確かに剥きだしになった乳房よりも、エロティックな光景かもしれない。生徒たちはゴクリと唾を飲んだ。

「さて次の質問だ!」
「ま、まだ終わりじゃないんですか?」
「ふふふ、手で隠していいといってるんだ。全裸にひん剥かれるくらいはあきらめろ」
「ああ......」

麻里亜に構わず、町村は質問を続けた。

「戊辰戦争が始まったのは何年?」
「1868年!」

すぐさま吉本という生徒が答える。D組で最も大柄な生徒だ。無精髭を生やしたその姿は、とても学生には見えない。

「へっへっへ。そうなると、おれにはこの子のパンティをもらえるというわけだな」
「そうだ。吉本も特等席で見ていいぞ」

吉本も紀田のように麻里亜の真ん前に腰を下ろした。

「さぁ、脱いだ脱いだ。早くお姉ちゃんの汚れたパンティを俺にくれよ」

吉本の下卑た笑いに麻里亜は背筋が寒くなる。こんな男に自分が穿いていた下着を渡すなどと死んでも嫌だと思った。しかし、逆らったりすれば、死ぬよりつらい公開しおきが待っているのだ。

せめて恥ずかしい部分を手で隠すことが許されているのだけが救いだった。

「さぁ、脱ぐんだ、伊藤」

町村に促されて、麻里亜はショーツに手をかける。しかし左手で乳房を隠したまま、右手でショーツを脱いでいくのは至難の業だった。

しかもショーツを脱ぎつつも、股間は右手で隠さなければならない。

「しゃがんだり、後ろを向くことは許さんぞ」

町村がぴしゃりと注意する。麻里亜は必死に体をくねらせながら、少しづつショーツを下げていく。しかし、どんなに気をつけても、チラチラと乳首やヘアが覗いてしまう。それは確かに町村がいうように、いきなり全開で見せられるよりも劣情を誘う姿だった。

「おっ、見えたぜ。綺麗なピンク色の乳首ちゃん」
「へへへ、ヘアはちょっと濃い目かな」

そんなヒソヒソ声が聞こえる度に麻里亜は手を動かして慌てて隠す。しかし、それではいつまでたっても脱ぐことは出来ない。

チラチラと乳首もヘアも覗かせつつ、なんとかショーツを足下に落とした。膝から下にショーツを下げる時は、乳房と股間を隠している手を使うことが出来ずに、足を擦り合わせながら少しずつ下ろしていくしかなく、それはかなりはしたない姿となってしまった。

そして麻里亜は教室の中でソックスだけ穿いた素っ裸となってしまった。両手で乳首と股間だけはかろうじて隠しているものの、気が遠くなるほどの恥ずかしさだった。

「さて、最後の問題だ」

町村が言った。

「ま、まだあるんですか?!」
「ソックスが残っているだろう?」
「あ、ああ......」

生徒から声が上がる。

「なんだよ、次は当ててもソックスがもらえるだけかよ」
「あ、おれ、足フェチだから、欲しいなぁ」

そんなことを言う生徒もいて教室は笑いに包まれた。そしてその足フェチを自称する斉藤が見事最後の質問に正解し、麻里亜のソックスをもらう権利を得た。

「さぁ、ソックスを脱ぐんだ、伊藤。もちろんしゃがんだり、背中を向けたりはするなよ」

しかし、左手で胸を、右手で股間を隠している身では、ソックスを脱ぐ事は出来ない。麻里亜は真っ青になる。

「ど、どうすればいいの?」

悩んだ末に、麻里亜は胸はそのままで、片足を上げて腿で股間を隠しながら、右手でソックスを脱ぐことにした。隠しながらとはいえあられもない姿だし、一本足で立つことになり、かなり不安定になる。しかし、それが隠し抜くための唯一の方法に思えたのだ。

ぐらぐらと不安定になりながらも、右腿を上げてソックスを脱いでいく麻里亜。男たちの視線は股間へと集中する。

「あ、ああ......」
「無理するなよ、麻里亜ちゃん」
「ほら、倒れるぞ。もうあきらめて見せちゃえよ!」

男子生徒たちからヤジが飛ぶ。

麻里亜は苦労しながらも、ようやく右足のソックスを脱いだ。続いて左足だ。左腿を上げて股間を隠しながら、右手を足先に伸ばす。

実際、尻の方からは麻里亜の股間は一部に生徒にチラチラと見えていた。大人しそうな顔に似合わぬ濃い生えっぷりの陰毛。そしてその中に覗く肉の唇。幸運にもそれをのぞき見ることのできる角度の席にいた生徒たちは、息を飲んで見つめていた。

苦労しながらソックスを脱ぐことに集中している麻里亜はその視線に気づかない。

「あ、あと少し......」

麻里亜が左足のソックスを脱ぎ切ろうとした瞬間。バランスが崩れた。

「あっ!」

もともとが無理な体勢なのだ。あと少しでこの苦行が終わると緊張の糸が切れた瞬間に麻里亜は転倒してしまった。

左手も胸を隠すことに使っていたために受け身を取ることもできず、麻里亜は激しく腰を打った。そして教室中の男子生徒に見せつけるかのように両脚は大きくM字型に開いていた。

「うっ、う〜ん、いった〜い」

思わず激しい痛みのために腰を押さえた。その一瞬後に自分が何もかも丸出しにした恥ずかしい姿を晒していることに気づき、慌てて足を閉じ、股間を押さえた。

しかしもう遅かった。教室中の男子生徒たちは、麻里亜の濃い陰りも、そしてその中央の可憐な肉裂も、しっかりと目に焼き付けてしいた。その瞬間、ズボンの中で射精してしまった者までいた。

(続く)

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著者=小林電人 長年夢見ていた自分の「理想のSMビデオ」を自主制作したことがきっかけで、AV&SM業界のはじっこに首をつっこむことになった都内在住の40代自営業。ひたすら羞恥責め、アナル責めを好み、70年代永井豪エッチ漫画の世界を愛する。これまでの監督作品として「1年S組 高橋真弓のおしおき」「同2」「穴牝奴〜町内会人妻肛虐倶楽部 」がある。以前、永井漫画をモチーフにした小説をネットに発表したことはあるが、オリジナルは本作が初めて。
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08.03.03更新 | 小説  >  羞恥の教室