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『S&Mスナイパー』1993年8月号
緊縛モデルたちの縛られレポート
「被縛報告」はるか編
緊縛モデルたちの縛られレポート
「被縛報告」はるか編
SM雑誌のグラビアに登場するモデルってどんな人? 数多いるモデルの中には「緊縛、大好き!」という生粋のマニア女性もいれば、「SM? ナニソレ」「初めて縛られるんですけど……」と戸惑いを隠せない人や、初めてなのにとんでもなく乱れてしまう隠れマゾ女性もいたりしす。そんな十人十色のグラビアモデルたちが、自ら綴る撮影後記「被縛報告」。今回は『S&Mスナイパー』1993年9月号に掲載された「被縛報告」、はるか編を再掲載いたします。
「私、正直なところ無傷で済むとは思いません。擦り傷のひとつやふたつは覚悟の上での撮影です。ただし後まで残るような傷は困るので、もしそうされそうな場面になったときには、はっきり“ノー”と言わせて下さい。後は、皆様を信頼して全てお任せします」
これは、撮影前に私が編集部に送った手紙です。
終わってしまえばお酒の肴にされそうな文面で恥ずかしくなりますが、あのとき初めて、モデルになったことを後悔しました。
私がこの仕事をしていることは、両親はもちろん友達も知りません。何も悪いコトしているわけじゃないのだからと頭の中ではわかっているのに、どうしてか言い出せないのです。やっぱり無意識のうちに、モデルという職業に罪悪感を抱いているのでしょうか……?
ところが撮影の日、夜が白々明けてきたかなという頃に、お母さん、突然やって来るんだもん。
「どーしたの、こんなに朝早く」
なんて、眠い目を擦りながら平静を装っているけれど、内心は大パニック。私はファスト・フード店でアルバイトをしながら、夜3回、渋谷の音楽学校で歌のレッスンを続けていることになっているのです。
「きちんと片づいてるわね」
お母さんは部屋の中をグルリと見回して言いました。私は補導された女子高生の心境。持ち物検査で(スケジュールを書き込んだ手帳や派手な下着類などから)、いつ本当のことがバレるかとハラハラ、ドキドキしてる。
でも、心配することはありませんでした。お母さんは私の生活状態をチェックしに来たわけじゃなく、短大時代のお友達に会うために上京したのでした。
それにしても、何の前ぶれもなくというのは、いかにもお母さんらしい。私がまだ小学生で姉が中学生だった頃から、数回、大物ロック・スターが来日するたびに、突然行方がわからなくなってしまうような人なのです。
そんなわけで、その日は初めてSM撮影するというだけでも大変なのに、お母さんに見つからないようにお風呂場でアンダーへアを剃ったり、替えの下着をこっそりバッグに忍ばせたり、目まいがしそうな緊張の連続でした。でも、かえってソレがよかったみたい!? スタジオに着いてソファに座ったら急にホッとして、何だか楽な気分になれちゃったのです。それで、初めての縄もあんまり怖くなかった。
胸縄を巻かれて乳房が重たく感じられますが、視覚的にコーフンして、お腹の下のほうが熱くなります。コレってとってもヒワイな気分!!
バストだけでこんな気持ちになってしまったので、下半身を縛られたらどんなだろうと、ゾクゾク、ワクワクしました。カメラマンやスタッフに見られているのに、自分の興奮度をチェックする余裕があるのですから、初めてにしてはずいぶん厚かましい女の子です。
期待(?)していた下半身でしたが、パンティを着けたままの股間縛りというのは、あまり気持ちのいいものではありませんでした。アソコを擦る布地の感触にはどちらかというと不快で、それは肉体的な不快感というより、“パンティが汚れてしまう”という生埋的な拒絶反応です。スタイリストさんが用意してくれた物でしたが、いくら自分のパンティじゃなくでも、きれい好きな女の子としては耐えがたいことなのです。
でも、その後パンティを脱いで直に縛られたのには期待以上のものがあったかな!? 初めは股の間に縄を通し、その両端を持ち上げる股間責めとかいうのからです。実際のプレイでは結構カゲキな責めの一種らしいのですが、相手が初心者の私で、しかも撮影ということで、ずいぶん手加減して下さったのだそうです。
それでも、カラグの中で一番柔らかな肌を擦る縄の感触は相当強烈です。爪先立ちしようとしたとき弾みで一瞬カラダがよろけ、アノ部分で縄の上をズルッと滑ってしまったのです。
「あっ、あーっ……」
と思わず呻いちゃったけど、あとは言葉になりません。
「どうしたの!?」
と聞かれても、詳しく説明できることではないし……。
ちょうどへヴィ・ペッティングをされた後のような感じ、といっても男の人にはわからないでしょうけれど、腫れぼったいような、それで熱くてジンジン痺れてる。もう少し同じコトをくり返されたら“やめないで!”って口走っちゃいそうな段階です。
でもやっぱり私はダメみたい。このくらいの気持ちよさじゃ羞恥心に勝つのは難しい。性器やお尻や、いろんなポーズを写真に撮られながら、エッチに神経を集中させるのは不可能です。
時間が経つにつれて、全裸で四つん這いになり、後手に縛られ、首、乳房、ウエスト、股間、太股に幾重にも縄が巻きつけられて、形だけは完全なSMになってました。こんな姿を友達や両親が見たら“アン・ビリーバボ〜!!”だろうなァ。絶対知られちゃいけないような、こっそり教えたいような、複雑なオトメ心。
こうして気分は60パーセントくらいSMに浸食され、6時間と少しかかって撮影は終わり、カラダ中に縄文式土器のような縄目模様が残りました。
終わってしまえば、撮影前の不安はウソのようでした。そして、夜は代官山のメキシカンレストランで母と食事。どうしてこんな場所を知っているかといえば、上京前にグルメ雑誌を買い込んでどこにどんなお店があるか、ちゃんとイン・プットしているお母さんなのです。こういうオタク的マメさが、なぜ私には受けつがれなかったのか不思議です。
それより何より私はクタクタでした。“今夜、コンパートメントの夜行列車で帰るの”とうれしそうに煮マメのサラダを頬張るお母さんに、
「そう、いいネッ」
と相槌を打つ声にも力がありません。そのとき仕事のことを打ち明けようかって悩んだけれど、心配させちゃいけないと思ったし……コンディションは最悪だったし……、とても言い出せそうになかった……。
「美味しいわね。はるかも食べてごらんなさいよ」
「うん」
お母さんが美味しいなら幸せ。でも私、気を失ってしまいそうに眠い……。どんなに美味しいタコスより、一刻も早くベッドにもぐり込みたかった――。
告白=未沙
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