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咲きほころぶ踊り子たちの肖像 舞姫爛漫  第8回 「詩田笑子」 【5】
写真・文・インタビュー=インベカヲリ★ モデル=詩田笑子

ストリップ劇場でのストリップショー。黄金時代は過ぎたといえ、根強いファンはいまも劇場に通っています。そして踊り子たちもまた踊り続けているのです。そんな彼女たちの姿を追う「舞姫爛漫」、第8回詩田笑子さんいよいよ最終回です!
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外れた生き方が許される人っていると思うんですよ
そういう人はそういう人でいいと思う。でも私はそこまではなれないですね
でもストリップ好きかも

詩田笑子の作るステージは、とても丁寧で完成度が高い。衣装も選曲もダンスもストーリーもすべてにおいてセンスがあり、余計なことを考えずにスススっと頭の中に入ってくる。作品を見れば一目でプロ意識の高さに気づくところだが、彼女はやはり自分のことを冷静に見つめていた。

「なんか色々考えすぎて、わかんなくなってきちゃうなあって思うんですよ。長くやればやるほどね。自分はこれが楽しいとか、これでいいんだっていう絶対的な自信は、3年くらいまでは持っていられるけど、やっぱりね、周りを見始めたときに変わってくるっていうか。はっちゃけたところで、もう4年経ってるし。もうちょっと違うところで時間を割きたいなって思いますよ」

詩田笑子が上京した理由、それは東京にいれば急に仕事を辞めたときにでも動きようがあるからということ。とてもまっとうな考え方をしているストリッパーというのが、逆におかしかった。

「外れた生き方が許される人っていると思うんですよ。そういう人はそういう人でいいと思う。でも私はそこまではなれないですね。だからこの仕事を辞めたときが大変。何も残らない。ゼロですよ、ゼロ。金持ちの男と結婚しちゃえばいいじゃんとか言っても、そんなことはまずないし(笑)。ストリッパーって続けるのが難しい仕事じゃないですか。ヤバイですよ。このままだと私、何もできない哀れなオバチャンになっちゃう」

それでもデビューから4年が経ち、数々のやってきた仕事の中でもダントツで続いている職業だ。詩田笑子の本心は一体どこにあるのだろう。

「これだけ長く続けているんだから、ストリップが好きなんでしょうね。ストレスや不満はすごいあるけど、今まで一般企業からクビを切られてきた私としてはすごい居心地がいいし。ちょっと変わった人にも会えるし、何かを知る機会も多い」


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詩田笑子は、「人と違う経験」というのを重要視している。友達でも、視野の広い人や変わった職業の人と遊ぶほうが楽しい。面白いものを探しながら、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしている。

「自分で何かを作り上げるっていうのは、自分の経験してきたことを伝えるようなものだから、やってないとわからないじゃないですか」

クリエイティブな作業のための経験作り、と考えればわかりやすい。そんな彼女のステージには特徴的なことが一つある。それは、出し物のパターンが豊富なこと。ウサギの着ぐるみで可愛く踊ることもあれば、ピストルやガスマスクで格好よく踊ることもある。そのどれもが正真正銘の詩田笑子であるにもかかわらず、入り込んでいる人格がそれぞれ違うのだ。それは撮影しているときにも明らかで、場面場面で、違う役になりきっているということがハッキリと伝わってくる。ここまで表情豊かな人もなかなかいないと思った。

「例えばアイドル系の踊り子さんだったら、頑としてアイドルな作品を出すじゃないですか。でも私は、可愛い部類、格好よい部類、。セクシー系、しっとり系とか、いろんなことをできるようにしたいんですよ。元々、自分を見せたくてやってるわけじゃないから、色んなことをやってこそ意味がある。やらなきゃ自分が育っていかない。そう思ってますね。1個の確立したものも素晴らしいけど、いつか飽きがくる。じゃあ四つの出し物を交互に見せたほうがいいじゃないですか。四つが好きなお客さんもいるんですよ、確実に」

詩田笑子は、“やりたいこと”と、ストリップの制限の中で“やらなきゃいけないこと”を、うまくつなげる作業に頭を使っていた。単なる自己表現ではない、というプロ意識がそこにはある。

「ストリップを違う何かに置き換えるっていうことは考えられないんですよ。無理ですよね。だからこの経験を何かにつなげてやりたいって、考えている最中なんです」

詩田笑子は真面目だった。彼女が「普通の人」でいられるのは、その場その場で立ち位置を見失わずに、それでいて、外れている自分を楽しめているからなのかもしれない。




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Utada Emiko x Inbe Kawori★

詩田笑子
渋谷道頓堀劇場所属。2004年02月1日、札幌道頓堀劇場にてデビュー。演技力の高さから表情豊かな感情表現、またマイムなどを用いた身体表現、そして演劇的要素を取り入れて構成された演目は、すでに実力派として多くのストリップファンが知るところとなっている。また演目のバリエーションが多彩であることも特徴のひとつ。

香盤情報
A級小倉劇場
8月1日-10日
シアター上野
8月11日-20日
晃生ショー劇場
8月21日-31日
撮影=インベカヲリ★
モデル=詩田笑子
取材協力=新宿TSミュージック

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インベカヲリ★ インベカヲリ★ 東京生まれ。編集プロダクション、映像制作会社勤務を経てフリー。写真、文筆、映像など多方面で活動中。著書に「取り扱い注意な女たち」。趣味は裁判傍聴。ホームページでは写真作品を随時アップ中。

インベカヲリ★ http://www.inbekawori.com/

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08.08.09更新 | WEBスナイパー  >  咲きほころぶ踊り子たちの肖像 舞姫爛漫