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2013.9.15 Sun at SHINJUKU FACE
2013年9月15日(日)
東京「新宿FACE」にて開催
長らく闇に封印されていた「見てはいけない物」のオンパレード。魑魅魍魎たちが一夜の邂逅を求めて、皆様を禁断の世界に誘います――。あらゆる身体パフォーマンスが集うと言われる禁断の情念の祭典。都会の変態夢遊病者が集う大人のパーティーの模様を、今年も早川舞さんにレポートして頂きます!!

取材協力=サディスティックサーカス運営事務局
 | 
今年も開催された大人のトラウマ、サディスティックサーカス(以下・SC)。昨年10周年を迎え、さらにパワーアップして帰ってきました。

毎年レポートしているSCですが、ご存じない方のために軽く説明させていただきますと、SCはショー目白押しの、というよりもショーしかないフェティッシュイベントです。

いえ、フェティッシュイベントといっては語弊があるかもしれません。もはやジャンル分けも難しいエロ・グロ・不条理な見世物がひと晩のうちに次から次へと目まぐるしく繰り広げられる......そんなイベントです。
演目数は今年の場合、15に及びました。一舞台あたりの時間は大体20~30分程度と、こういったショーにしては短く、「なんかスゲェの来た!」と思ったら呆然としているうちに終わって次が始まる、みたいなノリ。このテンポがショーの「夢かうつつか」感にさらに拍車をかけています。

会場は昨年と同じく、新宿・歌舞伎町のプロレス会場、新宿FACEでした。ここはプロレス用のリングで、360度すべてが「正面」になるのが特徴です。イベント当日は台風の接近に伴った悪天候でしたが、天気に負けじと例年通りゴスゴス、フェチフェチしたファッションの来場者も目立ちました。

では、去年同様フライヤーの絶妙なアオリ文とともに、各々のパフォーマンスをご紹介しましょう。
これまでと変わった点といえば、今回で引退となる浅草駒太夫さんを始め、生演奏とコラボしたパフォーマーが多かったところ。イベント全体にぐっと迫力と緊張感が増しました。


■オープニングアクト

絹を裂くよな女の悲鳴とともに始まった今年のSC。女の子を攫った怪人が舞台上に登場し、続けて5人組の戦隊ヒーローが現われます。女の子を救おうと挑むものの、苦戦を強いられるヒーローたち。こうなったら必殺技だ!ということで、取り出したラグビーボールを5人で投げ合った末、最後は怪人に投げつけて爆発させて見事撃退。ネタを考えた方はどうやら私と同世代のようです。
ですが今度はヒーロー同士で争いが勃発。女の子を奪い合おうと仲間割れして戦い始めます。またも響き渡る悲鳴。すると怪人が復活して、女の子を助けて悠々と去って行きました。ヒーローより怪人のほうがよっぽどマトモでした、というお話。


↑怪人のB級感がたまりません。これから始まるイベントへの期待が高まります。


司会・山田広野
当代一番。さえ渡る見世物活弁士の至極の話芸


司会はもはやSCではすっかりおなじみとなった山田広野さん。クセやヒネリのありすぎる出演者を、活弁士独特の口調で小気味よく紹介してくれました。


↑胸を張った仁王立ちスタイルも彼の芸のひとつといえましょう。


■火蛇サラマンドラ
夢かうつつか魔界にいざなう、妖艶なダンサー集団


トップバッターはジャグリングとバーレスクとベリーダンスを足して割らないでごった煮にした感のある「火蛇サラマンドラ」。ベリーダンス衣装の女性3人、白い服の、というより白い布を巻きつけたような格好の男性が一人、そしてドラァグクィーン風の女性が、サティの音楽をBGMにけだるげに、しかし妖艶に現われます。
女性たちが大きな白い羽扇を組み合わせて踊った後、男性がジャグリングを始めました。落ちそうで落ちずに腕を這う金のボールは魔術アイテムめいていて、退廃的な雰囲気を醸し出していました。最後はドラァグ女子によるソロのバーレスクダンス。ニプレス姿になり、ポーズをとったところで終了しました。


↑扇の大きさはこれぐらい。女性たちはこれをはためかせながら舞台上を舞いました。

↑幻想的な音楽とともにやって来る一団。大道芸人のパレード、みたいなイメージです。


■くるくるシルク
驚異。炎、跳、廻、世界を飛び回る男サーカス3人衆


シルクとはサーカスの意味で、くるくるシルクはパントマイムやジャグリングなどを行なう大道芸集団です。メンバーはまず複数の光るボールを投げ合うジャグリングを披露。ひとつだけ高く放り投げたり、背中に乗せてみたり、華麗な技を披露します。
やがて一旦舞台から去って、赤、黄(髪の色のことね)が再登場。青はクラッキングウィップ(大きく音が鳴る鞭)を手にすごんでいます。調教役でしょうか。
赤と黄は舞台の天井から下げられたパンを取ろうとしますが、2人は膝から下に長い棒のようなものが装着されているのでうまく取れません。が、試行錯誤の末、棒を竹馬にして立てばいいのだと気づく2人。このとき立って器用に歩き回ったビジュアルが何だかおかしなイキモノっぽくてよかったですね。最後は舞台奥から三輪車でやって来た青がパンを奪って終わりというオチでした。


↑長い竹馬で舞台上を歩き回る二人。掴む部分もないのに、じつに器用に歩きます。


■浅草駒太夫
踊子一代御年72才、伝説の昭和ストリッパー最後の登板


現役最年長ストリッパーとして長らく名を馳せてきた浅草駒太夫。2013年現在で72歳、SCには4回目の登板となりますが、なんと! 今回で引退されるそうです! SCの名物のひとつとなった感があっただけにこれは残念......。最後の舞台となる今回は、生歌、生演奏のBGMで行なわれました。
華麗な花魁衣装を脱いで、72歳の肉体が次第に露になっていく様には独特のエロさが......いや、エロいというか、もうこれ森美術館とかでやってもいいんじゃないでしょうか。引退だけど。
生演奏は最後はサックスのみに。ソロ独特の張りつめた空気の中でのクライマックスシーンでは、会場全体も心地よい緊張感に包まれていました。
駒太夫さんは後継者募集中だそうなので、興味のある方は問い合わせてみるといいんじゃないでしょうか。


↑もはやおなじみのキラキラゴテゴテの花魁衣装。が、今回で見納めです。

↑サックスの生演奏に合わせて一枚、また一枚と着物を脱いでいきます。スケスケの衣装がなまめかしい。


■POP HEADS!
Abe"M"ARIA率いる狂気のユニット。痙攣する路上の花


続いて出てきたのはPOP HEADS! Abe"M"ARIA(アベエムアリア)率いる男女のダンスユニットです。最初、暗転しないうちに、男性のほうがリングの端のほうを鎖でガンガン打っていたんで何か設営をしているのかと勘違いしましたが、そのうち体につけていた爆竹を爆発させたので、「あー、パフォーマンスだったんだ」と。
火薬の匂いが残る中、男性がキレッキレな動きのダンスをしていると、やがて女性(Abe"M"ARIA)が姿を見せます。狂気のダンス、痙攣、と紹介文にある通りのダンスで......とにかくむちゃくちゃなエネルギーを感じました。夢に出てきそう。Abe"M"ARIAさんは客席にどんどん突っ込んでいって、驚かれる、というか怯えらえていました。壊れた人形がまわりをもぶっ壊しにかかっているようでした。


↑男性相手にもドラ○もんパンチのような動きを見せていました。見える者すべて敵なのか!


■スウィング・シフト・サイドショー
ラスベガスから過激な夫婦がやって来る。本邦初・命知らずの本場アメリカンサイドショーを披露


スウィングシフト・サイドショーは、アメリカはラスベガスを拠点に体を張った芸を披露し、PVやバラエティ番組にも引っぱりだこという夫婦。前後編2回に分けられたところからも、彼らが今回の目玉パフォーマーであることがわかります。
まずはウォーミングアップがわりに夫婦揃って剣を飲みこみます。はじめは短かったものが徐々に長いものに変えられて、最後は30センチ以上はあろうかという長さに......食道どうなってるんでしょうね。長さだけじゃなく面積があってもOKだぜってことで、旦那はでっかいスプーンも飲みこんでいました。
続いては嫁が、叩き割ったワイングラスをさらにぼりぼり口の中で噛み砕きます。口の中が痛そうなのは言うまでもありませんが、虫歯があったらどうなるんだろう......。
さらには針を顔や腕に刺したり、刺すんでもただの針じゃつまらないだろってことで螺旋状の針にしてみたり、重そうな金属のカタマリを眼窩に引っかけた鎖で持ち上げたり、鼻から光るチューブを入れて口から出したり、槍の上に腹ばいになって乗ったり、あ、サスペンションもありました。両肩甲骨あたりの皮に針をひっかけて、そこだけで浮くとか......あぁ、書いているうちに痛くなってきた。
ですが、個人的にいちばんびっくりしたのは、旦那による「心臓を下げる」芸でした。何をどうやっているのかわかりませんが、心臓がみぞおちの下ぐらいまで下がるんですよ。カメラを近づけると、そこで動いているのが見えて、気持ち悪かったなぁ。


↑工具を使って先のとがった螺旋状の針をじわじわと頬に突き刺します。ただの工具が駆動する音がこれほど痛々しく聞こえる日が来るとは......。

  • ↑何キロあるのか正確にはわかりませんが、置くときにズシンズシン音がしていたんで、相当だと思います。耳に引っかけているようにも見えますが、いえ、眼窩です。目のクボミです(左)。膣から出す空気を利用して弾を飛ばし、積み重ねた紙コップを崩す嫁(右)。

↑槍の上に乗る旦那。今にも貫通しそうでひやひやものです。


■ぱいまちょ歌劇団
サーカス初登場。ダンス界のニューカマー歓喜の群舞


パイレーツオブマチョビアンなる妖艶な色気漂う男性が率いるダンスユニット。マチョビアンさんは紹介で「無駄な色気」と言われていましたが、ダンスがここまで上手かったら確かに無駄と言いたくなるのもわかりました。
ストーリー性のある内容と、とにかくクオリティの高いダンスが特徴で、「女子学生が友人に応援されながら男子に告白。一旦はフラれるものの、友人たちが男子に詰め寄って説得した結果、見事ハッピーエンドに」というストーリーをダンスですべて表現していました。耳なじみのある音楽と、スピード感のあるダンスの組み合わせのせいか、楽しんで見ているうちにあっという間に終わってしまった感があり、「もっと見たい!」と思わせてくれました。
最後は全員、90年代の懐かしの武○士ポーズで決めたところも感慨深かったです。


↑いちばん右がパイレーツオブマチョビアン。写真から「無駄な色気」が伝わるでしょうか。


The NOBEBO
別府で結成。まだピチピチの金粉ショー遂にサーカス登場


続いては金ピカなお2人が現われました。金粉ショーです! 金粉ショーはかつて、「温泉といえば金粉だろ!」というぐらい、温泉旅館で頻繁に行なわれたショーだったとか。
そんな歴史を背負ってか、今年別府で結成されたというThe NOBEBOは、本来は男性ひとり、女性2人のユニットらしいのですが、今回は男女ひとりずつの出演でした。
最初、金色の前身タイツを着ているのかと見間違えたのですが、全身タイツにしては光り方に違和感が。よくよく見ると裸の上から(あ、パンツは穿いてますよもちろん)金粉塗ってました。
バレエやタンゴめいたアクションもあり、ダンスとしても楽しめましたが、その動きでさまざまに変わる金粉独特の照り具合もたっぷり堪能させていただきました。


■首くくり栲象
死をポケットに入れ深夜の庭を徘徊する生きた都市伝説


「生」そのものを象徴するようなド派手な金粉ショーの次は、まったく対照的な「死」のショー、首くくり栲象による首吊りショーです。
去年はルドルフEb.erとのコラボレーションでしたが、今回はオペラの生歌と合わせたパフォーマンスでした。美しいメゾソプラノに合わせてゆっくり舞台中央に進み、置いてあった台に乗って、天井から下げられたロープに首を通す。台を蹴り飛ばし、完全に首吊り状態になったのに合わせ、歌が短調に変わったのが怖かったです。ちょっと鳥肌立ちました。
しばらくそのままでいた後、突如目が覚めたように動き出し、逆上がりのような動きを見せたと思いきや、その動きでロープを外し、地面に着地。しばしその場に立ち尽くしていましたが、やがて鐘の音とともに舞台を去っていきました。


↑「衝撃の映像がこの後すぐ!」がギャグじゃなく本当に起こる展開。


■ルドルフEb.er
あの壮絶な「嘔吐オーケストラ」がまたやって来る


黒心ガールズスタッフショー(イベントの主催である銀座のSMバー・ブラックハートとその系列店に所属する女性の顔見せショー)を経て、次に出てきたのはルドルフEb.er。スイスからやってきたDJです。ノイズ系のミュージシャンなのですが、スゴイのが女の子が嘔吐する音をそのまま音楽に取り入れるところ。しかもライブでは嘔吐を実際に見せちゃうあたり、彼のしていることはオーディオアートとビジュアルアートの融合といえそうです。
一緒に出てきた3人の女の子は、白&赤と青に染めた牛乳を音楽に合わせて一気飲みし、また音楽に合わせて目の前の洗面器に一気吐きしました。色は赤は本当に真っ赤、青はドラ○もんみたいな真水色です。かなりの量を飲んでいたので吐く量も多く、ゲロパフォーマンスはしばらく続いたのですが、ルドルフEb.erはその間DJ器材から離れて中心に座り、女の子たちが吐く様子をじつに嬉しそうに眺めていました。変態なんでしょうね。


↑白と赤と青を混ぜるとアズキ色めいた紫色になることがわかりました。


■浅葱アゲハ
みたま祭り見世物小屋でも舞った、空中廻転美少女A-GEHA


浅葱アゲハさんもSCではおなじみのパフォーマー。自吊りからスタートし、今や日本のエアリアル(空中で行なうパフォーマンス)の第一人者ともいえる女性です。贅肉のまったくない小柄な体から繰り出される数々の空中表現は、観客にはかなさと力強さを同時に感じさせ、重力の存在を忘れさせます。
白いドレスを纏って舞台中央にうずくまり、まずは曲に合わせてダンスをした後、ドレスを脱いでトップレスに。リングを使ったエアリアルが終わるとコルセットをはずしてさらに身軽になり、今度は伸縮性のある布を使った幻想的なパフォーマンスが始まりました。驚異的な体の柔らかさと身の軽さ、そして何よりもショー自体の美しさに観客が息を飲みます。最低限の支点で空中で静止するエアリアルは見た目の華麗さとは裏腹にかなりの筋力を必要としますが、腹筋の割れ具合を見る限り、この美しさは努力の賜物といえそうでした。


↑演技時間の大半、空中で逆さまか横向きになっていました。


■龍崎飛鳥
京都よりカリスマ女王降臨。真のドミナの秘儀を目の当たりに


次は京都から招聘されたカリスマ女王様・龍崎飛鳥さん。SMバー「BAR-BARA」のママであり、女王様としても緊縛パフォーマーとしても超がつくほどの一流です。毎回、様々な演出を凝らしてSM&緊縛ショーを見せてくれる龍崎さんですが、今回もすごかったですよ......!
まずは着物姿の女性が香を手に登場。ここで早くも驚きました。SMショーに「香り」を使うとは何て斬新な! 続いてやってきた尼さんは、彼女たちに服を脱がされ、体じゅうにお経を書かれます。そうこうしているうちに鎧兜姿の武者龍崎さんが現われて尼さんに近づき、緊縛を......この武者は亡霊で尼さんを狙っていたという設定のようです。芳一か!
縄を扱う手際の見事さに加え、長い縄を処理する間にどうしてもできてしまう時間に見せてくれる細やかな体さばきも魅力でした。それにもう何より龍崎さんご自身が凛々しくて、美しすぎて、あー百合ってこういうふうに陥っゲッフゲフ。


↑吊りが終わった後も繊細な縛りを披露。最後まで観客を飽きさせませんでした。


■ルイス・フライシャー
暗黒のミサ。人肉楽器を奏でる秘密の公開儀式


ルイス・フライシャーはサスペンションやボディアート・人体改造の第一人者であり、同時にミュージシャンでもあります。そんな彼と彼のパフォーマンスグループが目指しているのはそれらの融合。ピアスなどのボディアートから体を動かしたり、触れたりすることで音を出し、それを増幅させて観客の前でミックスします。
舞台上には体のあちこちに金具のようなものを装着したり、ピアスを開けまくった人々が登場。まさに徘徊という言葉がぴったりの動きで舞台じゅうを這いまわります。全員濃いゴスメイクなのもあって、舞台はさながらゾンビの集会のよう。彼らは体にくくりつけられたコードや金属を触れ合ったり叩き合ったりして、音楽に彩りを添えました。
クライマックスはルイス自身が舞台中央でサスペンションを行ない、狂気の儀式は終わりを迎えました。


↑口ピアスでつながったコードを骨のようなものでなぞり、音を出します。ごーり、ごーり、みたいな音でした。

↑ゾンビ(?)の中には人間楽器になりながらも自らマイクを持って歌う女性も。


■ゴキブリコンビナート
泣く子も黙るフリークス歌劇団。汚いは奇麗


安定の不謹慎が魅力のフリークス歌劇団・ゴキブリコンビナートは今年もやってくれました。いきなり幼女のうんこネタから始まり、「顔に穴を開けるなら俺たちだって負けない!」とばかりにおなじみアイテムの長ーい針で3人合わせて頬を貫きます。これ、針が貫通するとき、皮膚が破けるプス、プスという音がかすかに、しかし確かに聞こえるのですが、その音がするたびに観客から悲鳴が上がっていました。針を貫通させてしまうと舌がうまく動かせなくなるようで、途端に呂律が回らなくなるところにほとばしるライブ感を感じましたね。こういうことは生じゃなきゃわからない!
これだけしておいて、最後は「家族って素敵だよね!」的なほのぼのオチ。だんご三兄弟の歌に合わせて退場しましたが、舞台の上に転がったままだったリンゴを誰かが踏みそうで怖かった。


↑3人が1本の針で頬を貫くと、聞き覚えのあるあのイントロが......。


■早乙女宏美
異界耽美、地獄の切腹ショウ・大和撫子のハラキリ自決


いよいよラストが近づいてまいりました。続いては早乙女宏美さんによる切腹ショーです。早乙女さんも琵琶奏者のお二人とコラボレートし、人間の若者に恋をしてしまった雪女の物語を展開。最初、歌舞伎や能で使われる真っ白な振り毛をかぶり、同じく真っ白な衣装を纏って現われた早乙女さんは、もともとの肌の色の白さもあって、本当に人間ではないようでした。
雪女は人間として暮らすことになりましたが、やがて若者が約束を破ったために別れることに。ですがもはや天に帰ることもできない雪女は、切腹して自害する道を選びました。途中から自吊りで宙に浮いたのは、天に帰りたいという願いの表現だったのでしょうか。


↑琵琶のもの悲しく、妖しい音色は雪女の物語にぴったりでした。

↑切腹の途中で自吊りを。小刀をしっかり握ったまま、足から上へ、上へと上がっていきます。


■湯浅ちひろ+華花師
なんと女体を花器に。過激芸術人間生花ショウ


いよいよ最後となりました。トリを飾るのは華花師とモデル・湯浅ちひろです。華花師はそれぞれ日本の華道とヨーロッパのフラワーアートを本格的に学んだ男性二人によるユニット。
虫の音にお経のような声が重なり、それだけがBGMです。舞台中央の「額」にはりつけにされたように立つ女性に、淡々、黙々、粛々と「花を活けて」いく二人。モデルの女性を女性としてではなく、あくまでも花器という「物」として見ているのが伝わってきて、静かなエロスが漂っていました。二人とも仮面で顔を一部隠しているのもエロさに拍車をかけていましたね~。
活けている最中や活け終わった後は「額」を四方に動かし、どの席の観客にも見えるように工夫してくれました。


↑無言で花を活けていった二人によって、最後は一枚の絵のようになりました。


こうして終了した2013年のSC。外に出てみれば台風が連れてきた大雨でしたが、それさえも心地よく感じてしまうぐらいの、熱のこもった非日常感を味わうことができました。
SCは今年から「春の演芸会」と合わせて年2回開催されることになりましたが、元祖といってもいい秋のSCの勢いも衰えることはありませんでした。もちろん来年も開催予定だそうなので、今年行きそびれた!という方はぜひリベンジを。

文=早川舞

関連サイト

「SADISTIC CIRCUS」公式サイト

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早川舞
早川舞 世界、特にヨーロッパのフェティッシュ・カルチャー関係者との交流も深い、元SM女王様フリーライター。だが取材&執筆はエロはもとよりサブカルからお笑い、健康関係まで幅広く?こなす。SMの女王様で構成されたフェミ系女権ラウドロックバンド「SEXLESS」ではボーカルとパフォーマンスを担当。
早川舞ブログ=「早川舞ブログ」
「SEXLESS」ブログ=「we are SEXLES
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13.10.06更新 | WEBスナイパー  >  イベントレポート
早川舞 |