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↑撮影にもひっぱりだこだったロリカルト女優の白玉あも。
2013.11.23 Sun at studio-hayuru
2013年11月23日(土)東京・西新宿スタジオHAYURUにて開催
日本が世界に誇るジャパニーズ"フェチ"という共通テーマの元に、AV・エロコスプレイヤー・アーティスト・女優とジャンルの境界線を超えて行なわれる、即売会&パフォーマンスイベント「フェチフェス」。今回はそのスピンアウト企画として、猟奇に的を絞った「リョナフェス(猟奇愛好展)」が開催! 注目の現場の模様を安田理央さんにレポートして頂きます!!リョナとは、女性が苦痛に苦しんでいる姿に興奮を感じる嗜好で、猟奇オナニーが略されたというのが語源のようだ。
今回のリョナフェスは「死・血・傷・ホラー系のフェチズム、アート作品、パフォーマンス」をテーマに限定しているということで、フェチフェスのスピンアウト企画として「フェチフェス2.5」と位置づけられている。
筆者は正直言って「痛い」「怖い」に類するものが苦手なので、正直リョナは敬遠しているのだが、第一回から関わっているフェチフェスの新企画となれば、見に行かないわけにはいかないだろう。勇気を振り絞って会場を訪れた。
↑いかにも「リョナ」なフライヤー。ムードが盛り上がる。
↑受付に置かれたオブジェ。スタッフのハンドメイドとのこと。
会場は西新宿のスタジオで3Fから7Fまでの5フロアを使用している。複数フロアを巡るというスタイルはフェチフェスの定番だ。
まず3Fから回ってみよう。最初に目に入ったのは、アーチストのマンタム氏と漫画家の森園みるく氏のブース。人体模型や医療器具など、マンタム氏が集めたフェティッシュな古道具が並べられている。その隣には、動物の骨をオブジェにしたgaivanicと動物のホルマリン漬けを販売するNeQro、さらにはガラス製のSM系グッズのP.P CRYSTAL。このあたりはリョナというよりも耽美に近い空気だ。
しかし、その奥に向かうとおっと、いきなり内臓をはみださせた少女のイラストが。リョナ漫画の大家、氏賀Y太氏のブースだ。他にもグロテスクなイラストのTシャツやグッズがズラリと並び、なるほどリョナフェスというムードが濃厚になって来た。案内図を見ると、3Fは「監獄・ゴス風・アーチスト系フロア」と分類されている。
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↑マンタム&森園みるくのまぼろし博覧会。村崎百郎記念館構築部隊でもあるらしい。
↑動物の骨のオブジェを制作販売しているgalvanic。重厚さを感じさせる。
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↑NeQroのホルマリン漬け。トカゲから子犬、牛の胎児まで。本物ならではの強烈なインパクト。
↑手枷や鎖、ディルドなどのSMグッズをガラスで制作しているP.P CRYSTAL。
4Fは「教室・オフィス・レイヤー系」となっていて、フェチフェスではおなじみのカルト系モデルの白玉あもちゃん、包帯とセーター服姿の七菜乃さんなどのレイヤーや、和風デカダンの猟奇絵画解放治療室、そしてすでにフェチフェスの名物となっている駕籠真太郎氏の似顔絵コーナーなどのイラスト系アーチストが集結していた。
↑端正な美しさを感じさせる七菜乃。作品の撮影は写真家の武井裕之。
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↑神平要と祟山祟のユニット、猟奇絵画解放治療室。
↑フェチフェスではおなじみの駕籠真太郎似顔絵コーナー。シュールな似顔絵を描いてもらえる。
5Fは「撮影ブース」になっていて、フェチフェスガールたちの撮影会が行なわれていた。フェチフェスガールと呼ばれるこのイベントのマスコットガールたちは、それぞれゾンビや怪我人などのリョナ的なコスプレをしているのだが、彼女たちを始めとして、そういった異形な姿の人々が会場内をウロウロしているのが、なんとも楽しく、リョナフェスならではのムードを作り出しているのだ。エレベーターの乗ろうとして、扉が開くと包帯でぐるぐる巻きの女性がいたりすると、ドキッとしてしまう。
↑ROMも販売していた慈雨は凌辱されたナース?
↑SFチックなコスプレの三人。
↑スク水ウサギ? ちょっと特殊なエロス......。
↑イラストも販売していた影山とみこ。
↑7Fで異彩を放っていたアンドロイドのようなフェチフェスガール。
↑怪我人がこんなところにいちゃ......。
↑エレベーターに乗ろうするとこんな女性が!
6Fは「病室フロア」。過激なイラストのスケボーが目を引くダルダルマやハンドメイドのメスを販売するButcher Kitchen、傷メイクをしてくれる南仁平さん、正義の味方が幼い女の子怪人を容赦なくぶっ殺すゲームなどを販売するつるぺた研究所などバラエティに富んだブースが並んでいた。特に目を引いたのが、ド派手なコスプレの女性たちが売り子をしていたエピキュリアン。ペニスを改造(!)するというAVのイメージ絵画が飾られていたのだが、それを見ているだけで、思わず股間を押さえたくなってしまった。
↑正にリョナ!なダルダルマのスケボー。
↑妖しい輝きを見せるButcher Kitchenのメス。
↑つるぺた研究所はゲームや小冊子も販売。10年近い老舗サークル。
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↑その場で簡単な傷メイクをしてくれる。フェチフェスガールの南仁平。メイクをされてるのは地下アイドルの姫乃たま。
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↑完成した傷。簡単にぺりっと剥がせる。
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↑華やかなエピキュリアンの販売ブースだが、売っているのは超過激な苦痛系AV!
さて、最上階の7Fは「赤い部屋」。身体改造ジャーナリストのケロッピー前田氏のブースや、おなじみV&Rプランニングのブースなどもあったが、やはり最もインパクトがあったのは顔を縫ったり、針を刺したりなどのパフォーマンスを行なっていた思考サコさん。苦痛に弱い筆者などは、とても直視できなかった......。
↑凄まじい流血パフォーマンスを見せた思考サコ。
というように、リョナといってもかなり幅広いテーマを扱っていたのだが、そこに不思議な統一感があった。フェチフェスに比べると、エロスの要素が少ない分、独自のカラーは強烈だった。特殊なジャンルではあるので、ダメな人は全く受けれることは出来ないだろうが、好きな人には、ずっと夢見ていたパラダイスのように感じられたのではないだろうか。
客も出展者も、若い女性が多かったのが印象的だ。聞けば、このリョナフェス自体、フェチフェスガールたちの間から「こういうイベントがやりたい」という声が上がって実現した、いわば女性主導のイベントだったそうだ。
そしてイベント全体に漂うハンドメイド感。個々の作品のクオリティは高いのだが、そこに商売っ気が皆無というか、本当に好きな人たちが楽しんでやっているという気分が伝わってくる。
即売会イベントとは、本来こうしたものであるべきなんだよな、と再確認した。
ちなみに、正式なフェチフェスである「3」は来年1月26日に開催。筆者もサークル「おしどり」で参加予定!
写真・文=安田理央
関連サイト
「フェチフェス 」公式サイト
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2013年1月27日(日)東京「初台玉井病院スタジオ」にて開催
安田理央 1967年生まれ。エロ系ライター、アダルトメディア研究家、パンク歌手、ほか色々。主な著作に「エロの敵」「日本縦断フーゾクの旅」「デジハメ娘。」など。趣味は物産展めぐり。でも旅行は苦手。
13.11.25更新 |
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