2012.4.27.Fri at 「Roppongi Jail」
2012年4月27日 「六本木Jail」にて開催
SMショーパブの老舗として知られる「六本木Jail」で、去る4月27日に開催されたイベント「六本木Jail Show Night」。ファンには恒例、初見のお客には刺激が強すぎる(!?)人気イベントの中身とは......。現場の模様を元SM女王様フリーライター・早川舞さんにレポートしてもらいます!!このイベントは年2回開催されている「和風緊縛」とともに、六本木Jailの目玉イベントのひとつ。ショーはすべて在籍スタッフによるものだが、毎回チームを組むメンバーが変わり、チームごとにテーマを決めて行なうのが特徴だ。今回は去る4月27日に行なわれた、総勢5名の女王様・M女性出演による六本木Jail Show Nightにお邪魔した。
ゴシックな内装に本格的なSM設備が売りの六本木Jailだが、今回のテーマは「羞恥&拷問 SMレズショー」とのことで、あの独特の雰囲気の中、どんな淫靡なレズビアンSMショーを見せてもらえるのか否が応にも期待が高まる。
ショーが始まる10分ほど前に入店すると、客席はほぼ満員。今日のイベントはスタッフの一人のバースデーも兼ねているとのことで、そのせいか流れている空気は淫靡というよりもどこか和やかだった。あちこちのテーブルから談笑の声が聞こえてくる。
が、スタッフがショーの準備に動き始めると、次第にあたりに緊張感が漂いだす。やがて店内が暗くなり、トップバッターとして出てきたのはパフォーマーとしても有名な沙千佳女王様と、M女性・流々嬢。バレリーナを彷彿とさせる真っ白なドレスの流々嬢に対して、沙千佳女王様の黒いボンデージはいかにも「悪そう」な感じだ。
まずは犬用の皿に顔を突っ込ませる犬プレイからスタート。沙千佳女王様は立場の違いを流々嬢に覚えさせると、今度はヨーロッパSMでよく登場する吊り拘束具に固定する。日本の緊縛に比べて固定されていないように見えるこの拘束具だが......まぁ実際これだけだとたしかに固定はされないのだが、他の拘束具も組み合わせてそのあたりはカバー。体の自由を奪うとペンチを取り出し、流々嬢の歯を抜き、足の爪を剥ぐ。
もちろんこのあたりは「フリ」である。だが、パフォーマンス経験豊かな沙千佳女王様がやると、興奮を押し殺したような表情も相まって妙なリアリティが......。続いて蝋燭責め。さっき爪を剥いだばかりの足先を狙うなんてエゲつないです女王様。ショーだとわかっていても爪先が縮んでしまう。
やっと拘束具を外して床に下されたものの、流々嬢は休む暇もない。スパンキングラケット片手の沙千佳女王様に後ろからズコバコとエアで犯され、顔用拘束具を装着させられ、あちこち連れ回された上でまたスパンキングされ......ついにはその場に倒れ込んでしまった。
沙千佳女王様が舞台の奥に放り投げたパンを、流々嬢が這いつくばって取りに行ったところでラスト。人間の尊厳をじわじわ剥奪していく様子がたまらないショーだった。
しばらくの休憩を挟んで、次は緋咲澪(ひさき・みお)女王様、M女性・菊門姫嬢とみこと嬢によるショー。こちらはかなりはっきりとしたストーリー仕立てで、音声のない演劇を見ているかのようだった。
始まる前に、魔方陣めいた図柄が描かれた布が床に敷かれたのだが、それを裏切らない、黒いフードに蝋燭を持った姿の菊門姫嬢が登場。蝋燭を置いて魔方陣に祈りを捧げると、奥に二人の女悪魔・親分格の澪女王様と子分役らしいみこと嬢が現われる。
現われた悪魔たちにフードを脱がされ、鎖で拘束されてしまう菊門姫嬢。悪魔を呼び出したら呼び出した人がいちばんひどい目に遭うというのは、こういうシチュエーションのお約束である。
それにしても先ほどの沙千佳女王様の拘束具といい、今回の鎖といい、六本木JailのショーはヨーロッパSMがメインなのだろうか。後で聞いてみたところ、「和風緊縛」が終わったばかりだったので、差別化を図る目的で今回はあえて洋風で固めたとのことのことだった。
閑話休題。鎖拘束された菊門姫嬢はクリップと紐で乳首責めを受けた後、服を脱がされラバーチューブ緊縛を施される。緊縛が解かれたと思ったら、そのラバーを鞭がわりに振るわれたりして、このあたり、悪魔がじっとりねっとりと追い詰めていく感じがよく出ていた。
床に転がされて首に紐をつけられ、舞台奥に連れられていったので、これで終わりかと思いきや、さらなる展開が。澪女王様悪魔にすっかり心酔した菊門姫嬢がペニバンフェラをしていると、みこと嬢もやってきてダブルでのフェラが。「何よ、新入りが!」と、服も脱いで気合満々のみこと嬢の心の声が聞こえた気がした。
澪女王様悪魔は「だったらあんたたち、二人で仲良くやったらいいんじゃない?」とばかりに二人を魔方陣の上に追い返してレズらせ、みこと嬢に菊門姫嬢をガンガン攻めさせる。澪女王様悪魔はしばらく涼しい顔をして眺めていたものの、やがて近づいてきて、二人の体に媚薬めいた液体を垂らした。クライマックスに近づくと澪女王様悪魔も参加して......うん、これはこっちからはうまく見えないけど、たぶん二人に順番に挿入しているんだろうなという反応。
やがて澪女王様悪魔と菊門姫嬢は去っていき、みこと嬢が落ちていたフードをかぶって、新たな菊門姫嬢として現世に残ったのだった。体を乗っ取られた、ということですよね。
今回拝見したショーは2つとも、「SMを見せる」ことを軸にしながらも、世界観が明確で物語性が強かったのが特徴的だったように思える。次回のショーイベントは8月の和風緊縛だそうで、この一見ヨーロッパ風で完成されているように見えたスタッフの美意識がどんな形で表現されるのかが楽しみだ。
文=早川舞
関連サイト
「六本木Jail」公式サイト
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12.05.27更新 |
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