special issue for silver week 2011
2011シルバーウィーク特別企画/特集「女性向けAVの現在形」
特集「女性向けAVの現在形」、AVレビュー編――工事現場から帰ってきたガテン系男子を、休憩室で襲う謎めいた美女。鍛え上げられた厚い胸板をねっちりと撫で回し、“断わりにくいセクハラ”を徐々に過激にしていく一部始終――。卑猥な言葉責めに戸惑いながらも快感に抗しきれず、ついに自らモノをしごきだしてしまう男の表情とは……。Juicy Dinerのウリは「オナ×MEN」。男のオナニーシーンを見せるのか? 気持ちイイ顔とかを観るものなのか?と想像してましたが、これが思ったのとはかなり違う方向性でした。
まず、今回の作品に登場するのは「たくましい"ガテン系筋肉男子"」の服部さん。ネットの男優募集に応募し、男優になってもう7年が経つとか。最初はこの服部さんへのインタビューシーンから始まります。「男優になる前は工場で働いてて、経験人数はそんなないッスね。プライベートだと50人ぐらいじゃないですか?」。いや、それ、多くないですか?とツッコまれてもさわやかに「撮影だけだと、千人は越えてるんじゃないですかね」と答えています。見た目はヒゲに金のチェーンのネックレスとイカチー感じですが、言葉遣いもキチンとしてるし見た目によらずオラオラ系ではないのかも?という印象。
「オナニーのオカズは?」という質問には「自分の出たAVですね。他の人が出てるAV観ると、だいたいの男優は知り合いなんで、興奮できないんですよ(笑)。自分が気持ち良かったセックスを思い出しながら観てます」という新鮮な答えが。
しかし、よくあるAVの冒頭インタビュー「経験人数は?」「この仕事はどうして始めたの?」なんていう質問も、女性が男性にしていると全然印象が違うものですね〜。
インタビューシーンが終わると、服部さんが"ガテン男子"に扮したミニドラマシーンへ。仕事が終わって汗を拭い、顔を洗っている服部さんのガッチリした身体が映ります。ここからオナニーに行くのか?と思いきや、なんとそこに女性が通りかかります。
「今日はもうあがりですか?」と、何気ない普通の会話をしながら、なんだか普通じゃない距離に近づいてくる女性。「いつもシャワー浴びないんですか? 汗のにおい……」とうっとり汗をクンクン。「触っていいですか? 筋肉フェチなんで」と、拒みにくい逆セクハラでガンガン距離を縮めてTシャツの上から筋肉触りまくり「Tシャツの上からだとよくわかんないんで、直接触っていいですか?」と、よくわからないことを言い出す始末。こういう「理屈としてはおかしいんだけど、拒めないセリフ」ってAVの定番ですけど、女→男っていうのは新鮮です。さらにポケットに手を突っ込んで「あ〜、何か入ってる!」……。そ、それは、もしかして……。そうか、女が男に痴女る場合は、ポッケに手を入れるんですね。
戸惑いつつされるがままの服部さんを階段に連れ出し、Tシャツを濡らして乳首スケスケ状態にしてねっとり愛撫したり、脱がせてソフトタッチで感じさせていくと、服部さんはしきりに唇を舐めながら快感をこらえている様子。「私の言うコト聞いてくれる?」と言われて、つい「ハイ」と返事をしてしまいます。ズボンを脱ぐと、白いブリーフにはすでに濡れジミが。「これは何?」「ガマン汁です」「こんなに出るもんなの?」なんて言葉責めされてるうちに、もうガマンできなくなった服部さん、自分でブリーフの上から触り始めてしまいます。
そう、これがオナ×MENなんですね〜。ガマンできないところまで追い込んで、恥ずかしいのにオナニーしてしまうところを観るという。確かに、好みの男性をセクハラして、嫌がってるのに感じちゃう状態になられたら……と思うと、ヤバいところに火がついてしまう感じがします。
服部さんのガッチリした胸板、肩や太い腕も見ごたえがありますし、興奮すると上唇を舐めるクセもなかなかセクシーでした。細かいところですが、惜しいのはモザイクの範囲が大きくてじゃっかん観づらいところですかねぇ。ここまで男性のカラダや反応を見せることにこだわっているメーカーさんなので、ソコが見えにくいのが、少し惜しく感じてしまいました。射精はバッチリ見えたんですけどね。
かなり生々しい感じなので、AVに慣れていない女性の中には少し抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、ウソっぽい部分が少なくて反応はリアルに感じました。観ていると、ここまで積極的にはなれなくても、ちょっくら一押し男の人を口説いてみるか!みたいな攻めモードになれそうなのも楽しかったです。
文=雨宮まみ
『オナ×MEN feat.服部〜たくましい“ガテン系筋肉男子”の… (JUICY DINER)』
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雨宮まみ エロ本を中心に活躍中のエロ・AVライター。1976年生まれ。2000年ワイレア出版入社、投稿系エロ雑誌の編集に携わる。2002年フリーライターとして独立。主にAV誌を中心に取材やレビューなどの執筆活動を続けている。また、弟に向けてAVを紹介するという形式のAVレビュー系ブログ「弟よ!」も話題に。
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