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小林電人、書き下ろし官能羞恥小説の決定版
交錯する物語が急展開!
羞恥の教室 第2部
第十章 堕ちてゆく二人 【4】
著者=小林電人
第1部の登場人物とあらすじはこちら>>
第十章 堕ちてゆく二人
IV ゆり 2
翌日、藤井は何とか出勤することが出来た。状況は何一つ変わっておらず、焦燥感は残っているものの、久しぶりにしっかり睡眠を取れたことで体調はだいぶ良くなった。
忍は、引き続き休んでいた。学校でそれを知ると、胸が締め付けられるような気持ちになった。1年S組の担任である冬木景子にそれとなくさぐりを入れてみるが、風邪をこじらせているという親からの連絡を鵜呑みにしているようだ。大人しく優等生の忍が、この間の猥褻画像メール事件と関わりがあるとは、学校の誰一人として考えていない。
学校では特に関係のないことになっている藤井が忍について景子にしつこく聞くわけにはいかない。
S組で授業をした時、休み時間にさりげなく忍と仲のいい志村茜に聞いてみた。
「仲村、今日も休んでたけど、風邪こじらせてるのか?」
「忍ですか? うーん、メールしても返事がないんですよ」
茜の顔が一瞬曇り、それから少し悪戯っ子のような表情になった。
「でも、最近、彼氏が出来たとかいう話をしてたから、もしかしたらそっち方面で何かあったのかもしれない」
「何かって?」
「うーん、振られたとか、あとは無理にエッチ迫られてショック受けたとか。あの子、珍しいくらいに奥手でしょ。たぶん男とつき合うの、初めてみたいなんですよ。だからすぐ傷ついたりしちゃうんじゃないかな」
「その彼、なんか危ない人というわけじゃないよな」
「あの子、恥ずかしがって全然教えてくれないんですよ、彼のこと。けっこう年上の人らしいんですけどね」
「この間は、まだやってないって言ってたよね」
平井美緒が突然話に乱入してきた。彼女も忍と仲がいい生徒だ。
「キスはしたけど、エッチはまだだって。その一歩手前まではしたみたいとか」
「お前ら、そんなことまで報告しあってるのか?」
藤井は呆れたような表情を見せる。そして内心では、自分につながるような情報を茜たちに漏らしていないか、気になってしまう。
「先生知らないの? 女同士って、全部筒抜けなんだよ。先生の彼女とかも自分の友達に何でも話しちゃってるよ、きっと。先生のエッチの仕方とかさぁ」
茜と美緒はキャッキャッと笑う。藤井も苦笑して話を合わせる。
「そりゃあ、怖いな。おれの変な趣味もみんなにバレちゃうのか」
「えー、藤井先生、変態なの?」
「っていうか、彼女いるの?」
二人は興味津々といった顔で藤井を見る。
「はは、秘密だよ。でも、仲村、大丈夫なのかな。担任の冬木先生にその辺の話しておいた方がいいかな」
「だめだよー。景子様にそんなこと言ったら。忍だって怒っちゃうよ。プライバシーの侵害だよ。藤井先生だから、教えてあげたんだからさぁ」
「そりゃ光栄だけど、なんでおれには教えてくれたんだ?」
「藤井先生、なんか先生っぽくないからね。バツイチだし」
「それ、喜んでいいのか複雑だなぁ。まぁ、仲村のことで、なにか危なそうな話があったら教えてくれよ。最近、男女関係で物騒な話、多いからな」
「忍に限って、そういうことは無いとは思うけどね。でも、それより藤井先生の方がみんな心配してるよ」
「え、何を?」
「最近、元気ないでしょ。昨日も学校休んでたし。先生の方こそ、なんか悩みでもあるんじゃないの?」
「私たち、相談に乗ってあげようか?」
二人はニヤニヤと笑う。
「ばか。生徒にそんな相談できるかよ」
「あー、やっぱり恋愛問題で悩んでるんだ、先生」
「聞きたい、聞きたい」
二人が騒いでいると、他の生徒までも何事かと集まってきた。
「えー、何、何? 藤井タンが何かしたの?」
藤井は頭をかきながら教室から退散することにした。これ以上、忍に関して情報収集すると藪蛇になりかねない。
「うるさいうるさい。何でもないよ」
同時期に同じように思い詰めた表情をしているというのに、忍と藤井の関係に気づいたものは誰もいないようだ。
しかし、忍は親友にもメールを返していないとなると少し心配だ。忍の身に、なにか大変なことが起きているのではないか。怪しまれずに忍の現状を知る方法は何かないだろうか......。
次は藤井の担当の授業はない。考えをまとめるために自分の城である理科準備室へ入った。ビーカーやフラスコなどの実験器具を磨き直す。考え事をする時の藤井のくせだ。いつも使用したらすぐに洗っているため汚れなどはないのだが、こうやって布巾でガラスを磨いていると、気持ちが落ち着くのだ。
忍の家の住所はわかっている。直に家を訪ねるのは危険だが、せめて外から忍の部屋を眺るためだけにでも行ってみようか。
それじゃ、まるでストーカーだな。自分の考えに藤井は一人で苦笑する。
その時、入り口のドアをノックする者がいた。藤井は驚く。こんな時間に誰だ?
「藤井先生、谷口です......」
「え?」
昨日、お見舞いに来てくれた谷口ゆりだ。
「あ、谷口先生ですか。どうぞ」
「失礼します」
ゆりは理科準備室に入ってきた。何か少し緊張したような表情をしていた。
「昨日はどうもありがとうございました。おかげでだいぶよくなりましたよ」
「いえ、そんな......」
ゆりは目を伏せたまま、思い詰めたような表情をしている。
「どうしたんですか、谷口先生」
しばらく黙っていたゆりが、重く口を開く。
「実は先生にご相談があるんです」
緊張のあまり声が震えている。
「なんですか、僕に力になれることでしたら、何でもおっしゃってください。昨日のお礼もありますし」
「すいません、藤井先生も今、大変みたいなので、こういう話をしていいのかわからないんですが、先生しか言える人がいなくて......」
「はい、なんでしょう......」
ゆりは、持っていた携帯電話を藤井に渡した。電話を握る手が汗ばみ、震えている。
「これを見て下さい」
ゆりから受け取った携帯電話の液晶画面を見て、藤井は目を見開いた。
「こ、これは......」
ゆりは顔を真っ赤にして歯を食いしばっている。恥辱に耐えている表情だった。
それもそのはずだ。その液晶画面には裸の尻をこちらに向けている女の写真が写っていた。腕は背中で縛られ、腰は高く突き上げられ、脚を開いた状態を取らされているため、豊かな肉付きの白い尻も、女として最も恥ずかしい二カ所の秘穴も丸出しになっている。そしてこちらに涙で頬を濡らした顔を向けているのは、まぎれもなくゆり本人だった。
「た、谷口先生......」
食虫植物のようにぬめぬめとした赤い粘膜を見せつけるように口を開いた肉の裂け目。そして型くずれの無い可憐な窄まり。物静かな美人である普段のゆりの顔からは想像もつかないような生々しい器官が鮮明に映し出されている。
「今朝、私の携帯電話にメールで送られてきた画像です」
「あの、ここに写っているのは......」
ゆりは震える声で答える。
「はい。私です。昨日、撮られました」
「撮られたって......」
「昨日、藤井先生のおうちからら帰る途中に見知らぬ男たちに......」
ゆりは言葉を詰まらせて、嗚咽した。
「すみません、これ以上は今は......」
「あ、ああ、そうですね。警察には?」
「もし警察に言ったら、この写真をネットでばらまくと脅されました」
「そんな......。もしかして、この前の猥褻メール事件と関係が」
「はい。たぶん。私、こんなことをされたなんて誰にも知られたくないんです。あの、今日の放課後に改めて相談させていただいていいですか。藤井先生にしか頼れる人がいないんです!」
そう言われて断れるわけもない。それに忍と自分を脅している謎の男たちへの手がかりもつかめるかもしれない。藤井はゆりの力になることを約束した。
「わかりました。とりあえず私が話を聞きます。その上でどうすればいいのか、一緒に考えましょう」
「あの、絶対誰にも聞かれたくないので、先生のおうちにお邪魔してもいいでしょうか」
「あ、はい。構いませんよ」
独身の教師の部屋に同僚の異性の教師が訪ねてくるというのは、あらぬ誤解を招く危険もあるのだが、それどころの事態ではない。藤井はゆりの申し出を受け入れた。
「失礼します」
ゆりは相変わらず固い表情のままで来客用ソファーに座った。昨日はゆりが藤井を心配して気づかっていたが、今日は逆だ。
いったいゆりの身に何が起きたのか。そしてゆりをそんな目に合わせた人物は、生徒に2度に渡って猥褻メールを送りつけた犯人、そして忍と藤井を脅迫している男たちと同一なのか、あるいは何か関係があるのか。藤井は矢継ぎ早に質問をしたい気持ちをぐっと堪える。相手は身も心も傷つけられてしまった女性なのだ。あの一枚の写真を見れば、どれほどひどい辱めを受けたのかは想像がつく。
しかし、あの一瞬だけ見せられた写真のインパクトは強烈だった。どうしてもゆりの顔を見ると、あの晒け出された生々しい双花を思い出してしまう。この清楚なブラウスとスカートの下に、あの淫らな肉体が潜んでいるのかと、つい考えてしまい、その度に藤井は自己嫌悪に沈む。
「つらいでしょうが、どんなことがあったのか話せる範囲で聞かせてもらえませんか? 昨日、うちからの帰り道で襲われたのですよね」
例の脅迫者たちは自分と忍の行動を見張っていると言っていた。だとすれば、ゆりは自分たちの巻き添えになってしまった可能性もあるのだ。
「はい......。昨日、こちらのマンションから出て、そこの路地を歩いていたところで......」
ゆりは言葉を詰まらせた。恐怖の記憶が甦ってしまったのだろうか。呼吸が荒くなり、手が震えている。
「黒いワンボックスカーが近づいてきて、助手席から道を聞かれたのです。駅はどちらか、と言われたので、私は説明しました。その時に後ろのドアが開いて、中から出てきた男にいきなり口をふさがれたまま車内に連れ込まれてしまいました」
確かにゆりの言う路地は人通りが少ない。しかし、それでも公道である。そんな乱暴な方法で女性を拉致するとは、ずいぶん大胆な連中だと藤井は思った。そして想像したように、犯人は複数。こうした犯罪には手慣れた連中なのだろうか。
「車内で口元に何か変な匂いのする布を当てられると、意識が遠くなってしまいました。気がつくと、私はどこかの部屋の中でベッドの上で縛られていました。手と足を広げられた......大の字の格好にされていました。ベッドの周りには若い男が4人いて、私をニヤニヤと眺めていました」
ゆりは、ぽつりぽつりと自分が受けた凌辱について、詳しく語っていった。
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IV ゆり 2
翌日、藤井は何とか出勤することが出来た。状況は何一つ変わっておらず、焦燥感は残っているものの、久しぶりにしっかり睡眠を取れたことで体調はだいぶ良くなった。
忍は、引き続き休んでいた。学校でそれを知ると、胸が締め付けられるような気持ちになった。1年S組の担任である冬木景子にそれとなくさぐりを入れてみるが、風邪をこじらせているという親からの連絡を鵜呑みにしているようだ。大人しく優等生の忍が、この間の猥褻画像メール事件と関わりがあるとは、学校の誰一人として考えていない。
学校では特に関係のないことになっている藤井が忍について景子にしつこく聞くわけにはいかない。
S組で授業をした時、休み時間にさりげなく忍と仲のいい志村茜に聞いてみた。
「仲村、今日も休んでたけど、風邪こじらせてるのか?」
「忍ですか? うーん、メールしても返事がないんですよ」
茜の顔が一瞬曇り、それから少し悪戯っ子のような表情になった。
「でも、最近、彼氏が出来たとかいう話をしてたから、もしかしたらそっち方面で何かあったのかもしれない」
「何かって?」
「うーん、振られたとか、あとは無理にエッチ迫られてショック受けたとか。あの子、珍しいくらいに奥手でしょ。たぶん男とつき合うの、初めてみたいなんですよ。だからすぐ傷ついたりしちゃうんじゃないかな」
「その彼、なんか危ない人というわけじゃないよな」
「あの子、恥ずかしがって全然教えてくれないんですよ、彼のこと。けっこう年上の人らしいんですけどね」
「この間は、まだやってないって言ってたよね」
平井美緒が突然話に乱入してきた。彼女も忍と仲がいい生徒だ。
「キスはしたけど、エッチはまだだって。その一歩手前まではしたみたいとか」
「お前ら、そんなことまで報告しあってるのか?」
藤井は呆れたような表情を見せる。そして内心では、自分につながるような情報を茜たちに漏らしていないか、気になってしまう。
「先生知らないの? 女同士って、全部筒抜けなんだよ。先生の彼女とかも自分の友達に何でも話しちゃってるよ、きっと。先生のエッチの仕方とかさぁ」
茜と美緒はキャッキャッと笑う。藤井も苦笑して話を合わせる。
「そりゃあ、怖いな。おれの変な趣味もみんなにバレちゃうのか」
「えー、藤井先生、変態なの?」
「っていうか、彼女いるの?」
二人は興味津々といった顔で藤井を見る。
「はは、秘密だよ。でも、仲村、大丈夫なのかな。担任の冬木先生にその辺の話しておいた方がいいかな」
「だめだよー。景子様にそんなこと言ったら。忍だって怒っちゃうよ。プライバシーの侵害だよ。藤井先生だから、教えてあげたんだからさぁ」
「そりゃ光栄だけど、なんでおれには教えてくれたんだ?」
「藤井先生、なんか先生っぽくないからね。バツイチだし」
「それ、喜んでいいのか複雑だなぁ。まぁ、仲村のことで、なにか危なそうな話があったら教えてくれよ。最近、男女関係で物騒な話、多いからな」
「忍に限って、そういうことは無いとは思うけどね。でも、それより藤井先生の方がみんな心配してるよ」
「え、何を?」
「最近、元気ないでしょ。昨日も学校休んでたし。先生の方こそ、なんか悩みでもあるんじゃないの?」
「私たち、相談に乗ってあげようか?」
二人はニヤニヤと笑う。
「ばか。生徒にそんな相談できるかよ」
「あー、やっぱり恋愛問題で悩んでるんだ、先生」
「聞きたい、聞きたい」
二人が騒いでいると、他の生徒までも何事かと集まってきた。
「えー、何、何? 藤井タンが何かしたの?」
藤井は頭をかきながら教室から退散することにした。これ以上、忍に関して情報収集すると藪蛇になりかねない。
「うるさいうるさい。何でもないよ」
同時期に同じように思い詰めた表情をしているというのに、忍と藤井の関係に気づいたものは誰もいないようだ。
しかし、忍は親友にもメールを返していないとなると少し心配だ。忍の身に、なにか大変なことが起きているのではないか。怪しまれずに忍の現状を知る方法は何かないだろうか......。
次は藤井の担当の授業はない。考えをまとめるために自分の城である理科準備室へ入った。ビーカーやフラスコなどの実験器具を磨き直す。考え事をする時の藤井のくせだ。いつも使用したらすぐに洗っているため汚れなどはないのだが、こうやって布巾でガラスを磨いていると、気持ちが落ち着くのだ。
忍の家の住所はわかっている。直に家を訪ねるのは危険だが、せめて外から忍の部屋を眺るためだけにでも行ってみようか。
それじゃ、まるでストーカーだな。自分の考えに藤井は一人で苦笑する。
その時、入り口のドアをノックする者がいた。藤井は驚く。こんな時間に誰だ?
「藤井先生、谷口です......」
「え?」
昨日、お見舞いに来てくれた谷口ゆりだ。
「あ、谷口先生ですか。どうぞ」
「失礼します」
ゆりは理科準備室に入ってきた。何か少し緊張したような表情をしていた。
「昨日はどうもありがとうございました。おかげでだいぶよくなりましたよ」
「いえ、そんな......」
ゆりは目を伏せたまま、思い詰めたような表情をしている。
「どうしたんですか、谷口先生」
しばらく黙っていたゆりが、重く口を開く。
「実は先生にご相談があるんです」
緊張のあまり声が震えている。
「なんですか、僕に力になれることでしたら、何でもおっしゃってください。昨日のお礼もありますし」
「すいません、藤井先生も今、大変みたいなので、こういう話をしていいのかわからないんですが、先生しか言える人がいなくて......」
「はい、なんでしょう......」
ゆりは、持っていた携帯電話を藤井に渡した。電話を握る手が汗ばみ、震えている。
「これを見て下さい」
ゆりから受け取った携帯電話の液晶画面を見て、藤井は目を見開いた。
「こ、これは......」
ゆりは顔を真っ赤にして歯を食いしばっている。恥辱に耐えている表情だった。
それもそのはずだ。その液晶画面には裸の尻をこちらに向けている女の写真が写っていた。腕は背中で縛られ、腰は高く突き上げられ、脚を開いた状態を取らされているため、豊かな肉付きの白い尻も、女として最も恥ずかしい二カ所の秘穴も丸出しになっている。そしてこちらに涙で頬を濡らした顔を向けているのは、まぎれもなくゆり本人だった。
「た、谷口先生......」
食虫植物のようにぬめぬめとした赤い粘膜を見せつけるように口を開いた肉の裂け目。そして型くずれの無い可憐な窄まり。物静かな美人である普段のゆりの顔からは想像もつかないような生々しい器官が鮮明に映し出されている。
「今朝、私の携帯電話にメールで送られてきた画像です」
「あの、ここに写っているのは......」
ゆりは震える声で答える。
「はい。私です。昨日、撮られました」
「撮られたって......」
「昨日、藤井先生のおうちからら帰る途中に見知らぬ男たちに......」
ゆりは言葉を詰まらせて、嗚咽した。
「すみません、これ以上は今は......」
「あ、ああ、そうですね。警察には?」
「もし警察に言ったら、この写真をネットでばらまくと脅されました」
「そんな......。もしかして、この前の猥褻メール事件と関係が」
「はい。たぶん。私、こんなことをされたなんて誰にも知られたくないんです。あの、今日の放課後に改めて相談させていただいていいですか。藤井先生にしか頼れる人がいないんです!」
そう言われて断れるわけもない。それに忍と自分を脅している謎の男たちへの手がかりもつかめるかもしれない。藤井はゆりの力になることを約束した。
「わかりました。とりあえず私が話を聞きます。その上でどうすればいいのか、一緒に考えましょう」
「あの、絶対誰にも聞かれたくないので、先生のおうちにお邪魔してもいいでしょうか」
「あ、はい。構いませんよ」
独身の教師の部屋に同僚の異性の教師が訪ねてくるというのは、あらぬ誤解を招く危険もあるのだが、それどころの事態ではない。藤井はゆりの申し出を受け入れた。
「失礼します」
ゆりは相変わらず固い表情のままで来客用ソファーに座った。昨日はゆりが藤井を心配して気づかっていたが、今日は逆だ。
いったいゆりの身に何が起きたのか。そしてゆりをそんな目に合わせた人物は、生徒に2度に渡って猥褻メールを送りつけた犯人、そして忍と藤井を脅迫している男たちと同一なのか、あるいは何か関係があるのか。藤井は矢継ぎ早に質問をしたい気持ちをぐっと堪える。相手は身も心も傷つけられてしまった女性なのだ。あの一枚の写真を見れば、どれほどひどい辱めを受けたのかは想像がつく。
しかし、あの一瞬だけ見せられた写真のインパクトは強烈だった。どうしてもゆりの顔を見ると、あの晒け出された生々しい双花を思い出してしまう。この清楚なブラウスとスカートの下に、あの淫らな肉体が潜んでいるのかと、つい考えてしまい、その度に藤井は自己嫌悪に沈む。
「つらいでしょうが、どんなことがあったのか話せる範囲で聞かせてもらえませんか? 昨日、うちからの帰り道で襲われたのですよね」
例の脅迫者たちは自分と忍の行動を見張っていると言っていた。だとすれば、ゆりは自分たちの巻き添えになってしまった可能性もあるのだ。
「はい......。昨日、こちらのマンションから出て、そこの路地を歩いていたところで......」
ゆりは言葉を詰まらせた。恐怖の記憶が甦ってしまったのだろうか。呼吸が荒くなり、手が震えている。
「黒いワンボックスカーが近づいてきて、助手席から道を聞かれたのです。駅はどちらか、と言われたので、私は説明しました。その時に後ろのドアが開いて、中から出てきた男にいきなり口をふさがれたまま車内に連れ込まれてしまいました」
確かにゆりの言う路地は人通りが少ない。しかし、それでも公道である。そんな乱暴な方法で女性を拉致するとは、ずいぶん大胆な連中だと藤井は思った。そして想像したように、犯人は複数。こうした犯罪には手慣れた連中なのだろうか。
「車内で口元に何か変な匂いのする布を当てられると、意識が遠くなってしまいました。気がつくと、私はどこかの部屋の中でベッドの上で縛られていました。手と足を広げられた......大の字の格好にされていました。ベッドの周りには若い男が4人いて、私をニヤニヤと眺めていました」
ゆりは、ぽつりぽつりと自分が受けた凌辱について、詳しく語っていった。
(続く)
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著者=小林電人 長年夢見ていた自分の「理想のSMビデオ」を自主制作したことがきっかけで、AV&SM業界のはじっこに首をつっこむことになった都内在住の40代自営業。ひたすら羞恥責め、アナル責めを好み、70年代永井豪エッチ漫画の世界を愛する。これまでの監督作品として「1年S組 高橋真弓のおしおき」「同2」「穴牝奴〜町内会人妻肛虐倶楽部 」がある。以前、永井漫画をモチーフにした小説をネットに発表したことはあるが、オリジナルは本作が初めて。 |