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小林電人、書き下ろし官能羞恥小説の決定版
クライマックス直前!


羞恥の教室 番外編
未亡人肛虐地獄 【1】


著者=
小林電人


物語が収束へと向かうクライマックスの第3章開始を前に、番外編の連載開始!
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番外編 未亡人肛虐地獄

憲司との結婚生活は、結局一年にも満たなかった。病気ひとつしたことがないという健康な身体が自慢の憲司が、43歳という若さで交通事故死してしまうというのは、あまりにも皮肉だった。酔っぱらい運転のトラックが、猛スピードで正面からぶつかってきたのだ。どんなに頑健な肉体の持ち主でもひとたまりもない。

不慮の事故から、もう半年が過ぎたが、有希子は未だに憲司の死を信じることが出来ない。なんでもないような顔をして、ひょっこりと帰ってきそうな気がするのだ。

正式に籍を入れてからは一年足らずではあるが、それ以前に7年という長い交際期間があった。その最初の3年間は、憲司は妻子がいることを有希子に隠していた。

既婚者であることを知った有希子は、別れを切り出したが、憲司はそれを拒否した。すでに妻との間に愛情はなかったというのだ。何かにつけて派手好きで、きつい性格の妻に憲司は辟易していた。最初はその華やかな美貌に惹かれていた憲司も、次第に一方的に振り回される生活に疲れてしまったのだ。

そこへ、穏やかで優しい性格の有希子が現れた。最初の出会いは、有希子が手伝ってきた叔母の居酒屋の客として憲司が訪れたことだった。年齢に似合わず、和服をきっちりと着こなしていた有希子に憲司は一目惚れして、それ以来毎晩のように通い詰めた。強引とも言えるほど一途な憲司の思いに、有希子の心も開き始め、そして二人は交際を始めたのだ。

その時、有希子はすでに25歳であったが、それまでにほとんど性経験はなく、憲司が初めての男といってもいいくらいだった。有希子の肉体を開花させたのは憲司だった。淡泊だとばかり思いこんでいた自分の肉体の中に、これほどまでに淫蕩な女が潜んでいたのかと、有希子は驚いた。もう憲司なしではいられなくなっていた。だから、別れを切り出しつつも、本心では憲司を失いたくなかった。

だから憲司が妻と正式に離婚した時は、正直嬉しかった。もう、これで後ろめたいことなく憲司と一緒にいられるのだ。

しかし、手放しでは喜べない事情があった。憲司の一人娘の千春の存在だった。小学生の千春にとっては、有希子は幸せな家庭をぶちこわした敵なのだ。離婚からしばらくして、憲司が有希子に千春を紹介したことがあったが、あの時の敵意に満ちた視線は、今でも忘れられない。

離婚後、千春は前妻が引き取ることになっていたが、独身となった彼女は生活が乱れ始め、小学生の女の子を育てるには相応しくない状況になっていた。そこで、千春は憲司が引き取り、父子家庭としての生活が始まった。たまに有希子が彼らの家を訪れ、家事の手伝いをしていくうちに、最初は敵意むきだしだった千春の心も少しずつ開きはじめ、やがて有希子を慕うようになっていった。

そしてようやく一年前に、二人は籍を入れ、正式に夫婦となったのだ。千春も、有希子のことを自然にママと呼ぶようになり、三人の明るい家庭が築かれようとしていた。

その矢先の事故だった。相手の100%の過失が認められ、多額の保険金が下りたため、生活に困ることはないと思われたものの、夫に巨額の借金があることが発覚。有希子はその対応に苦しんでいた。

また千春を実の母親の元へ返すという話もあったが、前妻の乱れた生活は直っておらず、千春も有希子になついていることから、有希子は一人で千春を育てると決意した。憲司の死後、千春が度々前妻の元を訪れていることも有希子は知っていたが、やはりたった一人の肉親が恋しくなるのだろうと、見ないふりをしていた。

そんなある日、有希子の元へ一本の電話が入った。有希子も何度か会ったことのある、三浦という憲司の知人だった。憲司は三浦に多額の借金をしているという話だった。

「ああ、有希子さん。実は今、私のところに千春ちゃんが来ておりましてね。ちょっと困ったことになってるんですよ」
「え、千春ちゃんが、どうして三浦さんの家に?」

何の関係もないはずの三浦の家に、なぜ千春がいるのか。しかも三浦は風俗店をいくつも経営しているという男だ。裏の世界ともつながりが深いという噂もある。憲司の地元の先輩にあたると言うことで、古くからつきあいはあったようだが、三浦のその慇懃無礼な態度と下品な表情を有希子は嫌っていた。知人の妻である有希子の身体に、品定めをするように不躾な視線を浴びせてくることも気になっていた。

「何でも、うちの店で働かせてくれなんて言うんですよ。パパの借金を返したいからと。でも中学生を雇うわけにはいかんでしょう。そりゃあ、千春ちゃんくらい器量のいい子なら、うちでも大人気になるでしょうが、そんなことをしたら問答無用で逮捕されてしまいますからねぇ。ふふふ」

困ったと言いつつも、三浦は楽しんでいるような、ふざけた口調だった。

「そ、そんな。中学生がそんなことできるわけがないじゃないですか! いえ、例え成人でも、うちの子をそういう店で働かせるなんてできません!」
「いえ、だから、もちろん断ってるんですけどね。千春ちゃんは働かせろの一点貼りなんですよ。自分は身体が大きいから、黙っていれば絶対バレないと。まぁ、確かに身長も中学生とは思えないほど高いですし、胸もずいぶん成長しているみたいですしね」
「三浦さん!」

あの好色な視線で自分の娘の身体を見られているかと思うと、有希子は居ても立ってもいられなくなる。

「わかりました。今すぐにそちらに伺います。千春ちゃんには、絶対に手を触れないでくださいね」
「当たり前じゃないですか。私だって淫行で捕まりたくないですからね。私どもの商売では18歳未満は、とにかく御法度なんですよ」

外出する時には和服を着ることが多い有希子だが、今はそんな暇はない。クラシカルなワンピース姿で、家を飛び出した。

三浦の家は繁華街の外れの小さなビルだった。1階と2階が三浦の経営する会社のオフィス、そして3階と4階が三浦の自宅ということになっていた。憲司が三浦に多額の借金をしていることが発覚してから、有希子はその話し合いで何度か訪れたことがあったが、千春はこの場所すら知らないはずだ。

「よくいらっしゃった。おお、今日は洋装ですか。いつもの和服も美しいが、ワンピース姿も新鮮でいいですなぁ」

有希子を招き入れた三浦は目を細めて、そんな感想を述べた。黙っていれば銀髪がよく似合う細身でダンディな中年男と言えなくもないのだが、その表情がどうにも下品なのだ。

「そんなことより、千春ちゃんはどこですか?」
「ああ、奥の部屋にいますよ。今、山城さんが相手をしています」
「山城さんが?!」

山城は、三浦と仲のいい不動産業者だ。もともとは関西で手広くやっていたそうだが、何か大きな失敗をやらかして、この街へやってきたらしい。でっぷり太って禿げ上がった山城は、三浦以上に下品さを感じさせ、有希子は大嫌いだった。

「千春ちゃん!」

有希子は勢いよくドアを開いて、娘の名を呼んだ。そこには、目を疑うような予想外の光景があった。

「あ、ママ」

ふりむいた千春は、ソファの上に座った山城の膝の上に跨って乗っていた。いわゆる対面座位の姿勢だ。女子中学生が中年男の上にそんな姿勢で乗っかっているだけでも信じがたいのに、なんと千春は全裸だったのだ。山城は服を着てはいるのだが、それでもそれは有希子には信じがたい光景だった。

「あ、あなた、どうしてそんな目に! 山城さん! これはどういうことなんですか! 中学生の女の子に、こんなことをして!」

有希子は叫んだ。

「いや、いや、誤解しないでいただきたい。これは千春ちゃんが無理矢理乗っかってきたんだ。困っているのはわしの方なんだよ」
「そんなこと、信じられるわけないでしょう! 千春ちゃん、助けに来たわよ。もう大丈夫よ。こっちに来なさい」
「ううん、違うのママ。山城さんの言うことは本当なの」

そういうと千春は山城に跨ったまま、ぎゅうと抱きついた。既に立派に成熟した乳房を山城の顔に押しつける。

「ね、私、もう十分大人の女の身体でしょう? 黙っていれば絶対に中学生だなんてばれないわ。お願い、おじさま。千春を三浦さんのお店で働かせて」

確かに千春の裸身は中学生とは思えないほどだった。まだいくぶん身体のラインに硬さは残っているものの、胸も尻も大きく張り出し、女子大生くらいに見えないこともない。何しろ千春は中学三年生にして、有希子を上回るほど身長が高いのだ。普段でも高校生以上に見られることが多い。

「なにバカなことを言ってるの、千春ちゃん。早く降りて服を着なさい!」
「いやよ、三浦さんのお店で雇ってくれるまで、帰らないから。私、いっぱい働いて、パパの借金を返すんだから」
「そ、そんなことはママにまかせておけばいいのよ。あなたが心配することじゃないわ」
「ふふふ、でもまぁ、千春ちゃんの言うことにも一理あるな」

山城は笑いながら背中に回した手で、千春のヒップをギュウとつかんだり、撫でたりした。

「あん」

千春が甘い声を上げる。その声と表情は、妙な色っぽさを感じさせた。

「有希子さん、あんたに借金を返せるあてはあるのか? ちょっと待ってくれ、ちょっと待ってくれでもう半年たったらしいやないか。それに比べて自分が少しでも役に立とうだなんて、千春ちゃんの健気なこと」

山城はさらにいやらしく千春の尻肉を撫で回す。

「やめなさいっ! 千春ちゃん、そんなことをしちゃだめ。天国のパパが泣いてるわよ」
「だって、パパの作った借金だもの。実の娘の私が返すのが当然よ。何の関係もないママを借金で苦しめたくないの。あたし、ママが好きだから、役に立ちたいの」
「ち、千春ちゃん......。でも、だめ。あなたはまだ子供なんだから、そんなことは止めて。お金のことはママがなんとかするから......」
「じゃあ、有希子さんが、私のお店で働いてくれるということでしょうかね」

有希子の背後で、三浦が言った。

「そ、そんな......。お金は何とかしますから」
「なんとかって何ですか? 憲司くんの保険金をまるまる注ぎ込んでも、全然足りないくらいの額なんですよ。本当ならどんどん利子がついてくるところだ。それを据え置いてあげているんですよ。それなのに、あなたは全く誠意が見えない。こんな年端もいかない娘さんの方がよっぽど誠実だ」

三浦の言葉に有希子はうちひしがれる。返す言葉もない。世間知らずの有希子には、金策をする方法もわからず、憲司の死に耐えるだけであっという間に半年が過ぎてしまったのだ。

「ま、また叔母の居酒屋で働こうかと......」
「そんな給料じゃ、焼け石に水どころの騒ぎじゃないですよ。どうです? 本当に千春ちゃんの言うように、私の店で働きませんか?」
「わ、わたしに身体を売れというんですか!」
「身体を売るとは人聞きの悪い。売春なんて私の店ではやってませんよ。あくまでも法の範囲内のソフトな風俗店ですからね、私のお店は。ほれ、今、千春ちゃんがやっているような、お客さんの上に跨るだけというお店もあるんですよ。おっぱいパブといいましてね。有希子さんはどうやら胸も大きそうだから、きっとスターになれますよ」

「しかし有希子さん、若く見えても、もう三十路を越えてるんやろ。おっパブはちょっとキツイんとちゃうか? な、有希子さんはいくつになるんか?」

三浦と山城の屈辱的な言葉に、有希子は唇を噛んでわなわなと震える。

「ママは、確か今年で33歳よ。女盛りだもんね」

山城の腰の上で、千春が言う。三浦はその言葉を聞くと目を細めてニヤニヤ笑う。

「ほう、33歳か。女が一番美味しい時期じゃないですか。ふふふ。どうですか。うちのお店で働いてみませんか?」
「い、いやよ。私、そんなことできません」

憲司以外の男性に身体を見せたり触らせるなど、有希子には考えられない。しかし、男たちはじりじりと有希子を追い詰めていく。

「でも、他には大金を稼ぐ手段はないやろ? 悪い話やないと思うで」
「ふふふ、そうですよ。有希子さんなら、すぐにトップになってたくさん稼げますよ」
「あ、ああ......」
「だめよ、ママにそんなことさせられない。私が代わりに頑張るから、ママを許して」

その千春の言葉が引き金となった。中学生の娘にそんなことを言わせてしまった自分が情けない。汚れるなら自分ではないか。

「わ、わかりました。私を三浦さんのお店で、働かせて下さい」

有希子は絞り出すような声で、そう言った。


(続く)

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著者=小林電人 長年夢見ていた自分の「理想のSMビデオ」を自主制作したことがきっかけで、AV&SM業界のはじっこに首をつっこむことになった都内在住の40代自営業。ひたすら羞恥責め、アナル責めを好み、70年代永井豪エッチ漫画の世界を愛する。これまでの監督作品として「1年S組 高橋真弓のおしおき」「同2」「穴牝奴〜町内会人妻肛虐倶楽部 」がある。以前、永井漫画をモチーフにした小説をネットに発表したことはあるが、オリジナルは本作が初めて。
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08.06.30更新 | 小説  >  羞恥の教室