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咲きほころぶ踊り子たちの肖像 舞姫爛漫  第1回「牧瀬茜」【1】
写真・文・インタビュー=インベカヲリ★
モデル=牧瀬茜

ストリップ劇場でのストリップショー。黄金時代は過ぎたといえ、根強いファンはいまも劇場に通っています。そして踊り子たちもまた踊り続けているのです。そんな彼女たちの姿を追う新連載「舞姫爛漫」。踊り子たちを暗い劇場から外へ連れ出して撮影するのは写真家・インベカヲリ★さん。第1回として登場するのは牧瀬茜さんです。
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開放感なんてなかったですね。
最初の頃はとにかく必死でした


ストリップとの出会い

牧瀬茜はOLだった。

事務の仕事は、朝から夜まで働いても残業代はゼロ。女性差別やセクハラが普通だった。時給に換算すれば500円以下という条件下で、鬱屈した日々を過ごしていた。

その一方で休日の路上でアクセサリー売りをするという一面も持っていた。手先が器用な牧瀬茜は、天然素材の紐を編んで「幸せを呼ぶミツバチ」という名のアクセサリーを作っていたのだ。

ある日、通りがかりの女性が足を止め、気づけば長い時間話しこんでいた。彼女の職業はストリッパーだという。よくわからないけど興味が沸いた。

「今度、観に行ってもいいですか?」

好奇心いっぱいでお願いしてみると、彼女は自分の出るステージに呼んでくれた。そこには、今まで見たこともない世界が広がっていた。




「横浜にあるその劇場の場内には作業着を着たおじさんたちが集っていました。不思議と居心地のよい場末感でしたね。踊り子さんのなかには母親より少し若いかなくらいの方もいました。場内に入って最初に目に飛び込んできたのがカーテンの向こう側で何かが行なわれているというショーで、少し驚いてしまいました」

しかし、次に登場した彼女の踊りを見て、イメージは一変する。キラキラと輝く衣装を次々と脱ぎ捨てていき、身体の曲線を美しくうねらせて激しく舞う様に、今までにない衝撃を受けた。

「すごく綺麗だし、なにより開放感に溢れていて気持ち良さそうにみえたんですね。その瞬間、私もやってみたい!と思いました」

窮屈としたOL生活をしていた牧瀬茜は、一も二もなくストリッパーになることを決め、会社に辞表を出した。引継ぎを終えてやっと退職できたのが7カ月後。その間、意志が揺らぐことはなかったという。彼女の紹介で面接に行き、めでたく合格。すぐにレッスンは始まり、衣装も用意された。基礎的な踊りも何も知らなかったけど、音に合わせてなんとか踊れるようになった。そしてデビュー。

「開放感なんてなかったですね。最初の頃はとにかく必死でした」

OL生活に比べれば、何もかも新鮮で、クリエイティブな毎日。物を作ることが大好きな牧瀬茜には、ストリップというゼロから手作りしていく作業が合っていたのかもしれない。

(続く)


makise_akane01.jpg
Makise Akane x Inbe Kawori★

牧瀬茜
1998年7月1日デビュー。若松劇場所属。愛称は“ガマグチ茜”。9年間というキャリアは踊り子のなかで中堅クラスにあたる。同人誌『ZOWV』誌上にて散文的な詩やエッセイとイラストを、また隔月刊誌『裏ネタJACK(ダイアプレス)』に四コマコミック「性活だより」を連載中。劇場・郡山ミュージックの館内には自身が撮影した作品を常時展示中など、ステージ以外にも活動の場を広げている。
撮影=インベカヲリ★
モデル=牧瀬茜

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牧瀬茜
インベカヲリ★

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インベカヲリ★ インベカヲリ★ 東京生まれ。編集プロダクション、映像制作会社勤務を経てフリー。写真、文筆、映像など多方面で活動中。著書に「取り扱い注意な女たち」。趣味は裁判傍聴。ホームページでは写真作品を随時アップ中。

インベカヲリ★ http://www.inbekawori.com/

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07.11.03更新 | WEBスナイパー  >  インタビュー