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咲きほころぶ踊り子たちの肖像 舞姫爛漫  第1回「牧瀬茜」【2】
写真・文・インタビュー=インベカヲリ★ モデル=牧瀬茜

ストリップ劇場でのストリップショー。黄金時代は過ぎたといえ、根強いファンはいまも劇場に通っています。そして踊り子たちもまた踊り続けているのです。そんな彼女たちの姿を追う「舞姫爛漫」、本日は牧瀬茜さん2回目の掲載です。変わった踊り子かも!? そんな彼女に迫ります!

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過去の失敗談とか、悔しかったこととか
漫画にすることによって浄化されるんですよ


創作活動

牧瀬茜は、ちょっと変わったストリッパーだ。踊り子という枠を飛び越えて、雑誌にギャグ漫画の連載をしたり、写真を撮って劇場に展示したり、人形を作って販売したり、はたまた同人誌に寄稿したりと精力的に活動している。とても器用で、創造性に溢れた人なのだ。代表的なのは、「ちん吉くん」と「まん子ちゃん」。これは牧瀬茜の作った、性器の顔を持つキャラクターだ。一体何を思って、これらのキャラクターを作ったのだろう?

「実はですね、最初に出会ったストリッパーの彼女と、一緒にビジネスをしようって盛り上がって作ったのがきっかけなんです。やっぱりターゲットは女子高生だってことになって、女子高生にウケるのは可愛いキャラクターだよなってことで。それで一番最初に作ったのが、カリ勉くんっていう粘土人形で。カリと、ガリ勉をかけて、男性器の形をした人形に、メガネと本を持たせたんです。でも、それを路上で販売するにはちょっと勇気がなくて……。今度はゴムを被ろうとしているちん吉くんを作って。セーフセックスをアピールして。それを厚生省に売り込んだんですよ。相手にされなかったですけどね(笑)。次はコンドーム会社四件ほどに売り込みましたが、返事が来たのは一件。それも丁重なお断りメールでした」

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結局、原宿で手売りすることにした牧瀬茜は、楽屋でせっせと人形作りに励んだ。メガネをかけたカリ勉くんでは時間がかかるので、シンプルなちん吉に変更。女の子バージョンのまん子ちゃんも作った。それを見た劇場の人が、「ロビーで売ればいいのに」と提案し、劇場で販売することが決まった。さらにまん子ちゃんを見た、他の踊り子さんたちからも「私のも作って」とリクエストが殺到し、本人バージョンを作るようになったというから驚く。その数およそ百人分。

「空き時間の楽屋で、アソコをスケッチするんです。それを粘土で再現して。いろんなアソコを見ましたよー」

さらに人形を見た雑誌の編集者から声をかけられ「裏ネタJACK」で漫画の連載が始まった。ちん吉くんとまん子ちゃんが繰り広げる大人の恋愛物語は、微妙な駆け引きや心理状態を表したギャグ漫画だ。自虐的ともとれるその漫画は、たいがいまん子ちゃんの悲惨なオチで、男の身勝手さに呆れたり、裏切られたりを繰り返す。生々しくて、読んでいるとどうしても笑えない部分が出てくるから不思議だ。

「あの漫画を見て、去っていったお客さんも少なからずいましたね。最後にサヨナラの手紙を置いていった方もいました。『ちょっとついていけません』とか、『あの漫画に出てくることは、実際あなたが経験したことなんでしょう?』とか。『そういうものは見せないほうがいいと思います』なんていうお説教もいただきました」

踊り子としての牧瀬茜は可愛らしいイメージなのに、制作物には少し影がある。そのギャップが面白い。

「過去の失敗談とか、悔しかったこととか、漫画にすることによって浄化されるんですよ。これはネタだったんだ、神様がネタを提供してくれたのかもって……(笑)。ある時期からそう思えるようになって、辛いことがあったらメモするようになりましたね」

しかしどうして自虐ネタなのだろう。詳しく聞いてみると、その話は小学生の頃に遡った。

(続く)

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Makise Akane x Inbe Kawori★

牧瀬茜
1998年7月1日デビュー。若松劇場所属。愛称は“ガマグチ茜”。9年間というキャリアは踊り子のなかで中堅クラスにあたる。同人誌『ZOWV』誌上にて散文的な詩やエッセイとイラストを、また隔月刊誌『裏ネタJACK(ダイアプレス)』に四コマコミック「性活だより」を連載中。劇場・郡山ミュージックの館内には自身が撮影した作品を常時展示中など、ステージ以外にも活動の場を広げている。
撮影=インベカヲリ★
モデル=牧瀬茜

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牧瀬茜
インベカヲリ★

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インベカヲリ★ インベカヲリ★ 東京生まれ。編集プロダクション、映像制作会社勤務を経てフリー。写真、文筆、映像など多方面で活動中。著書に「取り扱い注意な女たち」。趣味は裁判傍聴。ホームページでは写真作品を随時アップ中。

インベカヲリ★ http://www.inbekawori.com/

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07.11.10更新 | WEBスナイパー  >  インタビュー