Goldman presents The Rock'n Roll Ero-Manga
鬼才AV監督・ゴールドマンがお勧めのエロ漫画を熱く語る!
淫語インストラクターにして官能小説家、そしてベテランAV監督であるゴールドマン氏が「ズリネタ」として唯一活用しているモノ、それは「エロ漫画」だった! プロのエロ事師は何故、「エロ漫画」でなければヌケないのか、「エロ漫画」にしかない魅力とは、一体何なのか。ゴールドマン氏が実際にズリネタとして使用している大好物な作品たちについて、編集部がインタビューを敢行。全4回に分けてとっくりと語って頂きます!!編 今回は飛野俊之先生の『女子穴・志穂-人妻キャスター肛辱痴獄』(エンジェル出版)。
ゴールドマン(以下「ゴ」) これはねぇ、趣味悪いですよね。女子アナの「アナ」がね。「穴」って、これは肛門のことでしょう。
編 志穂シリーズは4回分掲載されていてって、その後はまた違う作品が載っています。
ゴ そっちのほうは結構やっつけで入れた感じがある(笑)。
編 やはりキモは「女子穴・志穂」なんですね。
ゴ そう。人妻で、女子アナで、凄い巨乳で、お尻がなぜか最初からすごい感じてしまう。
編 夢のような(笑)。
ゴ ベタというかね。
編 以前からゴールドマンさんは女子アナ好きだということを淫語ラジオなどでもおっしゃってますよね。
ゴ うん。理想の漫画ですね、これは。
編 女子アナの魅力は毎日テレビで観ていて、我々が一方的に親しみがあるように感じてしまうところにあると思うんですが......。
ゴ そう(笑)。カメラ目線で見てくれて、喋ってくれてることで好きになっちゃう確立が高い。
編 ちなみに現実の女子アナだと、ゴールドマンさんのお好きな方は?
ゴ 今はですね、テレビ朝日「報道ステーション」のお天気お姉さんで、青山愛さんが一位かな。あとはフジテレビ「すぽると」の本田朋子、テレビ東京の松丸さん、あと凄いマニアックなところで言うと、TBSの、朝4時45分にやってる「ニュースバード」の黒塚まやさんっていう、ちょっとブスなんだけど、ちょいブスのエロさがあるんですね。そこらへんを押さえてますね。
編 ちょっと聞いただけでスラスラと出てきますね......。
ゴ そうですね(笑)。
編 しかもテレビ局も綺麗にバラけて(笑)。
ゴ 各局にそれぞれお気に入りを置いてあるんです。編成が変わって変わっちゃう時があるじゃないですか。その時に一人だと淋しくなっちゃうから、一応いろんなところに押さえで。
編 それほどに女子アナという存在は、ゴールドマンさんにとって......。
ゴ 心の友であり、恋人ですね。
編 実際に、リアルな彼女たちをオカズにすることもあるんですか?
ゴ でもそれだけだと厳しいじゃないですか。別に脱いでもないしね。ソーセージを食べさせられてる画像とかはいいと思うけど、彼女たちのそういうものと縁が遠い感じに魅力を感じてるので、直接オカズにはしないです。だからそれプラス、AVに出てる下劣な女との対比で興奮することはあります。
編 そういう観点からもこの飛野さんの女子アナものを取り上げていただいたわけですね。
ゴ そうですね。これはかなり理想を具現化した作品ということですね。
■飛野俊之、その昭和的テイストと現代的描写力
編 この作品のヒロイン、志穂さんは報道系の看板アナウンサーで、知的なイメージです。
ゴ まず知的というのは一番大事な要素ですね。
編 女子アナの中でも「バラエティへの出演なんてとんでもない!」的な人。
ゴ だから凄くそのあたりの感性は近いというか、その通り! 田中みな実みたいな、ちょっとエッチですよーというバラエティ系のアナウンサーとは、かっちりとした差がありますよね。
編 バラエティなんてあり得ない。
ゴ あり得ないですよ。弁護士呼んでください!みたいな。
編 という志穂さんが......。
ゴ 凌辱の限りを尽くされるというね(笑)。
編 全国ネットで恥辱を晒すみたいな話もありましたね。
ゴ アナル栓をしながらニュースを読んだり、あと痴漢対策の取材で電車に乗って、ネットで集められた変質者に嬲り者にされたり。
編 ストーリーはいかがでしたか。
ゴ 物語は素晴らしいですね。あったらいいなという内容が満載で。温泉レポートをさせられて、タオルを巻いて温泉に浸かること自体が恥辱なんですが、尚且つやっぱりまた知らない男たちに嬲りものにされて、逆さまにされて一升瓶でケツから日本酒を注ぎ込まれたりするんです。あり得ないですよね、テレビに出る人が。だからこれは完璧な1冊ですよ(笑)。
編 飛野作品の魅力として、絵のほうはいかがでしょう。
ゴ わりと古い感じのね......。
編 劇画のテイストが残っているような。
ゴ 70年代80年代の古さがありますね。でもこうした性器の描き方とか昔はなかったものだし、やはり凌辱的なプレイが多いので、逆に最近は劇画調で凌辱的なものって少ないと思う。また肛門に執着してて、これなんか肛門のほうが膣穴より大きいんだよね。
編 ホントですね。
ゴ で、こぱああああ!って。
編 「くぱぁ」じゃないんですよね(笑)。
ゴ あり得ないよね、日常では。このあり得ないという、スペクタクルな感じ。中出しで膣内も描いてるけど、それほどこの人の場合は気にならないかな。この人の場合は全体的にヘビーなので。だから、どこがいいというよりも全体、懐かしい劇画調なのに、21世紀に対応した性器描写とか。あまりいないんですよね、実際に。昔から描いてるエロ漫画家はいるけど、こういう描写力はないんですよ。最近の人だとこういう古めかしい昭和なノリはなかなか描けないし。
編 劇画のテイストを含んでいながら、これだけのシズル感というか液体感のある絵も珍しいように思います。
ゴ そうですね。この、逆さまにして日本酒を肛門から注ぎ込むみたいな発想ってさ......(笑)。ダサい、このダサすぎる感ですよね。そこが......。
編 どう見ても昭和。
ゴ うん。どう見てもあり得ないので。この人は凄い貴重な作家だと思います。「エンジェルクラブ」でも隔月で描いてるんですが、最近ちょっと質がね......(笑)。僕はこの時点がピークだったと思う。
編 最近のものも追っかけていらっしゃるんですね。
ゴ 一応チェックはするんですが、この人はもうちょっと前かな。この作品は......。
編 平成21年ですね。
ゴ うん。やっぱり3年くらい前がピークだと思う。
■エロの骨格とその変化
ゴ 色々なエロ漫画家さんを追っかけてるけど、やはり2、3年がピークで、それを超えるとあまりいいものがなかったりするんです。
編 ゴールドマンさんから見て、その作家さんのピークと、そこから下がってゴ しまったっていうのは、どこで見極めるんですか。
ゴ 本人も分かってると思うんですよ、そこらへんは。たとえばこれは連作で、一つの作品として魂込めてる感じがする。もう一冊くらい連作で、単行本に向けたような描き方をしてるものがあって、そういうのを過ぎるとだいたい堕ちていくんですよね、自分の集大成みたいな作品を出すと。で、実際自分のセンズリモードというか、エロのベースを為すものってそんなにないじゃないですか。きっとみんなひとつかふたつで、変わることもないじゃない、骨格になるものは。それをたとえば最初の2、3年手探りで描いて、ある程度形に、充実したものになって集大成としてまとめあげると、もうそれ以上のものは、エロに関しては、やっぱり出てこないんじゃないかな。どんどん変わっていく人もいるかもしれないけど......それは凄い、個人的な趣味の世界ですよね。だから単行本だと2冊くらいがピークだなと。最初は成長していってる感じが見えるけど、旬を過ぎると、まあ惰性とまでは言わないけど......。AVに関してだと、自分にもそういうところがあるんです。できることをやって、上昇するベクトルが感じられないことがあるんですよ、ある作品を境にして。それは個人差だけどセックスに似てるんじゃないかな。この子とやりたいという盛り上がりがあって、一生懸命ガッていったり、恋愛もそうだけどそのことで悩んだり、努力したり、ラブレター書いたり、妄想したりとかね。あるけど、やっぱり1回セックスして、2回セックスして、それが2年くらいすると、なるべくやりたくないみたいな(笑)。今日は疲れてるから、みたいになってくるじゃないですか。結局性欲はそういうカーブがあるのかなあ。男はだいたいそうなんじゃないですかね。
編 淋しい話になってきましたね(笑)。
ゴ だからこそ、このどこか異様な世界をグーッと凝縮して描けるのかなと。だって実際の生活ではセックスだけしてるわけじゃないし、そんなのは一瞬じゃないですか。女と付き合ったとしても。24時間の暮らしの中で、女子と接する時間も少ないし、その中でセックスなんて、本当にごくわずかな、セミの一生より短い(笑)。そういうものを形として、ストーリーとして、作品として形作るというのは、もの凄いエネルギーがいると思うんですよ。それがやっぱり、真夏の夜の花火のように儚く消えていくものなんじゃないですかね。
(続く)
『女子穴・志穂ー人妻キャスター肛辱痴獄』(エンジェル出版)
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13.01.08更新 |
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