THE ABLIFE January 2013
緊縛師・雪村春樹の鬩ぎ合う縄とその過酷なエロティシズム
男と女の絡み合いの断層を「縛る」という行為によって剥き晒し、溺れ込み、あらゆる瞬間に更新されるエロスを積極的に遊ぶ緊縛師・雪村春樹の最新クリエイション。成熟した交わりだけが作り出す、この世の天国と地獄とは......。孕まれたテーマを抽出したフォトギャラリー&雪村の言葉を散りばめたフラッシュで贈る特選緊縛フォトシリーズです。→【雪村春樹FLASH緊縛グラビアを見る】
【浮気性の女 A woman with much romantic relationship 】
美和子の主人は、毎日、美和子に貞操帯代わりの股縄をかけて仕事に出かける。「浮気封じの股縄」といい、彼にしか分からない特殊な縛り方がされているという。解いたり縛り直したりすれば、すぐに分かる仕掛けのようだ。
その股縄が美和子を満足させる結果になっているかと言えば、そうではなかった。ただでさえ好色な美和子は、股縄がもたらす焦らすような刺激のために、四六時中、中途半端に身を疼かせていた。
きつく喰い込む股縄が邪魔で、自分でいじくることもできない。あまつさえ主人は仕事が忙しくなったからと言い、夜もほとんど構ってくれないのだ。
玄関のチャイムが鳴ったのは、日々、焦らされ続けた美和子の躯が、滾る情欲を噴きこぼさんばかりになった、ある日の午後だった。
「ご主人のほうから、風呂釜の修理を頼まれております」
粘着質に絡み付いてくるような目付きに不審なものを感じながらも、美和子はその見知らぬ男を家の中へ招じ入れた。そして「お風呂場はこっち......」と男に背を向けた刹那、太い腕に背後から抱きすくめられてしまう。
荒々しく揉み絞られる乳房、絡みついてくる足。刺激に餓えた美和子の躯は、否も応もなく官能の昂ぶりを示して、男の蛮行を許した。裸に剥かれ、股縄を刃物で切られ、無防備な蜜壺を深々と犯し貫かれる中、美和子は幾度も絶頂に達した。
夜、無惨に断ち切られた股縄を手にして、震えながら主人の帰宅を待つ美和子。まさかすべてが主人の仕組んだことだとは知る由もない。この日を境に、美和子はかつて味わったことのない、特別な毎日を過ごすことになる。それは身の毛がよだつほどに恐ろしく、ミステリアスで、淫靡な冒険の日々だった。
[Yukimura Haruki bondage Photo Exhibition "A woman with much romantic relationship "]
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『雪村春樹全集 22 山本美和子』(赤ほたるいか/妄想族ブラックレーベル)
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