読者投稿不定期連載 北陸在住マニア画家の美少女羞恥緊縛図絵
Specially selected abnormal maniac exhibitionl
北陸在住のマニア絵師が描く背徳的な鉛筆画と掌篇バックストーリー。責められる肉感美女たちの恥じらいと諦観は、どこまでもあいまいで広大深淵なファンタジーを紡ぎだす――
子供の頃から親に叱られ続けて自己評価の低くなったそのホステスは、どんな男とも長い関係を結ぶことができずにいた。少し慣れてくると男女の関係を超えた「依存」が始まるからだ。子供の頃、必要だった時期に与えられなかった愛情を、狂おしく求めてしまう。それが一方的な依存だということに彼女はどうしても気づくことができない。だから彼女の情熱とは裏腹に、男はどんどん渇いていく。彼女が求めれば求めるほど、欲しかったものは遠ざかっていく。
彼女は自分を客観的に評価することができず、今度は闇雲に自分を追い詰め、離れかけた男に何もかもを差し出そうとする。そうして利用され尽くしても尚、彼女はその先に自分の求めるものがあると信じて奈落へと邁進していく。
幸恵は数多の男たちとそんな関係を繰り返して昨年40歳になった。そして今は自分をとことん愛してくれる「ご主人様」がいて幸せだと折に触れて話すようになった。責めに耐えれば耐えるほど、返ってくる愛情を期待できると錯覚して、新興宗教のようにその男を崇めていた。苦しみを与えられ、それに耐えるという図式が彼女を安心させているだけなのに。これだけ耐えたのだから……そう期待する心の動きが彼女に希望を見せていた。ただし幻の希望である。
最近、幸恵はサディストを自称する様々な男のもとを渡り歩いている。関係が破綻しそうになるとそこに踏みとどまって自分と向き合うということができずに、他の「もっと自分を大事にしてくれるかも知れない」男のもとへと走りだす。その無間地獄の中で、ただ明滅する光のような出会いと別れを繰り返し、暗闇で燃え尽きていく名もない星のように幸恵はある。
こんな女が、夜の街にはそれこそ星の数ほどひしめいて、無数の誰かの人生と交差しながらいくつもの場面を作っているが、いい悪いの話ではない。それはただの現実の一面で、幸恵からのメールに添付されてくる彼女の責め写真を楽しみにしている私のようなハミ出し者もいる。
彼女はなぜ、さして親しくもない私のもとへ恥ずかしい写真を送り続けているのだろうか?
作=魚清
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