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追悼 雪村春樹
本稿は『S&Mスナイパー』2002年6月号に掲載されたインタビュー記事「平成の緊縛画」をWEB用に編集し直したものです。雪村春樹傑作選としてのDVD『平成緊縛画報』の発売を記念して企画された記事で、雪村氏の活動全般について改めて話を伺う内容になっています。14年も前の記事ではありますが、雪村氏を思い返すにあたっての一つのきっかけになると思い、ここに再掲載を致します。
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女が、好きやったから。べつに、痛い目に遭わせてやろうとか、そういうこと思うてるわけじゃないです。 
その子のこと見てたら、もっとキーッと縛ったほうがええやろとか、髪をガーンと引っ張ったほうがええやろとか、足で、顔踏んだったほうか喜ぶやろいうのはあるけど、それは、見据えて、踏んだりなんかしてるから。
いきなり、ガーッと痛いのとか、蝋燭ダラダラーッとかいうような、相手を怖がらせたり、自分のペースでガンガンやってくゆうのは、ないんてす。
もともとね、うちで出し始めたビデオちゅうのは、当時、濡木痴夢男さんや辻村隆さんなんかが、『なんやら地獄』とか『なんやら海老縛り』やらゆう、オドロオドロしいのをやってはったんやけど、うららがやってるのは、それとはちょっとちゃうよなぁ......結局、僕がおネエちゃんに奉仕してるみたいやから、『縄奉仕』ってつけよう言うて、それで始めたもんなんです。
月に1本ずつ、2年くらいやってましたけど、やっぱりね、奉仕してますわ。奉仕してます。せやから、痛いことないと思いますよ。
結局のところ、僕がやってるビデオは、SM「プレイ」やないですか。プレイやから、遊びやからね、女の子の様子見なから、楽しくやっていかんとね。
小さなテーブルにコーヒー。灰皿にハイライトのワン・セット。雪村氏が代表を務めるビデオ制作会社「サンセットカラー」の一隅で、氏は立ち昇る紫煙の向こうから低い、けれどもまあるく転がるような声で朗々と話し始めた。
出演しているビテオの中でも頻繁に煙草をふかすヘビースモーカー。留まることなく一定のリズムで流れ出る独特の関西弁。
今年で54歳になる縛師は、本誌では『緊縛慕情』や『Bind in Bind』などでお馴染みの、言わずと知れた名プレイヤーだ。
以前はスチールカメラマンとして『写真時代』(白夜書房)を始めとするヌード雑誌で腕を振るい、後には大阪のテレビ局に勤めて鶴光らが出演するバラエティ番組(当然かなり軟らかい内容)を手掛けるなど、アダルトビデオの世界にその名を知らしめる以前にもエロスにまつわる制作の現場に何かしらの形で関わってきた。
話をする時のスタンスはだから、プレイヤーとしてのそれに交えて、クリエイターとしてのシビアな一面を覗かせずにはおかない。しかしその一方で、根っこの部分では女が好きでたまらないという、「単なるええおっちゃん」でしかなさそうなところがカッコいい。
今回はここ30年ほどに亘る氏のSMビテオ制作について、さらには「女」、「縄」、そして「今後」のことなどについて、特に順序や脈絡を設けず、言うなれば雪村春樹氏を丸ごとご馳走になるくらいの気持ちで話を聞かせて頂いた。
どんな女が好きかって? そら、性悪な女が好きやな。なんで意地悪したり、泣いたり、怒ったり、喧嘩売ってきたりすんねやっていう。それがオモ口イやないですか。あんまり物事わかってられると、何もする気せえへんもん。「なんやてお前!」ってなるのがオモロイ。まあ、俺が幼稚なのかもわかれへんけどな。
縛られる女でも、いろいろあるやんか。なんかほんまに押し殺してて、縛ったらだんだん本性を現わしてくるやつとか。そういうのも、気色悪うてええよなあ......。
でも最近の人はねえ、みんな内面喋りはるから、楽やっちゃ楽やけども、なんかこっちが想像する部分がないから、あんまり面白くない。(想像して、突き詰めていくのが楽しいんですか?)そう、それも、自分勝手な想像やなあ。すれ違うから、ええんちゃうかなあ。
当然、あれやろ? セックスプレイ言うけども、気持ちのセックスプレイみたいなとこあるやんか。だからそのぉ、気持ちが揺れ動いて、オモロイほうが、ええプレイなわけや。だから、そういう女はええよな。あんまりアホなのはかなわんけどな。そこは、見極めかなあ。

女の子に惚れられたこと? ない。ワハハ。いや、そのう、好きになられたんじゃなくして、結局、縛ってくれるし、イカしてくれるから、ちょっとええんちゃうかあっていうだけの話や。そう思うでえ。結果そや。大人のオモチャと一緒やな、電池のいらん。(本気で愛情を向けてくる女性もいたのでは?)なかったなあ。そうやと思うとったこともあったけど、それは、勘違いやったなあ。しょせんは、電池のいらん、大人のオモチャと一緒やでえ。いや、ほんまの話。思うわ。
だって、相手せえへんかったら、すぐどっか行ってまうやろ。それに、俺も、女に執着せんようになったんやなあ。なんかあるたびにいちいち付き合うてたら、こっちかてボロボロになるやろ。
ボロボロになってええときもあるけど、もうあかんなあ、歳が。
俺も、何年くらい前から、相手にせんようになったんやろ。いや、疲れるというよりね、誰がやったって一緒やろ。俺が縛ろうが、素人の男が縛ろうが。同じように「ハア~ン」てなる。おんなじやんけ。俺、縛らんでええやん、いうのはあるなあ。ただ、その人らが言うんは、あくまでも俺やから言うけども、絶対そんなことないと思うんや。誰でも一緒や。濡木さんとこ行ったって、他んとこ行ったって。
縛られるのが初めての子? 開発? いやあ、開発したとか、思うた時期もあったけど、それも間違いやったかなあ。カハハ。
そう、いろんな間違い、勘違いしてきたから、面白かったなあ。いや、と言うて、間違いだったか調べてるわけじゃないですよ。だから、戸惑うてますよ。
大阪から上京してアダルトビデオの制作を始めたのが1989年。その当時と今とでは、SMに対するモデルの反応がまるで違うのだと雪村氏は残念がる。
「最近はね、まず、縛るやないですか。そんで、さぁどうしてやろう思うたら、自分から先に脚広げてる。ガッバァ言うて。カットカットって。もう、そういう意味では、僕がやろうとしてた羞恥とか、なくなってる子が出てきてるわけですよ」
もう少し閉じておいて欲しい、そういう話をいちいち現場でしなければならないのが辛いという。
大阪にいた頃は、とにかくモデルが稀少だった。そこで上京してプロダクションにギャラを支払い、モデルをお願いするのだが、当時はまだSM=異常性愛の時代。出演を承知してもらうには、モデルをしつこく口説いて自力でその気にさせる必要があった。
「やっぱり、『えーっ』とか言われたもん。『えー、いややー』『かなわんなあ』て。もう、どないしよー思うとった」
それが最近では「縛って縛って」と向こうから飛び込んでくることも多いという。
「本当はこう、嫌がってるところを『大丈夫やでえ』とか言いながら、ジワジワぁ、ベチャベチャぁしながら縛っていって、羞恥、陵辱していくのがオモロかったんやけど。そない『してして』言われてもな」
残念がっているようで、そのこと自体を楽しんでもいるふうでもある。
「オモロイような、オモんないような。複雑な心境やわあ。ちょっとはいやがってえなって。まあ、そんだけ女か、自分自身を隠さんようになったんやろな。ハハハハハ」
時代も変わるわ、と笑いながら煙草を指先で弄ぶ。
使うのは麻縄や。他のは使わへんでえ。まあ、ボンデ-ジで凧糸とか、細いやつを使ったりはしてますけど。麻縄はやっぱし、あんまり縛られてへん人とか、縛り願望がある人にはグッとくるのんちゃうかなと思うわ。現に、まだ俺が若いとき、麻縄でガンガン縛れへんとき、そんな思いがあったからねえ。そんなことない? あかんなあ、もっと、感じんと。うん、そう感じたけどねえ。あんまりまだやってへん頃は、麻縄で縛るとか、縛られるいうのが、グッとくるん違うかなって。
麻縄とか荒縄とかって、昔からあるやんか。やっぱり、素材って大切やろうと。まあ、はたまた、鎖とかもええなあ。ホースとか、柔らか系になってくるとなんかちゃうようになっていくけどねえ。
ただ、今の子は、なんで縛られたらええんやろって、女の子それぞれ違うから、わからへんなあ。そのへんのものだってええんかもしれへん。
欧米の人って、あれでしょ。ゴムのカッパとか、長靴とか、よく履くから、ゴムの匂い、体感してるから、ああいうラバーみたいなプレイが多いんでしょ。
日本なんか、あんまりなあ。僕らの時代はカッパっていったらゴムの匂いやけど、今、ナイロンやし、あんな匂いせえへんからね。革でもそうでしょ。あんまり日本人、革とか馴染みないでしょ。だから、やっぱし縄で縛られるのは、東映時代劇やないけども、あるいは水戸黄門やないけども、まあ多少、そういうのあるんちゃうかなあ。

縛り以外の責め? セックス。ワハハ。いや、鞭とか、蝋燭もしてますよ。でも、ビデオの尺って60分とか120分でしょ。それまでに縛ることぎょうさんあるから、そこまでなかなかいかへん。
それと、なるべく縄で、どんだけライブやないけども、気ぃ入れてバッと縛って、解いて縛って解いて縛ってで、イカせるか、みたいなことやろうと思った時期もあったんです。あんまり他のことやらんのは、そういう癖がついてるのかもしれん。
濡木さんとか、他の人はほら、縛って、吊って、下ろして解いてチャンチャンで終わるやないですか。俺も縛って、吊って、下ろしてチャンチャンやってたんやけど、これもあのう、せわしないなあ、もっと、まったりと見せる女の表情ってあるのん違うかあ、と思って、3年くらい前かなあ、あんまり吊らんようにして、もうほんまに立ち、膝立て、寝技くらいで、ずっと最近までやってた。(ストイックなムードで緊迫した迫力がありますね)いや、また吊ろうと思ってるんやけどな。カハハ。行ったり来たりや。
「その人のトーンってあるんですよ」
女性に縄を掛けている時に、相手の身体から何か返ってくるものがあるという。それを雪村氏は「トーン」と呼んでいる。
「ト-ンによって縄の掛け方を変えていくんです」
一体「ト-ン」とは、相手のどこで見るものなのだろうか。たとえば目つきや表情で見るのか、あるいはアソコが濡れているとか。しかし、雪村氏は相手の背後からそれを察するという。
「俺の場合は、ライブでも、ビテオでも、ひらいて縛るわけやんか。というのは、スチールなら、縛るとこ撮らへんからええけど、ビデオは、縛ってるとこ回してるわけや。だから、後ろに回るか横。前には絶対回らん。でしょ。だから、後ろからやねえ、斜め後ろくらいかな」
背中を見ていてどうしてわかるのだろう。
「縛っててわからへんか? そうかなあ」
そう言って雪村氏は私の手首を軽く握る。
「ええか、握ってる俺の手が縄やで。これが、こう弱く掛けた時と、こう強く掛けた時と、何かちゃうやろ」
強く握られると微妙に身構えてしまう。
「そう、そうやって調整してるわけさ。ま、ペッティングやな。ひゅっとこう触ったりするのを縄でやってる。これはビデオて観ててもなかなかわからへんけど。ゆっくり、グウッと縄を締めていったら、そこで女の子の反応わかるやん。わかるまで、触るゆうか、縄で。後ろからでも、前に縄掛けて、ゆっくり締めていきながら急にクッと締めたら、女の子反応するやん。それでわかる。で、やっぱり、手首に掛けられたときに一番クルわけやないですか、女の子が。それでこう、胸に、前に回していく間に、どんだけ後ろの俺に集中さすかが勝負やわ」
自分も集中し、相手にも集中させる。そのやり取りの中でトーンを感じ取る。
えっ、話し口調がいい感じ? まあ俺、関西人やからなあ。それと、縄の間ぁいうのは考えてますけどね。あまり、ねえ、ペラペラペラペラ喋ってると、ちょっと黙っとけいうことになるやろけど。ワハハ。ただ、ビデオでは何言うてるかわからんと思うで。女の子だけに言うてるのもあるし。
あのう、なんちゅうかなあ、こっちが興奮してきたら、向こうも興奮してくるから、「はあはあ」言うてることもあるし、「チンチン立ってきたどないしよう」って具体的に言うこともあるし、立ってへんけど。
女の子に聞こえるように言う。もう、如実に表情変わってくるわけやないですか、そこで。「オレは、なんか熱うなってきたけど、君は、まさか、ぐちゃぐちゃに濡れてるのちゃうやろなあ」っていうのを、ゆっくりさあ、言うわけさ。それで、女の子か濡れてない言うたら、「触るでええ、ええかああ」って、触る十歩手前ぐらいから言うわけさ。
そこは、あえて、トーン変えて言うてる。ここは芝居、演技やなあって、向こうもわかるわけや。その切り替えをするために、喋るトーンを変えるいうのはあるね。
ライブなんかでも「はああ、いっぱい見てるでえ。恥ずかしいなぁぁ」って、自分だって恥ずかしいんやけど、「こんな恥ずかしいこと、ようせん」いうようなことを、コチョコチョ言うわけや。「こんなところで股開かされたら、どないな顔するんやぁ」言いながら、脚広げさす。
まあ、それは、客も聞いてるわけやないですか。ああ、もうすぐ股広げるから、表情見とこう、どんな顔するか言うてるから、顔見とこうて、なるじゃないですか。そうすると女の子も、ここでウケ狙わなアカンじゃないやろけど、なんか、やっぱし、っていうことが、だんだんだんだん重なっていって、ああいう間になる。
だから、女の子にとっては、演技かもわからへん。でも、その演技というのは、その女の子の演技やからな。それは普段見せへん、恋人にも見せへん表情かもしれへん。それは、縛ったことで見せる表情やんか。それは、色っぽい。そこまでいかんでも、いっぱいこんな表情があるで、っていうのを見るのはオモロイな。

僕が、なんでショーやりだしたか、また誰に影響受けたかということですか? やっぱり、あれちゃうかなあ、濡木さんちゃうかなあ。やってはったから。
俺、1回もナマで見たことないんやけど、ビデオ持っとったりして。もう、ああやってバンバンバンバン縄掛けて、ライブするのが、お客ゆうか、観てる人にはええやろうと。間ぁがね。
スチールとかやったら、どうしても、流れで縛って「はい撮って」いうわけにはいかんやろ。僕はビデオやってるもんやから、ビデオカメラがあって、その前で演技するわけやないですか。演技っちゅうかね、縛っていくわけや。ほんだら、間ぁ、ってあるでしょ。それを前面に出すのは、ライブするのが一番ええかなあ、というのはありますな。
今、雪村氏はライブ活動を休止している。
「まあ、こんな時代やからお客さんも少ないし、インフォメーションもスナイパーでちょっとしてるだけやしなあ」
会場のレンタル代も高い。演者が手弁当をして極限まで経費を切り詰めても、よくてトントン、赤字もまったく珍しくないと別のSM系イベントで参加者が話していた。
「そういうのもありますけどね、一方でビデオ撮ってるでしょ、だから、ちょっと、体がえらなってきたの」
えらなってきた--楽しそうに話す雪村氏はとても疲れたようには見えないのだけれど。
想像するに、雪村氏には、やりたいことがたくさんあるらしいので、頭の中でその整理をするうちに、ちょっと疲れたような気になっているだけなのだ。
結局やな......どんだけおネエちゃんから遊んでもらえるか、こっちが楽しめるかや。
そうやろ? 一番はじめ、縛ろうと思うてやで、縛らしてくれる女の子を探すのが大変やん、普通の人は。それを何時間も縛らしてくれてさ、ウハウハ言うてくれたら、そらあ、ネエ、奉仕しないと。
まあ、僕らは仕事で毎日毎日してるから当たり前やと思いがちやけど、だから、一生懸命、ワンパターンでやってるのも、あるけども。普通は、家族があり、仕事があったらさ、そんなことできへんわけや。
そやから、モデルさんであろうがなかろうが、相手してくれる人があったら、縛りまっせ。ただし、やっぱりあれやな、仕事の中でだけ縛りたいな。プライべートでは、ボロボロになるよって。ククク。
逃げられへん。はい、今日はここまでで終わりですとか、言われへん。えっ?とか言われてさ。(えっ?と言われたら付き合ってしまうんですか?)付き合って、しまうんやろねえ。付き合ってまうんやなあ。だからアカンわ。潰れてまう。でも、それはそれで、本望なんやけど。
あのう、縛師って、そうやって色んな女を縛りたいって、浮気もんやから、チョコチョコチョコチョコしたいねん。と思うで。1人のおネエちゃんを愛することはできへん。2人とか3人とか、そんなんがオモロイよな。やきもち焼いたり。そうやって翻弄されてる自分が、そんときは楽しい。けどな、それが現実に起こったら、針のむしろやがな。ハッハハッハ。だから、仕事のプレイの中の、何時間かで収まるのがええんやな。

今後、具体的にやっていきたいこと? そうやな、もっと、もっとマニアック、いや、マニアックいうのは漠然としてるな。いろんな縄、掛けていきたいな。猿轡だけで1本撮りたいと思ってるし、あとは、縛ってカラんでもええしなあ。
スナイパーの連載? それに関しては、編集者の意図もあるし、ほいで俺は俺の主張をするけども、いろんなことをやりたい。
ほんまに女の子の体だけを、気持ち借りんと、オブジェとして縛りたいいうこともあるし、逆に気持ちの部分を出して、縄は2本や3本でええやん、それでどんだけ表情が変わっていくかっていうのもあるし。
あと、もうちょっとハードな縄、それこそ、縄酔いするような子に、ガンガン縄を掛けてこうと思うてる。だから、そこには、縛りが出てきい、首輪が出てきい、カラミか出てきいの、そう、いろいろでもええから、くちゃくちゃに、しようかと。そらバイブか出てきいのって、そんなん、もうやりだしてますわ。
俺も、まあエッチするせんは別として、なんかある程度、ね、縛ったり解いたりの連続で見せるって、あるやないですか。プライべートやったら、縛ってエッチして、解いて、えーまたかいな言うて、また縛って、もうええわ言われて、それから、縛ったまんま、エッチしながら、寝るとか、いろんなパターンがあるわけやないですか。そんなんを、どうやって見せていこうかいうことを......。
ビデオやったら、そのまま撮ったらええけども、写真やったら、難しいよなあ。スチールは難しいと思いますわ。ほんまに、こうやってページ埋めていくのは、難しいやろなあ。
(やりたいことが尽きませんね)あるあるある。だから、まだ生きてるんやろうね。じゃなかったら早う死んでるで。まあ、記事の写真についても、えーこれ信じれんなあとか、もっとこう撮って欲しいとか、いっぱいあるけども、そうもいかんやん。わがまま言うてますけどね。言いすぎやでえ、言われて。
文=井上文

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井上文 SM雑誌編集部に勤務後、フリー編集・ライターに。猥褻物を専門に、書籍・雑誌・WEBサイト等の裏方を務める。「あぶらいふ」編集人。
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