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小林電人、書き下ろし官能羞恥小説の決定版

羞恥の教室
エピローグ


著者=
小林電人


淫獣たちの手に落ちた忍と藤井。
獣たちが牙を研ぐ衆人環視の中で、狂乱の宴が始まる......。 現実と妄想が交錯するエロティックサスペンス、堂々の完結!
 

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エピローグ


それは最初は小さな事件として報じられた。N県の山中の別荘でSMマニアたちが行なっていた猥褻なパーティが摘発されたというニュースだった。
ちょうどその時期に都内でハプニングバーやストリップ劇場の摘発が相次いでいたため、N県の事件も、それに関連する一件だと思われた。その参加メンバーに政治家や、財界の大物がいたという事実は、当初は全く報道されなかった。そこになんらかの駆け引きや圧力があったことは容易に想像がつく。
マニアたちが他に人気のない山中で、ひっそりと集まって行なうパーティを取り締まることに何の意味があるのか。どこからどこまでがプライベートで、どこから公然猥褻になるのか、そうした集まりに国家権力が関与することは問題ではないのか、誰にも迷惑をかけていないこんな行為を取り締まるよりも、警察はもっと先にやるべきことがあるのではないか......。このニュースが公になった当初は、世論はむしろ逮捕者側に同情的だった。たとえそこに暴力団の関与があったとしても、それはまた別の問題だと。
この時、報道されたのは中心人物である山城と三浦の実名だけだった。

しかし、この事件はやがて思わぬところから問題化した。それはネットに流出したあるファイルだった。
悪質なウィルスに感染したと思われるユーザーのパソコンから流出したそのファイルには、大量の画像と動画、文字情報が含まれていた。
最初はそこに含まれる大量のSMプレイの画像と動画が話題となった。そこに映し出されているのが、可愛らしい少女たちだったからだ。どう見ても18歳以下の美少女たちの、あられもない格好に縛られて秘部を丸出しにした写真や、責られて喘ぎ苦しむ動画というのだから、ネットではたちまち話題となり、一気に広まった。
中でもセミショートの少女は、可愛らしい顔立ちに加えて、浣腸やアナルファックまでされているというプレイのハードさ、そしてその時の悩ましい表情により、断トツの人気となり、彼女の画像はネット中に転載され、広まった。
ホテルらしいベッドの上で全裸になり腰を高く突き上げて脚を開き、性器も肛門も丸出しにして、恥ずかしそうな笑顔を浮かべた画像や、やはり全裸で大股開きに縛り上げられて、肛門に大きなバイブレーターを挿入され、恥辱に喘いでいる画像は、特に人気を集め、あちこちの画像掲示板に貼られ、管理人が削除しても、また貼り直された。ある程度ネットを使う人間なら、一度は目にしたことのあるというほど有名な画像となった。
また、その少女が浣腸をされている画像、そして泣きじゃくりながら排泄させられている画像は、一種の嫌がらせ的な使われ方としてもよく利用された。ネットユーザーが特定のサイトを荒したい時に、その画像が貼られまくるのだ。
画像は当初はそのまま貼られていたが、やがて流出したファイル内のデータから、少女の名前やプロフィールも判明し、「忍画像」と呼ばれるようになった。わざわざご丁寧に「杉村東女子高 1年S組 仲村忍」とまで画像内に書き込まれたものもあった。
この少女は、恐らく日本で一番、性器や肛門、そして排泄姿まで見られた女となったのだ。

当然のことながらネットでは、この少女の情報の調査合戦が始まっていた。とはいっても、最初の流出ファイルの中に、彼女のデータはかなり含まれていた。前述のように彼女のフルネームが「仲村忍」であること、名門校として地元では有名な杉村東女子高の生徒であること、そして画像の中で彼女をよく責めている男が、その杉村東女子高の教師であり、忍と恋愛関係にあるということなどは、容易に読み取ることが出来た。
杉村東女子高には電話での問い合わせが殺到し、実際に訪れる者も少なくなかった。
しかし、仲村忍も、教師の藤井慎治も、すでに学校を去り、同じ流出ファイルに含まれていた2年生の坂本絵里香(彼女もまた年齢以上の巨乳で人気が高かった)や女教師の谷口ゆりも、同じだった。そして教師も生徒も彼女たちについては、一切口を閉ざし、何も語らなかった。
美しい女子高生や女教師の無修正SM画像と動画はネットを揺るがす大きな話題となり、多くのネットユーザーがその流出ファイルの解析に励んだ。
大きな謎は、そのファイルの中に含まれていた、中年男たちの顔写真だった。どこかの山の中の屋敷の入り口のところで隠し撮りされたらしい大量の画像。その多くが中年男性や老人だった。
そしてその中に、清島をはじめとする与党の代議士たち、T電気の会長などの財界の大物たちが含まれていることが判明した。
ネットユーザーたちは、断片的な情報を収集し、整理し、この流出ファイルが、少し前に報道されたN県の猥褻パーティ摘発の事件と関係があるという結論に到達した。
やがてこの事件が、女性を調教する組織と、それを楽しむ裕福な会員たちによるものだったという構図があぶり出され、ネットは騒然となった。それなのにマスコミは一切この事件を報道しなかったことが、余計に彼らの熱狂を煽った。
加熱するネットでの糾弾に、遂にマスコミも見ぬふりはできなくなり、この事件は大々的に報道されることになった。もちろん国会でもこの問題が取り上げられ、警察も動き出した。
多くの政治家、財界人、そして当初この事件を隠蔽しようとした関係者も次々と逮捕された。
平成史に刻まれるほどにもなったこの事件をマスコミはN県パーティ事件と呼んでいたが、ネットでは「忍たん」事件という名称が一般的だった。
しかし、忍も、藤井も、絵里香も、ゆりも、その後の消息は一切聞こえてこなかった。
そして、どうしてこのファイルが、誰の元から流出したのかも謎のままだった。


暗闇の中で白い肌と白い肌が艶めかしく触れあった。女は、相手の女の舌を激しく吸った。吸われた女も負けじと、相手の唇に吸い付く。
「ああん、絵里香さん......」
女はたまらず声を漏らす。積極的に責めていた女は、妖艶な笑みを浮かべる。こちらの女のほうが、ずいぶん年下のようだが、常に主導権を握っている。
「もうこんなになっちゃってる。いやらしい先生」
「ああ、もうその言い方は止めて」
責められていた女が、拗ねるように言った。
「ふふふ。でも、時々そう言いたくなっちゃうんだもの」
 二人はずいぶん前から、お互いを名前で呼ぶようになっていたが、セックスする時だけ、絵里香は時折ゆりを「先生」と呼ぶことがある。そうするとゆりが恥ずかしがるのが、なんとも可愛らしいのだ。
「そんな風に呼ばれていたのが、なんかもう、ずいぶん昔のことみたい」
「忘れたい?」
「もう関係ないもの」
「でも、私たちの恥ずかしい写真、まだネットではあちこちに転がってるのよ」
「ああ......。そのことを考えると、気が狂いそうに恥ずかしいわ」
「日本中、いや、世界中の人たちが、ゆりのここも、ここも、涎を垂らして見てるのよ。きっといっぱいオナニーしてるわ」
絵里香はそう言いながら、ゆりの秘裂と肛門を指で撫でた。秘裂はもう、十分に濡れていて、触れただけでゆりの指を吸い込んでしまいそうだった。
「恥ずかしいの、好きな癖に......」
「だってぇ......」
ゆりは甘えるように、絵里香の豊満な胸に顔を埋めた。年は5歳も下なのに、ゆりは絵里香を前にすると、従順で可愛らしい妹のようになってしまうのだ。
「まだ藤井先生のこと、好きなの?」
その言葉にゆりは顔を上げ、哀しそうな目で絵里香を見た。
「そんなこと......。もう言わないで。あの時のことも......、日本のことも......。私、絵里香さんだけいてくれれば、それでいいんだから」
「ふふふ、忘れさせてあげるわ」
「忘れさせて」
二人は再び抱きしめあい、激しく舌をからめ始めた。
指と舌で、ゆりを思う存分に狂わせながら、絵里香はふと、忍のことを思い出す。
あの子はどうしているんだろう......。警察に保護された後、ゆり以外の関係者とは、一切会っていない。忍も、藤井も、そして新也も、その後どうなったのかもわからない。山城たちが逮捕されたことは知っているが、一番憎むべき木村たちの行方は不明なのだ。
でも、絵里香もまたゆりと同じように、あの時のことはどうでもいいという気持ちになっていた。忌まわしい出来事ではあったけれど、それももう悪夢を見ていただけのような気がする。あまりに現実感が無かった。
でも、こうしてゆりと愛し合っていられるのも、あの出来事があったからだ。何も無かったら、普通の教師と生徒としての関係のまま、卒業し、そしてもう会うこともなかったのかと思うと、不思議な気持ちになる。
こうして異国の地で、二人で愛し合ってる現実も、また夢なのではないか。とろけるような快感の中で絵里香はそんなことを考える。
ねっとりとしたキスをいつまでも続けながら、絵里香は指をゆりのぬかるみに沈めていく。汗まみれになった白い肌が、びくんと反応した。絵里香のほっそりとした指先が、一番敏感なつぼみをまさぐると、ゆりは体を硬直させて、激しく震わせた。

ネットユーザーたちが「忍たん」事件と、「羞恥学園新聞」の結びつきを発見するのは、当然のなりゆきだった。作中には明らかに忍と藤井をモデルにしたキャラクターが実名で登場するし、その最終回には「実はこの二人には、実在のモデルが存在するのです」との言葉と共に、3枚の画像が掲載されていた。そこでは性器と二人の顔は修正されていたのだが、流出したファイルの中には、その修正前の画像が含まれていたのだ。
しかし、この「羞恥学園新聞」サイトを運営し、小説を書いていたのは誰なのかは、謎のままだった。藤井自身ではないかという推理もあったが、それにしては自分をモデルにしたキャラクターをあんな悲惨な目に合わせるというのは自虐的すぎる。
ともかく、いきなり注目を浴びた「羞恥学園新聞」の全貌はネットユーザーたちの手によってアーカイブされ、結果的に多くの読者を得ることとなった。
ポルノでありながら、普通のセックス描写は一切なく、少年期の妄想のような設定のこの奇怪な小説に、大半の者はあきれて苦笑したが、一部の熱狂的な支持者も産み出した。
羞恥責めの体罰が許されている学園というこの小説の設定を元に、勝手にオリジナルストーリーを書くファンが増え始めた。小説はもちろん、イラストや漫画も次々と描かれるようになり、同人誌まで作られた。
また、現実に存在したらしい忍と藤井のカップルについて書く者もいた。二人の幸せなプレイを記録した膨大な画像と動画は、妄想をかき立てるに十分な材料だった。「忍たん」事件は、ひとつのジャンルとなるまでに成長し、既に現実の事件とは別の壮大なサーガとなっている。
しかし、あれは本当にあった事件だったのか、と疑問を投げかける者もいた。マスコミで公式に報道された事柄はあまりに少なく、ネットで交わされた検証と推理は、信憑性に欠ける部分も多すぎた。
現実の事件にリンクするように見せかけた壮大なイタズラだったのではないか。そんな説も今では説得力を持って語られている。
被害者となった少女たちの行方も、わからない。噂だけは数多く飛び交ったが、信じられるものはほとんどなかった。
それでも、忍たちの恥ずかしい姿は、今もネットの海を漂い続けている。

(完)

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著者=小林電人 長年夢見ていた自分の「理想のSMビデオ」を自主制作したことがきっかけで、AV&SM業界のはじっこに首をつっこむことになった都内在住の40代自営業。 「羞恥の教室」をモチーフにした自主制作DVD最新作「1年S組 仲村忍 セーラー服肛門調教」が完成しました! 藤井と忍のアナル調教の模様を実写で再現しています。購入ご希望の方はhttp://denjin.5.dtiblog.com/blog-entry-136.htmlをご覧下さい。
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09.05.18更新 | 小説  >  羞恥の教室
文=小林電人 |