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小林電人、書き下ろし官能羞恥小説の決定版
いよいよ第2部連載開始!
羞恥の教室 第2部
第五章 交錯する少女たちの運命 【9】
著者=小林電人
第1部の登場人物とあらすじはこちら>>
第5章 交錯する少女たちの運命
IX 絵里香 2
「お先に失礼します」
アルバイトを定時で上がると新也は速攻で店を出た。いつもは終業時刻になっても、グダグダとバイト仲間と話しているのだが、今日はテキパキと後片付けを済ませた。
「珍しいな。デートか?」
バイトの先輩である三宅がニヤニヤ笑いながら聞いてくる。
「まぁ、そんなところかな。女がらみではあるんで」
「ちぇっ、いいなぁ。おれにも女子高生紹介してくれよ」
「男子校のおれにそんなこと言わないで下さいよ。こっちだって、チャンスは少ないんですから。それじゃ、お先に」
女がらみ、というのは確かに嘘ではない。あの話が本当なら今夜、新也は童貞を卒業できるのだ。
同級生の中でも、既に経験を済ませている奴は多い。人一倍性欲が強い新也は、風俗でもいいから、早く女体を知りたいと思っていた。無修正画像や動画をネットで漁って、既に数え切れないほどの女体を見てはいるが、実際の女体に触れたことはなかった。女の身体は、どんなに柔らかく、どんな匂いがするのだろうか。知識がどんなにあったとしても、実体験が伴わなければ空しいだけだ。
しかし、ひょんなことから巡り会った幸運が、新也に童貞卒業のチャンスを与えてくれるというのだ。ただし、それはいくぶんワケアリの殺伐としたものではあったけれど。
新也は教えられたマンションの一室へやってきた。呼び鈴を押すとドアが開き、見覚えのある男が出てきた。短い金髪に鼻ピアス、そして爬虫類のような不気味な目の男だ。忘れようにも忘れられない個性的な顔。男は木村と名乗っていた。
「おお、来たか、新也君」
木村は笑顔を見せたが、目が少しも笑っていないのが不気味だった。
木村の部屋はシンプルながらも、かなり広く、高級感が溢れていた。
「彼が新也君だ。17歳の童貞君」
木村は、部屋の奥のソファに腰掛けている2人に新也を紹介した。いきなり童貞と言われて新也は苦笑した。
「童貞は余計ですよ」
「いや、童貞ってとこが重要なんだよ。だから、君を誘ったんだからさ」
「あの話って、本当なんですか?」
「本当だよ。心配するなって」
新也は、さりげなく部屋の中を見渡す。いるはずの女の姿がないのだ。そんな新也の様子に気づいて木村が言う。
「ははは、女は向こうの部屋にいるよ。まぁ、そんなに焦らなくていいからさ」
がっしりとした体つきの男が、冷蔵庫から缶ビールを取りだして新也に渡す。
「飲めるんだろ?」
「はい」
実はビールの苦みが新也は苦手だったが、子供っぽいと思われるのがイヤで、無理して飲んだ。少しむせた。
「木村の話だと、もっとオタクっぽい子を想像してたんだけど、普通っぽいじゃん。そんなに女に飢えてる感じじゃないけど」
「いやぁ、男子校なんで、全然そういうきっかけがないんですよ」
実際、いくぶんオタク的な性質もあるのだが、自分はそれほどモテないタイプではないと新也は思っていた。中肉中背だし、ファッションにもそれなりに気をつかっている。出会いのチャンスさえあれば、普通に彼女だって作れるはずなのだ。状況さえ整っていれば意外にモテる方かもしれないとさえ思っている。今はただ、出会いがないだけだ。
今、思えば中学時代にもっと積極的に女の子にアタックしておけばよかったとも思う。実は二年生の時に一度だけ、好きだったクラスメートの女の子に告白したことがあったが、その時は見事に玉砕した。その失敗の記憶はまだ生々しい。
とあるきっかけで知り合ったこの怪しい男が新也に言い出してきたことは、最初は冗談にしか思えなかった。
「童貞とやりたがってる、淫乱女がいるんだけどさ。相手してくれないかな」
最初は美人局かと思った。そんなうまい話が転がっているはずがない。
しかし、木村の話は妙な説得力があった。だまされたら、だまされた時だ。淫乱女に童貞を食われるというのも、なんだかAVみたいで面白そうだった。
ただし条件があった。その一部始終を撮影させて欲しいと木村は言うのだ。それを売るわけではない。男といえど未成年が出演しているAVを販売したら、犯罪になってしまう。だから、それは無いと、木村は約束した。
そんな約束は犯罪前提の裏ビデオだったら、関係ないような気もしたが、もし自分の痴態が流出したところで、別に構わないとも新也は思った。それよりも好奇心と性欲の方がずっと強かった。
「まぁ、君に対する口止めという意味もあるんだけどね」
木村はそう言いながらビデオカメラを新也に向けた。
「早く女が見てみたいんだろ? まぁ、気持ちはわかるけどね。ただ、前にも話した通り、女は顔をマスクで隠しているからな。顔は隠れてるけど、身体はすごいぜ。グラビアアイドル並のFカップだ。ちなみに信じないかもしれないけれど、実際の顔だって、かなり可愛いんだよ」
そんなの信用できるか......。新也は心の中で呟く。とはいえ、今の新也にとっては顔はそれほど大きな問題ではない。やらせてくれる女であれば、もう誰だっていい、ブスでもババァでも構わないとまで思っているのだから。
「こっちの部屋だよ」
木村は、赤いドアを開いた。キングサイズのベッドだけが置かれた部屋だった。そしてそのベッドに異様な女が腰掛けていた。
マスクと聞いて、新也は風邪予防や花粉予防のマスクを想像していたが、その女の被っているのは、頭をすっぽりと包む、真っ赤なラバー製のものだった。口のところだけ息ができるように穴が空いているが、目の位置には何も無い。つまり被っている人間にとっては目隠しされているのと同じような状況なのだ。
女の身体を包むものは小さく扇情的なデザインの赤い下着だけだった。木村が言っていたように、確かに身体は素晴らしかった。全体的には小柄でスレンダーなのだが、胸だけがとってつけたように豊満なのだ。ブラジャーからはみださんばかりの巨乳だ。
新也は思わず息を飲む。ビキニの水着姿の若い女ならばプールで至近距離で見たことはあったが、下着姿の、それもこれから自由に触れるという女体は、あまりにも刺激的だった。Gパンの中のペニスが早くも痛いほどに膨れあがっている。赤い全頭マスクを被っているという女の異様な姿など、もはや全く気にならなかった。
よく見ると、女の腕は背中側に回されて革手錠で拘束されていた。
全頭マスクに革手錠。童貞を食べたい淫乱女というよりも、ビザール趣味のM女といった感じだが、そんなことも新也にはどうでもよかった。ただ、ただ、一秒でも早く、この女体に飛びかかりたかった。
部屋に誰かが入ってきたことを絵里香は感じ取っていた。全頭マスクで視覚を奪われているが、その分、音に対する感覚は研ぎ澄まされている。一人は木村だが、もう一人いるのは誰だろう。会話の内容からすると、吉村でも高村でもない。
絵里香はこの3人以外に身体を嬲られたことはない。絵里香への「調教」で、第三者が入ってきたのは初めてだ。
「立つんだ、絵里香。いつもの挨拶をしろ」
木村に命じられて、絵里香はベッドから立ち上がる。視覚を奪われ、腕を後ろで拘束されているので、ゆっくりと慎重に動く。気配で、男たちがいるである方向を判断して、頭を下げる。
「本日も絵里香のいやらしい身体を調教して下さい。どんな命令にも従います」
初めての男がゴクっと息を飲む音が聞こえた。息が荒い。こんな異様な姿の女を見て驚いているのだろう。
「さぁ、新也君。この女を好きにしていいよ。マスクさえ取らなければ、下着を脱がしてもいいし、手枷を外してもいい。マスクの穴からフェラさせてもいいよ」
「は、はい......」
男の興奮が一層高まったようだ。そして絵里香は胸を荒々しくつかまれた。
「あっ」
まるで物をつかむかのような不作法なつかみ方だった。
「あっ、痛いっ」
思わず絵里香が声をあげると、男はあわてて手を離した。
「あ、ごめん」
その反応に絵里香はちょっと驚いた。この男はわざと乱暴に乳房をつかんできたわけではなかったのか? サディスティックな木村たちならば、絵里香が泣こうがわめこうが、いや、むしろその反応を喜んで、さらに強く乳房を握りつぶそうとするだろう。
その後、今度は恐る恐るというソフトタッチで乳首を指先で触られた。ブラジャーの生地越しではあるが、視覚を閉ざされて感覚が鋭敏になっている絵里香には、それは十分すぎる刺激だった。
「あっ......」
今度は甘い声が漏れた。
「お、やるじゃないか、新也君。その調子でどんどん気持ちよくさせてやれよ」
「は、はい」
木村に賞められて調子に乗ったのか、男の手は絵里香の乳房を触りまくる。その動きはぎこちないものではあったが、いつもとは違うシチュエーションが絵里香の官能を倍増させ、身体に甘い刺激をもたらした。男の激しい興奮が伝わってきているせいもある。
「どうだい、はじめて女の身体を触った感想は?」
「す、すごいです。なんか、こう、柔らかくて......。これ、脱がしてもいいですか」
「ああ、新也君の好きにしていいよ」
男は手を絵里香の背中に伸ばしてブラジャーのホックをまさぐる。慣れていず、しかも慌てているので、なかなか上手く外れない。しばらく苦戦して、ようやく外せた。ストラップレスのブラジャーだったので、ホックを外されるとそのまま床に落ち、そして絵里香の豊かな乳房が外気に晒される。
「うわっ」
男が息を飲んだ。男の熱い視線が自分の乳房に注がれているのが絵里香にはわかった。
木村との会話から、この男には女性経験がないこと、そして声の感じから、ずいぶん若そうだと判断した。もしかしたら、自分と同じ高校生くらいなのかもしれない。そう考えると、妙に興奮が高まって来る。
初めて女の身体を見る同世代の男の視線。それは女の扱いに慣れた年上の男たちに見られるのとは違った感覚があった。
男は、最初につかんできた時とは逆に、まるでコワレモノを扱うかのように、優しく絵里香の乳房を触る。手のひらで撫で回し、重さを確かめるようにしたり、そっと乳首を摘んでみたり。そして初めて乳房に触れたという感動が、男の手から伝わってくる。
その興奮が、絵里香の官能にも火をつける。もっと触ってもいいのよ、これが女の身体なの。もっと色んなところを触っていいのよ......。
いつのまにかに、絵里香はそんな大胆な気持ちになっていた。身体の奥が熱くなり、蜜が流れ出し、ショーツを汚した。連日のように木村たちに調教され、開発された肉体が反応する。自然と甘い声が漏れ、腰がくねくねと動き始める。
今、初めて会ったばかりの、姿を見たこともない童貞の若いこの男を愛おしく感じていた。
その男が中学時代に告白してきたものの、嫌いなタイプだったので拒絶した少年だとは全く気づかずに。
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IX 絵里香 2
「お先に失礼します」
アルバイトを定時で上がると新也は速攻で店を出た。いつもは終業時刻になっても、グダグダとバイト仲間と話しているのだが、今日はテキパキと後片付けを済ませた。
「珍しいな。デートか?」
バイトの先輩である三宅がニヤニヤ笑いながら聞いてくる。
「まぁ、そんなところかな。女がらみではあるんで」
「ちぇっ、いいなぁ。おれにも女子高生紹介してくれよ」
「男子校のおれにそんなこと言わないで下さいよ。こっちだって、チャンスは少ないんですから。それじゃ、お先に」
女がらみ、というのは確かに嘘ではない。あの話が本当なら今夜、新也は童貞を卒業できるのだ。
同級生の中でも、既に経験を済ませている奴は多い。人一倍性欲が強い新也は、風俗でもいいから、早く女体を知りたいと思っていた。無修正画像や動画をネットで漁って、既に数え切れないほどの女体を見てはいるが、実際の女体に触れたことはなかった。女の身体は、どんなに柔らかく、どんな匂いがするのだろうか。知識がどんなにあったとしても、実体験が伴わなければ空しいだけだ。
しかし、ひょんなことから巡り会った幸運が、新也に童貞卒業のチャンスを与えてくれるというのだ。ただし、それはいくぶんワケアリの殺伐としたものではあったけれど。
新也は教えられたマンションの一室へやってきた。呼び鈴を押すとドアが開き、見覚えのある男が出てきた。短い金髪に鼻ピアス、そして爬虫類のような不気味な目の男だ。忘れようにも忘れられない個性的な顔。男は木村と名乗っていた。
「おお、来たか、新也君」
木村は笑顔を見せたが、目が少しも笑っていないのが不気味だった。
木村の部屋はシンプルながらも、かなり広く、高級感が溢れていた。
「彼が新也君だ。17歳の童貞君」
木村は、部屋の奥のソファに腰掛けている2人に新也を紹介した。いきなり童貞と言われて新也は苦笑した。
「童貞は余計ですよ」
「いや、童貞ってとこが重要なんだよ。だから、君を誘ったんだからさ」
「あの話って、本当なんですか?」
「本当だよ。心配するなって」
新也は、さりげなく部屋の中を見渡す。いるはずの女の姿がないのだ。そんな新也の様子に気づいて木村が言う。
「ははは、女は向こうの部屋にいるよ。まぁ、そんなに焦らなくていいからさ」
がっしりとした体つきの男が、冷蔵庫から缶ビールを取りだして新也に渡す。
「飲めるんだろ?」
「はい」
実はビールの苦みが新也は苦手だったが、子供っぽいと思われるのがイヤで、無理して飲んだ。少しむせた。
「木村の話だと、もっとオタクっぽい子を想像してたんだけど、普通っぽいじゃん。そんなに女に飢えてる感じじゃないけど」
「いやぁ、男子校なんで、全然そういうきっかけがないんですよ」
実際、いくぶんオタク的な性質もあるのだが、自分はそれほどモテないタイプではないと新也は思っていた。中肉中背だし、ファッションにもそれなりに気をつかっている。出会いのチャンスさえあれば、普通に彼女だって作れるはずなのだ。状況さえ整っていれば意外にモテる方かもしれないとさえ思っている。今はただ、出会いがないだけだ。
今、思えば中学時代にもっと積極的に女の子にアタックしておけばよかったとも思う。実は二年生の時に一度だけ、好きだったクラスメートの女の子に告白したことがあったが、その時は見事に玉砕した。その失敗の記憶はまだ生々しい。
とあるきっかけで知り合ったこの怪しい男が新也に言い出してきたことは、最初は冗談にしか思えなかった。
「童貞とやりたがってる、淫乱女がいるんだけどさ。相手してくれないかな」
最初は美人局かと思った。そんなうまい話が転がっているはずがない。
しかし、木村の話は妙な説得力があった。だまされたら、だまされた時だ。淫乱女に童貞を食われるというのも、なんだかAVみたいで面白そうだった。
ただし条件があった。その一部始終を撮影させて欲しいと木村は言うのだ。それを売るわけではない。男といえど未成年が出演しているAVを販売したら、犯罪になってしまう。だから、それは無いと、木村は約束した。
そんな約束は犯罪前提の裏ビデオだったら、関係ないような気もしたが、もし自分の痴態が流出したところで、別に構わないとも新也は思った。それよりも好奇心と性欲の方がずっと強かった。
「まぁ、君に対する口止めという意味もあるんだけどね」
木村はそう言いながらビデオカメラを新也に向けた。
「早く女が見てみたいんだろ? まぁ、気持ちはわかるけどね。ただ、前にも話した通り、女は顔をマスクで隠しているからな。顔は隠れてるけど、身体はすごいぜ。グラビアアイドル並のFカップだ。ちなみに信じないかもしれないけれど、実際の顔だって、かなり可愛いんだよ」
そんなの信用できるか......。新也は心の中で呟く。とはいえ、今の新也にとっては顔はそれほど大きな問題ではない。やらせてくれる女であれば、もう誰だっていい、ブスでもババァでも構わないとまで思っているのだから。
「こっちの部屋だよ」
木村は、赤いドアを開いた。キングサイズのベッドだけが置かれた部屋だった。そしてそのベッドに異様な女が腰掛けていた。
マスクと聞いて、新也は風邪予防や花粉予防のマスクを想像していたが、その女の被っているのは、頭をすっぽりと包む、真っ赤なラバー製のものだった。口のところだけ息ができるように穴が空いているが、目の位置には何も無い。つまり被っている人間にとっては目隠しされているのと同じような状況なのだ。
女の身体を包むものは小さく扇情的なデザインの赤い下着だけだった。木村が言っていたように、確かに身体は素晴らしかった。全体的には小柄でスレンダーなのだが、胸だけがとってつけたように豊満なのだ。ブラジャーからはみださんばかりの巨乳だ。
新也は思わず息を飲む。ビキニの水着姿の若い女ならばプールで至近距離で見たことはあったが、下着姿の、それもこれから自由に触れるという女体は、あまりにも刺激的だった。Gパンの中のペニスが早くも痛いほどに膨れあがっている。赤い全頭マスクを被っているという女の異様な姿など、もはや全く気にならなかった。
よく見ると、女の腕は背中側に回されて革手錠で拘束されていた。
全頭マスクに革手錠。童貞を食べたい淫乱女というよりも、ビザール趣味のM女といった感じだが、そんなことも新也にはどうでもよかった。ただ、ただ、一秒でも早く、この女体に飛びかかりたかった。
部屋に誰かが入ってきたことを絵里香は感じ取っていた。全頭マスクで視覚を奪われているが、その分、音に対する感覚は研ぎ澄まされている。一人は木村だが、もう一人いるのは誰だろう。会話の内容からすると、吉村でも高村でもない。
絵里香はこの3人以外に身体を嬲られたことはない。絵里香への「調教」で、第三者が入ってきたのは初めてだ。
「立つんだ、絵里香。いつもの挨拶をしろ」
木村に命じられて、絵里香はベッドから立ち上がる。視覚を奪われ、腕を後ろで拘束されているので、ゆっくりと慎重に動く。気配で、男たちがいるである方向を判断して、頭を下げる。
「本日も絵里香のいやらしい身体を調教して下さい。どんな命令にも従います」
初めての男がゴクっと息を飲む音が聞こえた。息が荒い。こんな異様な姿の女を見て驚いているのだろう。
「さぁ、新也君。この女を好きにしていいよ。マスクさえ取らなければ、下着を脱がしてもいいし、手枷を外してもいい。マスクの穴からフェラさせてもいいよ」
「は、はい......」
男の興奮が一層高まったようだ。そして絵里香は胸を荒々しくつかまれた。
「あっ」
まるで物をつかむかのような不作法なつかみ方だった。
「あっ、痛いっ」
思わず絵里香が声をあげると、男はあわてて手を離した。
「あ、ごめん」
その反応に絵里香はちょっと驚いた。この男はわざと乱暴に乳房をつかんできたわけではなかったのか? サディスティックな木村たちならば、絵里香が泣こうがわめこうが、いや、むしろその反応を喜んで、さらに強く乳房を握りつぶそうとするだろう。
その後、今度は恐る恐るというソフトタッチで乳首を指先で触られた。ブラジャーの生地越しではあるが、視覚を閉ざされて感覚が鋭敏になっている絵里香には、それは十分すぎる刺激だった。
「あっ......」
今度は甘い声が漏れた。
「お、やるじゃないか、新也君。その調子でどんどん気持ちよくさせてやれよ」
「は、はい」
木村に賞められて調子に乗ったのか、男の手は絵里香の乳房を触りまくる。その動きはぎこちないものではあったが、いつもとは違うシチュエーションが絵里香の官能を倍増させ、身体に甘い刺激をもたらした。男の激しい興奮が伝わってきているせいもある。
「どうだい、はじめて女の身体を触った感想は?」
「す、すごいです。なんか、こう、柔らかくて......。これ、脱がしてもいいですか」
「ああ、新也君の好きにしていいよ」
男は手を絵里香の背中に伸ばしてブラジャーのホックをまさぐる。慣れていず、しかも慌てているので、なかなか上手く外れない。しばらく苦戦して、ようやく外せた。ストラップレスのブラジャーだったので、ホックを外されるとそのまま床に落ち、そして絵里香の豊かな乳房が外気に晒される。
「うわっ」
男が息を飲んだ。男の熱い視線が自分の乳房に注がれているのが絵里香にはわかった。
木村との会話から、この男には女性経験がないこと、そして声の感じから、ずいぶん若そうだと判断した。もしかしたら、自分と同じ高校生くらいなのかもしれない。そう考えると、妙に興奮が高まって来る。
初めて女の身体を見る同世代の男の視線。それは女の扱いに慣れた年上の男たちに見られるのとは違った感覚があった。
男は、最初につかんできた時とは逆に、まるでコワレモノを扱うかのように、優しく絵里香の乳房を触る。手のひらで撫で回し、重さを確かめるようにしたり、そっと乳首を摘んでみたり。そして初めて乳房に触れたという感動が、男の手から伝わってくる。
その興奮が、絵里香の官能にも火をつける。もっと触ってもいいのよ、これが女の身体なの。もっと色んなところを触っていいのよ......。
いつのまにかに、絵里香はそんな大胆な気持ちになっていた。身体の奥が熱くなり、蜜が流れ出し、ショーツを汚した。連日のように木村たちに調教され、開発された肉体が反応する。自然と甘い声が漏れ、腰がくねくねと動き始める。
今、初めて会ったばかりの、姿を見たこともない童貞の若いこの男を愛おしく感じていた。
その男が中学時代に告白してきたものの、嫌いなタイプだったので拒絶した少年だとは全く気づかずに。
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著者=小林電人 長年夢見ていた自分の「理想のSMビデオ」を自主制作したことがきっかけで、AV&SM業界のはじっこに首をつっこむことになった都内在住の40代自営業。ひたすら羞恥責め、アナル責めを好み、70年代永井豪エッチ漫画の世界を愛する。これまでの監督作品として「1年S組 高橋真弓のおしおき」「同2」「穴牝奴〜町内会人妻肛虐倶楽部 」がある。以前、永井漫画をモチーフにした小説をネットに発表したことはあるが、オリジナルは本作が初めて。 |