掌編変態小説 パンティ三兄弟秘話 第二回 作=生地仁染多(きじにしみた) 一枚の生地から作られた三枚のパンティがそれぞれに辿った、いじましくも一生懸命な日々。 スナイパーアーカイブ、数回にわたって当時の記事をご紹介します。 |
●女子高生の染み●
まず一人目の弟は、ある女子高校生に買われていったそうです。その活発盛んな年頃ゆえ、学校では激しい運動はするし、学校帰りには友達とスポーツセンターへ行くやらで、丸一日中激しく身体を動かしたそうです。当然弟にもその負担が掛かり、生地の傷み具合は激しく、三兄弟の内でも一番ヨレヨレになっていました。
さらに股間部分に当たる布部は、当然何十何百回と洗濯されたにもかかわらず、黄色く変色していました。元々私達兄弟は白地に花柄の模様です。ですから基本色は白色の生地です。白色という物は、どんな物でも汚れが目立ちます。特に下着類は直接肌に触れるので尚更です。中でも女性のパンティは汚れが際立ちます。何しろパンティという物は、その女性の汚れ(分泌物等)排液を吸収するために作られたような物なのですから。
加えてそのパンティの股間部分には、裏布と申しましょうか、当て布と申しましょうか、それ等女性特有のおりもの(分泌排液)を吸収して、表面(表の布地)に汚れの染みが浮き出ないように白い裏布を当てて縫い付けられているのです。ですからパンティという物は、股間部分だけが二重布になっているのです。
実はこの二重布にこそ、私達パンティとしての重大な役目が有るのです。弟の顔には、その裏布を通して表面の花柄の布部にまでも、その黄色の染みが浮かび上がってきていました。新陳代謝の活発な女子高生の若い肉体に三年間も穿かれたのですから無理も無いと思います。弟の顔に残ったその染みが、辛かったであろう三年間を物語っていました。
さてここで『弟の顔に残った染み』とは、一体何を物語るのか、読者の皆様にはご理解いただけないと思いますのでご説明致します。つまり私共パンティは、姿形は当然にしてパンティですが、神経感覚といったものは人間と同様に全て備わっております。頭も顔も胴体も有れば手も足も有るのです。ただし人間と異なって、その手で物を掴んだり、足で歩いたりすることは出来ません。ただ、その手足は、ちゃんと役割を果たしてはいるのです。
つまり私共パンティの手とは、そのパンティに使用されているゴムの部分をいうのです。ウエストの部分のゴムが手であり、さらに両の脚を通す太股の部分に使用されている左右のゴムが私共の足になっているのです。その手足を使って私共パンティは女性の陰唇、臀部を覆い保護しているのです。そうして、その最大の役割は、陰唇からの排液を吸収し、その汚れを股間陰唇に残さないように私共が素早く吸い取って、陰唇を常に清潔に保つことにあるのです。
女性には必ずと言ってよい程、日々分泌物等のおりものが有りますし、その排液を私共の口で吸収処理し、女性(股間部分)に不快感を与えないようにしているのです。そのために、ゴム(手足)を使って私共パンティは、女性の尻から落ちないようにしっかりと掴まっているのです。もちろん手足のゴムの力だけでは無く、私共パンティは、女性のお尻よりも多少小さ目に作られておりますので、布自身(胴体部分)の収縮性によってもお尻からすべり落ちないようになっております。
これは弟だけのことでは無く、私共パンティにおいては全て共通することです。これで『弟の顔の部分』つまり私共パンティの顔の部分に染みが残っていた理由がお解りいただけたものと思います。
実は、私共のその口(唇、舌)にも人間同様の味覚感が有ります。さら人間同様に鼻も有り、これにも嗅覚感が有りますので、嫌でもその女性のおりものの味も匂いも受け入れなければなりません。人間同様に五感が備わっているのですから、その女性に穿かれている時の体温の温もりも感じられますし、洗濯で水に入れられた時の水の冷たさも感じられます。当然にして口(唇、舌)からの汚物の味も感じなければならないし、鼻孔からは、その汚臭も常に嗅ぎとっていなければならないのです。
お話を弟のことに戻しましょう さらに弟が話しましたことには、その女子高校生はトイレに入って用(排便)を済ませた後、ときに紙を使わずに排尿後の濡れた股間に直接パンティ(弟)を穿くこともあったそうです。そのような時でもその尿を素早く唇と舌を使って吸い取らなければならないのが、弟(パンティ)としての使命だったのです。
十六歳の女子高校生。その食べ盛りの年頃ゆえに、よくオナラもしたそうです。その都度異臭に辛い思いをしたそうです。こうして弟は、その女子高校生に三年前穿き続けられ、身体(布地)もヨレヨレになり、花柄模様も色褪せ、顔(鼻、口)には黄ばんだ染みを残されて哀れにも捨てられたのでした。
(続く)
著者紹介 生地仁染多(きじにしみた)=年齢、性別、職業等、すべて不明の投稿者。パンティへの情熱、そしてマゾヒスティックな感性が窺える紛れもない力作としてすぐさま掲載されたが、以後、生地仁氏から新たな作品が送られてくることはなかった。ユーモアを滲ませつつ、パンティの悲哀を描ききったこの作品は、15年が経った今でも時折読者からの問い合わせがあり、与えた印象の深さを物語っている。 |
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編集者突撃モニター
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