The ABLIFE October 2013
あぶらいふ読者投稿小説作品
共和国の思想改造所に送り込まれたA国人の「私」は、そこで思想教育を受けながら屈辱の体験を重ね、かつてない自分自身へと生まれ変わっていく――。あるマニア男性読者が想像する、硬質で冷たいサディズムの絶望と黒光りするエロス。
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ボク看護婦は遠慮なく指摘してから、
私の勃起しかけた陰茎をつかみ、
熟練した手つきで揉みます。
手に持った試験管の中に精液を採取するのです。
私は搾り取られる苦悩に顔を歪め、
目を閉じます。
私の勃起しかけた陰茎をつかみ、
熟練した手つきで揉みます。
手に持った試験管の中に精液を採取するのです。
私は搾り取られる苦悩に顔を歪め、
目を閉じます。
【1】倉庫のようなビルで
共和国の思想改造所には半年ほど入所していました。私はA国人ですが、姉が共和国民と結婚したので、共和国に合法的に入国しました。ところが共和国にどうしても慣れることができず、脱出しようとして失敗し、国家保安部によって思想改造所に送り込まれたのです。
思想改造所は、街の隅にある倉庫のようなビルでした。1階は警衛室で看守が詰めています。事務室、所長公室、会議室などがあります。
狭い階段を上った2階以降が改造所です。思想指導室、学習所、作業所、管理所、検身室があります。
3階から5階までが監房です。6階に医務室、検査室、特別監房、倉庫があります。建物の屋上を区切って所長公舎が建っていました。
思想改造所は思想的疑問の生じた知識人市民の強制学習所ですから、入所者は原則としてみな共和国人です。そのために、私は6階の特別監房に入れられました。言葉がよく通じないので、一般の思想学習は無理だったからです。
収容者たちは、ぼろぼろのTシャツを着せられました。自殺を防ぐためにベルトは厳禁なので、男も女もズボンはもらえません。白トランクスか、ズロースです。
新入りは一目でわかります。一番ぼろな収容所着をあてがわれるので Tシャツはすりきれ、トランクスは穴があいています。尻までしかないTシャツから黄色く汚れたトランクスが丸見えの姿で歩き回らされます。
日課は起床・点呼・洗面・食事の後に、2階の管理区へ下りて、検診を受けます。合格すると、6階で診察を受けます。他の収容者が学習所や作業所へ行ってしまった後に、国家保安部の看守につきそわれての移動です。
他の収容者を見ることはほとんどありません。しんとしてひと気のないビルの階段を上がり下りするだけの毎日です。
診察が済むと、昼休みに簡単な昼食を支給されます。午後は軽作業、夕方に終了すると管理区で検診を受けて、監房へ戻り、夕食をとります。
夕食後の時間を利用して排便します。やがて、点呼、就寝。一日中変化もない単調な日課です。
午前中ずっと診察を受ける、と言うと奇妙ですが、理由がありました。医師の仕事は収容者の診療というのは名目で、実際には職員の診察や処方しかしません。それで、代わりの婦長が収容者を診察していました。
彼女が暇になるまで、私は目障りにならないように、空いている倉庫の隅に追いやられていたため、時間がかかったという訳です。倉庫では、パンツ一つの姿で、壁に向かって、立っているのです。
そのころ、私はTバックのブルーの下着を穿かされていました。捕らえられたA国人の女性が着用していたものを没収したのですが、国家保安部によって猥藝な下着と判定されました。しかし、物資不足の折から、捨てることもままならず、結局廃物利用の名目で私に割り当てられました。
これを穿くと、尻が丸見えですし、なにより女性用なのが恥ずかしくて、持て余したものです。
そのTバックの尻をさらして、医師や婦長や看守の気配におびえながら、倉庫の隅で、何時間でも立っているのです。夏は汗まみれ、冬は寒さに震えます。何人かいる国家保安部の看護婦の一人の足音がしたときにはほっとしたものです。
「待った?」
この看護婦は私の母国に暮らしていたことがあるので、完全なA国語が話せました。ボクという痩せた三十女です。ぽんと私の尻をはたいて、Tバックに手をかけます。さっと引き下げると、
「ふふ、寂しかった?」
好色そうな指遣いで、丸出しになった臀たぶをなでます。愛犬を愛でるような手つきです。
「今日の担当は私よ。採取姿勢をとって」と言われて、横においてある木のベンチにのぼって、四つん這いになります。ベンチの上で身を丸めて、頭をベンチにおしつけ、尻を高く突き上げます。
「くく、もう、硬くなってる。すけべ、ね」
ボク看護婦は遠慮なく指摘してから、私の勃起しかけた陰茎をつかみ、熟練した手つきで揉みます。手に持った試験管の中に精液を採取するのです。
私は搾り取られる苦悩に顔を歪め、目を閉じます。肉体の悦びの感覚にしばらく耐えていると、絶頂が来て、肛門が痙攣して、射精します。
国家保安部の職員に可愛がられることは、非常に大事です。看守が意地悪しなくなります。看護婦のような職員が、事後、上機嫌で下穿きを手ずから着せてくれるのは、たいへんな光栄ということになります。
順調に射精した後は、機嫌を損ねないように、身じろぎもせずTバックを穿かせてもらいます。
(続く)
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