THE ABLIFE June 2010
新・常識ある大人の為の肉筆紙芝居
酒気帯び運転で人身事故を起こした「くみ子」は、獄中における様々な試練を乗り越えてついに仮釈放の日を迎えた――はずだった!? 死刑制度が廃止され、代わりに奴隷刑が導入された暴虐的パラレルワールドで繰り広げられる、浜不二夫流・奴隷ファンタジー。世界一ツイていない女・丸矢くみ子のエロティックな転落人生は原点以下に舞い戻ってさらなる漂流を続けることに!!「いい加減にしないか、この牝奴!(この日からずっと、私はこう呼ばれたのです)奴隷刑の宣告を何だと思っている。もうお前は人間じゃないんだから、官給の衣類を着せておくわけにはいかないんだ。スッポリと全部脱いで返納しろ。畜生のお前は今日からスッパダカで暮らすんだよ」
腰の最後のズロースが、他人の手でズルズルとお尻の山を越えて引き下ろされる惨めな感覚、目も眩む思いで私は全裸にされていました。調教官のお供をしてきた数人の男性看守がマッパダカの私を床に押し伏せ、両手を背中にねじ上げて後ろ手錠を嵌めます。私のかぼそい悲鳴と泣き声は、手荒に街えさせられた嵌口臭にさえぎられて、「ウーウー」という獣じみた呻き声に変っていました。
30センチほどしかない鎖で両足を繋がれます。そして、家畜の身分に落とされたことを表わす首輪が嵌められ、長い曳き鎖が付けられます。後ろ手錠を首輪に吊られて、調教官の前に正座させられました。生まれて初めて肌で味わう首輪や嵌口具のおぞましい感触に私は打ちのめされていました(奴隷調教監獄へ着いてから私の体に加えられた処置の恐ろしさはこんな生易しいものではなかったのですが)。
昨日看守さんに教えられて判っていたこととはいえ、一糸纏わぬ全裸で厳しい拘束具を付けられた屈辱の姿で、キチンと制服を着た同じ年頃の同性の前に引き据えられるのは、身を切られるほど恥ずかしく惨めなものでした。私は身を縮めて泣いていました。
私の前に細身のズボンを穿いた足を少し開いて立った調教官は、手に持った細い革鞭で私の顎をすくって顔を上げさせました。下から見上げる調教官様は、恐ろしいばかりに背が高く見え、威圧的でした。
「目をつぶれ! いいか、こんど直に私を見るような無礼を働いたら、懲戒の鞭を二十発食らわせるぞ。奴隷の分際で、許可もなく調教官や看守、社会の方(世間の普通の人をこう呼びます)を直接見るのは懲罰事項なのだ。顔を上げたら、開けろと命令されるまで目をつぶっているんだ。どうした、判ったか!」
鞭で私の両頬を軽く叩きながら、調教官様がおっしゃいます。鞭打ちまでいかない鞭でのあしらいですが、生まれて初めて頬にピシピシと当たる革鞭の感触と調教官様の怖い声に、私は震え上がっていました。
「ハイ、判りました」と答えたつもりの私の声は、嵌口臭のために「ウワワイ……」という意味不明の音にしかなりませんでした。途端に、ハダカの背中にピシッと鞭が鳴りました。
「奴隷は人間の言葉など使えない。判りましたという時には、平伏して床に額をすり付けるんだ。やれ!」
ピシーッ、もう一度背中に督促の鞭を頂いて、私は床にひれ伏し、額を床にすり付けました。目から涙が流れて床を濡らします。
「フン、恨めしそうな顔をするのも懲罰事項だが、今日は見逃してやろう。今からお前を奴隷調教監獄へ連行する。奴隷はスッパダカのものだが、お前はまだ陰毛処理も済んでいない未処置奴隷だから、社会風紀上これを穿かせてやる。有り難く着用しろ」
赤黒い三角の本綿布の各頂点に紐が付いた、奴隷褌が私の恥部に当てられました。丸ハダカの股間を通した紐をグイと締め上げられてのけぞります。辛うじて恥毛と性器は隠れました。この奴隷褌一つを頼りに、ほとんど全裸で、首輪や手錠を嵌められた浅ましい姿を大勢の人目に晒さなければならないのかと、目の前が暗くなる思いで震えていたのですが、それだけではなかったのです。
「罪石を背負わせろ」
男性看守が二人掛かりで、ランドセルのように肩ベルトを付けた四角い大きな石を運んできました。平伏している私の背中にそれを載せ、肩ベルトを肩から脇の下へ掛けて石に繋ぎ、ムキ出しの乳房の前で左右の肩ベルトの金具が連結されると、私は、下ろすことの出来ない重い石を背負わされたのです。
「罪石が重いか? それがお前の罪の重さだ。いいか、お前は重い罪を犯した懲役奴隷なんだ。人様の前に恥を晒し苦役を勤めさせて頂いて、脂汗と血の涙を流すのが当然の罪の償いで、有り難いことだと思え。その気持をお前の心と体に叩き込むのが奴隷調教監獄の役目だ。今から連行する。所長、ご苦労でした」
調教官は高級車で先に帰られました。首輪の鎖を引かれて立ち上がろうとした私は、罪石の重さによろめきました。看守たちが乗ったワゴン車に鎖が繋がれます。私は車に乗せてさえもらえず、手錠や首輪を付けられた浅ましいハダカで街を曳かれていくのです。しかも足に伽を付けられ、重い罪石まで背負わされて……生まれて初めてハダカで人前を歩かされる恥ずかしさ、惨めさに気も狂う思いですが、車が動きだせば私も走るほかありません。
もちろん車はゆっくり走っているのですが、首輪を引かれる私は、首を前に突き出し、反対に奴隷褌を吊る紐だけのハダカのお尻を後ろへ突き出した、哀れにも卑猥で滑稽な格好で、一生懸命走らなければならないのです。
奴隷首輪には音響器が仕込んであり、猫の鈴同様奴隷が動けば音が出ます。鈴のような可愛い音ではなく、金属をこすり合わせたようなキーキーという嫌な音ですから、奴隷が来たとすぐ判ります。音響器の音を聞いて、町中の人が不快な顔で私を見るのです。簡単な操作で音が出ないようにも出来るのですが、もちろん奴隷自身には出来ません。
「アラ、奴隷が曳かれていくわ。マア、女だわ」
「凄いな、スッパダカだぜ。奴隷監獄に入れられるんだ」
「厳重に鎖や手錠を付けられて……浅ましいものね。よっぽど悪いことをしたのね」
「坊や、よく見ておきなさい。悪いことをするとああなるのよ。奴隷にされたら、もうおしまいなのよ」
町中の人が、ハダカで曳かれていく私を指差して嘲笑し、好奇と軽蔑の目で見る中を、私は慣れない足伽の鎖を引きずり罪石の重さに喘ぎながら、汗と涙にまみれて走ったのです。
残酷なお友達2
「ホホホ、まあ可哀相。フンドシ一つのハダカで町の中を走ったの? どんな気持だった?」
「女囚のときだって、灰色の囚人服にダブダブのズロースという、みっともない格好をさせられていたわけですが、そのブザマなズロースがどんなに有り難い物だったか、身にしみて判りました。お乳もお尻も丸出しのほとんど全裸で、鎖に曳かれて汗みずくで走る私の姿を、皆様足を止めてジロジロ見るのです。家から急いで出てきて見る人、指差して笑う人、このまま消えられたらと心から思いましたけど、消えられるわけもなく……それ以来ご覧の通りマッパダカで人様の前に出されているのです。それが何より辛うございます」
「牛や馬は着物着てないもの、奴隷がマッパダカなのは当たり前でしょう」
「看守様にもそう云われました。最初、せめてズロースだけでも穿かせてとお願いしたら、バカを云うな。ズロースを穿いた犬や牛がいるかって笑われて……一生懸命自分は動物だ、人間じゃないんだって思おうとしているんですが、長い間の習慣ですから、今でもお乳やアソコ丸出しが死ぬほど恥ずかしいのです」
「ホホホ、可哀相だとは思うけど、自業自得なんだから、諦めて恥ずかしい思いをするしかないわね。くみ子さん、じゃなかった、奴隷何とか号のお前は、昔からボイン自慢だったんだから、お乳出して外を歩けるのは結構嬉しいんじゃないの。今でもそのオッパイ、なかなか立派よ」
「アア、おっしゃらないで。お許しを……」
「マア私だっていざとなればお乳くらいは見せても仕方ないって覚悟するけど、下は絶対イヤだわね。ところで、さっきから気になってるんだけど、お前アソコのへアがないのね。生れつきなの?」
「イイエ、アノ……これも奴隷にされた、イエ、して頂いたときに……処理して頂きました」
「マア、そんなことまでされるの? 剃られたの?」
「イエ、お薬を塗られました。ヒリヒリして、後で猛烈に痒くなってきて……寝ている時でも後ろ手錠を掛けられていますから、どうやってもソコに手が届かないのです。痒い所が掻けなくて、お尻をよじってオイオイ泣きました。あんなに後ろ手錠が辛かったことはありません。一晩中ヒイヒイ云いながら、お股をコンクリートの床にこすりつけて……翌朝には、ヘアが全部抜けてツルツルになっていました」
「アハハハ、マア可哀相。手を縛られて痒い所が掻けないから、お股広げてアソコをコンクリートにこすってたの? フフフ、格好を想像したら笑いが止まらないわ。ノーズロでよかったわね。ズロース穿いてたら、ジカにこすりつけられないもの。それで夜が明けたら、生まれもつかぬパイパン娘になっていたわけね。アハハハ、アアおかしい。それで、また生えてくるの?」
「少し生えてきたら、またお薬を塗られて……二、三度で、もう生えて来ないと言われました」
「アラアラ、じゃお前はこれから一生、アソコが赤ん坊みたいにツルツルなのね。ホホホ可哀相。でも確かに、マッパダカで働く奴隷のアソコに黒いモノが生えてたら、生々しくてイヤらしいから、必要な措置ね。ヘンなリングが食い込んでいるワレメもハッキリ見えるし、いいんじゃない?」
「アアッ、恥ずかしい……もうお許しを」
「ハダカにされて、おシモの毛処理されて、奴隷の調教ってどんなことされるの? 当然マッパダカのまま鎖に繋がれるのよね。ハダカで何させられるの? やっぱり鞭でぶたれるの? 私、すっごく興味あるのよ」
「ヤーネ、Mすずさん。あんたマゾツ気があるんじゃないの」
「ウーン、もしかすると、そうなのかしら。でもさ、ハダカにされて手を縛られて、鞭でぶたれながら……あんまり痛いのはイヤよ。軽くぶたれながら、むりやりエッチなことをさせられるなんて、ちょっと刺激的だと思わない?」
「私はぶつほうをやりたい」
「ヘーエ、S子さんはサドなんだ。どんなことをさせるの? 鞭でぶちながら」
「コラコラそこの好色主婦たち。SMゴッコは家で旦那とおやり。今はこの奴隷の告白を聞くんでしよう」
「そうね、市民の義務だったわね」
「奴隷調教監獄まで、鎖に曳かれてハダカで走ったってところまで聞いたわ。それからどうなったの?」
「調教が始まるのね。Mすずさんが、泣いて喜ぶわよ」
「黙ってお聞きなさい」
奴隷調教監獄(奴隷調教センター)
熟練した看守様(今後声に出して云う時には、こうお呼びしろと云われました)たちは、私の体カをよく見計らって、ときどき車を徐行させて私に息を整えさせては、また走らせました。大勢の人の前を鎖に曳かれて小一時間、汗と涙とよだれにまみれて、走ったり歩いたり、散々にハダカの見せ物になって、ようやく調教監獄にたどり着きました。
灰色にそびえ立つコンクリートの高い塀と、厳重に警備された重い鉄の門。遠くから見たことはあるのですが、目の前に見るその恐ろしさは、まるで地獄の門のように見えました。事実、奴隷の調教を受ける私にとっては、ここは本当に地獄だったのです。
ここでどんな目に合うのか、ここを出る時に私はどんな姿になっているのか、足が疎みますが、鎖で車に繋がれた私は足を止めることも出来ずに門を入りました。ドーンと重い音がして、鉄の扉が私を地獄に閉じこめたのです。
車から鎖が外され、看守様に曳かれて、まず戒具倉庫まで歩かされ、そこでやっと重い罪石を下ろさせて頂きました。嵌口臭と足伽が外され、手錠が前手錠に嵌めなおされます。女囚ならば、刑務所の構内に入れば手錠を外してもらえるのですが、奴隷は、四六時中手を縛られていなければならないのです。
同時に股間の奴隷褌をアッサリと脱がされました。前を丸出しにさせられる恥ずかしさに思わず腰を悶えて、ハダカのお尻に「ビシーッ」と警告の鞭を頂いて「ギャッ」と悲鳴をあげました。
「嵌口臭や足伽は、この後の身体処置の時に邪魔だから外すんだ。命令を嫌がって、グズグズしたり逆らったりしたら死ぬほど鞭を食らわすぞ。自分がもう人間ではない、奴隷なのだということを、一瞬たりとも忘れるな。まずこの罪石を、洗ってあの棚に収めろ」
水で重い罪石を洗い、ふらつく足を踏みしめながら、やっと棚に上げると、厳しい声が飛びます。
「平伏して罪石様にお礼を申し上げろ。戒具や鞭はお前たちの調教や使役には欠かせない道具で、これのお陰で、お前たち奴隷はお勤めをすることが出来るんだ。お世話になったら、必ず手入れをしてお収めして、心からお礼を申し上げるんだ」
さっきまで、その重さにハアハア喘いだ道具に、平伏してお礼を云うなんて。屈辱に腸が煮え返りますが、云うことを聞かなければ、また看守様が手に持っている鞭が飛んできます。私はコンクリートの床に正座して、手錠の嵌まった手を突き、額を床にすり付けました。乳房に当たるコンクリートの冷たさに、胸もハダカなのだと実感して、身震いが出ます。屈辱を噛み締めながら、教えられた言葉を大声で叫びます。
「罪石様、卑しい奴隷の私に、苦役をお与えくださいまして、有難うございます」
惨めさに声がかすれ、看守様は見逃さずビシリとハダカのお尻に鞭を頂いて、やりなおしをさせられます。奴隷褌を冷水で洗って竿に干し、ここでも平伏してお礼を申し上げます。嵌口臭と足伽は、汚れを落としてそのまま手錠の嵌まった手で持たされました。身体処置が終ったら、また私の体に嵌められるのです。
女の看守様は、私を前に立たせて首輪の鎖を握りました。
「今から、奴隷として必要な身体処理を行なう。歩け!」
ピシリと私のハダカのお尻に鞭が鳴ります。家畜同様に鞭で命令される。口惜しさが頭をかすめますが、チラとでもそんな態度を見せたらどうなるか、散々云い聞かされたことです。
「右! 左!」
曲がり角のたびにハダカの左右の太腿に鞭を当てられながら、私は歩きました。指示の鞭ですから、そんなに力を入れて打たれるわけではありませんが、それでもピクンとするくらいには痛いのです。鞭で命令される身の滲めさが身にしみます。
建物の外へも、もちろんそのまま出て行かねばなりません。構内の広場を横切ろうとしたとき、「先輩」牝奴隷の列に出会いました。もちろん、一人(一匹)残らず糸屑一本許されぬマツパダカで、お股に鎖を掛けられた見るも哀れな姿。あるべき下腹の茂みは「処理」されていて、ツルツルの股間が丸見えです。
体に番号が付けられ、嵌口具で言葉を封じられ、手錠足伽で手足の自由を奪われ、そして顔の真ん中にはおぞましい鼻環をブラ下げられて……前の奴隷の首輪から、鎖が次の牝奴の鼻環へと伸びて、丸きり牛馬と同じ姿で一列に繋がれていました。これから厳しい調教を受けに曳かれていくのでしょうか。皆茫然と前を見ているだけで、ハダカの私とすれ違っても、こちらを見ようともしません。
棒立ちになり、身を震わせながらそれを見送る私に、女看守様が鼻先でフンと笑って云いました。
「明日はお前もああなっている。よく見ておけ」
その言葉通り、翌日には私も「先輩」とまったく同じ姿になっていたのです。
(続く)
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