Goldman presents The Rock'n Roll Ero-Manga
鬼才AV監督・ゴールドマンがお勧めのエロ漫画を熱く語る!
淫語インストラクターにして官能小説家、そしてベテランAV監督であるゴールドマン氏が「ズリネタ」として唯一活用しているモノ、それは「エロ漫画」だった! プロのエロ事師は何故、「エロ漫画」でなければヌケないのか、「エロ漫画」にしかない魅力とは、一体何なのか。ゴールドマン氏が実際にズリネタとして使用している大好物な作品たちについて、編集部がインタビューを敢行。好評につき続投中です!!編 ゴールドマンのロックンロールエロ漫画、今回持ってきていただいた作品は......。
ゴールドマン(以下「ゴ」) 『童貞鎮魂姦』(三和出版、2003)、にったじゅん先生。ちょっと古いんですけどね、10年前の作品です。
編 にったじゅんさんは童貞をモチーフとした漫画家さんで有名ですね。
ゴ 童貞シリーズだけでも4冊以上は出してます。
編 童貞を「キモーイ」といって蔑んでいるカットが、インターネット上では非常によく知られているんです。
ゴ そうなんですか。
編 前回の葵ヒトリさんの時に、童貞魂というか童貞スピリット的な話をされてました。ゴールドマンさんにとってエロ漫画と童貞は、やはり切っても切れないものなんですね。
ゴ 中2くらいでオナニーをはじめると、童貞じゃないですか。今のコは小学生でセックスしたりしてますが。当時は間違いなく童貞で、彼女なんかもちろんいないし、女と手をつないだこともない。セックスってどうやるのかもよくわからない......そこからスタートしてるエロ漫画オナニーなので、基本的に童貞マインドをキープしてますね。
編 つまりオナニーをする時の心は、初心にかえれば必ず童貞であると。
ゴ そう、いつでも心は童貞ってことです。強がってSMクラブでビンタとかしてますけど基本は童貞マインド(笑)。そうじゃなかったらこんなにエロ漫画を読んでないですよ。だから求めてるのは、たぶん美しい愛とか結ばれ方をしたいってことではなく、童貞の人が、なんかイヤラしい女の体を眺めて自分でチンコをしごいてるってことなんじゃないかな。
編 そんな童貞マインドに特化した、童貞エロ漫画家といっても過言ではない、にったじゅんさんを今回は取り上げていきます。
■童貞から見た大人の世界
ゴ 最近は童貞ものが増えてるかもしれないけど、10年前に童貞ものを打ち出して描いてたのは彼くらいしかいないんじゃないかな。他にいるかもしれないけど、完成度を考えたらこの方です。特に僕のような、凌辱系でオナニーする人にもヌカせる、そういう技術はすばらしい。
編 非常に漫画っぽいタッチですよね。最近のエロ漫画は本当に絵が綺麗というか女の子が可愛い。そういう中で、にったさんは非常に漫画らしい絵ですね。
ゴ 漫画が漫画的だった時代の絵。それこそ藤子不二夫とかの昭和的な、漫画って面白いとか、読んでるとバカになっちゃうとか。
編 そう言われていた時代の漫画のようですね。
ゴ 可愛らしいし、分かりやすい。
編 童貞ジャンルということもあるのか、あまりセックス描写へのこだわりは感じませんでした。
ゴ やはりセックス以前のところですね。チンコも包茎だったり、ちゃんと皮かぶってる描写もある。
編 むしろそういうチンコばっかりだった気がします(笑)。
ゴ 挿入前の高まり方をちゃんと描いてくれてるんです。そして男の子は童貞だけど、何故か女の子は可愛い顔してもの凄いヤリマンなんですよ。
編 ヤリマンな子しか出てきてませんよね......。
ゴ そうなんです。そこがまた妙ちくりんで面白い。
編 ヤリマンを表現するために、これまでに何本......といった描写がしょっちゅう出てきます。
ゴ まだ高2くらいなんだけど、200本くらいチンコを入れたっていうことを自慢するんですよ、女の子が(笑)。それもまたイヤラしい感じじゃなくて、ケロッとね。「処女喪失は2年1カ月前。2年生にしてはややヤリマン気味かなあ」って。
編 なんというか、明るいヤリマン?
ゴ そうですね。こういうサバけた感じは、僕が好きだった官能劇画の流れを汲むエロ漫画とは一線を画してます。
編 やさぐれてる感じが全然ないですね。
ゴ それこそ平成ギャル。昭和の人とは違いますよね。先日のロックンロールSMクラブの話じゃないけど、ネガティブなオーラがないというか。そして凄く印象的なのは、絵柄はさっき言ったみたいに可愛らしいし、漫画的なんだけど、性器、特に女性器のマンコに関しては、何故か凄く現実味のある描写なんです。
編 この漫画っぽい体に、やたらリアルな女性器が描かれてるんですよね。
ゴ しかも陰毛もしっかり描かれてる。そこが気持ち悪くていい。これなんかも、汚いというか、昔の裏本みたいな感じですよ。夢のない(笑)。
編 (笑)。
ゴ 凄い現実感のある女性器。特に女の子の毛。
編 童貞がモチーフになってるので、ヤリマンな女性たちが童貞に女性器を見せつける描写があるじゃないですか。そこで見せつけられるのが、現実的な、リアリティのある、お尻の周りに毛が生えている女性器の様子だったりするんですよね。
ゴ こういうの、いくら漫画だからってあまりない。裏ビデオとか裏本とか、やさぐれた文化でしかあり得ない感触ですよ。
編 初めて女性器を見てショックを受けるみたいな体験が踏襲されているように感じます。
ゴ 童貞側から見た大人の世界なんですよね。僕も中学生ぐらいの時に親父のエロ本がないかと家を探しまくって発見した裏本があるんです。それがね、普段本当に真面目な父親で、趣味もなく、仕事一筋で冗談も言わないような人なんだけど、こっそり裏本を隠し持ってた。それがね、異物挿入もの。
編 なんと。
ゴ 女の顔は写ってなくて、性器にオロナミンCとか、野菜とか、そういうのが次々と入ってるだけのアップで、本当に趣味の悪い親父だなと思いました(笑)。
編 (笑)。
ゴ ロマンチシズムのないエロスじゃないですか。でもそういう世界、にったじゅんさんの描く女の性器は、そういうものなのかなと思いますね。
■童貞モチーフで描かれる凌辱テイスト
編 この余りにも漫画的な絵柄で、ゴールドマンさんは本当にオナニーできるのかというのが心配だったりします。
ゴ そこはさっき言ったギャップ感ですね。可愛い絵柄だけど、妙に性器だけはリアルに描き込んでるという、変なバランスに興奮してるのかなあ。全ての話がヌキにつながるかというとそうではなく、やはり凌辱テイストが盛り込まれてないと発射まではいけない。
編 この場合の凌辱テイストは、童貞男子が凌辱されるということですか?
ゴ いや、女の側がです。話としては男が弄られるのは面白いけど、僕があまりそういう展開では興奮できないので。たとえば収録されてる「恋愛チュートリアル」でゆかりちゃんというヤリマンの子が、町田君というちょっと女の子っぽい子に告白されて付き合ってセックスする前に、何故かセフレの谷崎さんというお兄さんを家に呼んで、自分がセックスしてる様子を町田君に見せつけるんです。セックスの仕方を教えてあげるという名目でね。自分がセックスしてるのを見られたい、ちょっとおかしな女の子。そのセフレの谷崎さんとのセックスを見て、町田君がオナニーしたり、ぶっかけたり。で、谷崎さんのすすめで町田君もバックからとか、上の口が空いてるからフェラチオさせたりするんです。二人で膣と口の中と両方中出しして、精子がビュビュビュー、ドププーッとなるところ、これは立場が逆転してる感じで凌辱されてる感がある。ヤリマンなのに調子にのったら結局こんなふうに......道具ですよね。便所扱いされるという展開はちょっと興奮します。
編 童貞の男の子を剥いてみたら、すごい巨根だったという話もありました。
ゴ それも漫画ならではだけど、そういう変なバランスね、そこがにったさんは面白い。ヤリマンの子が童貞のデカチンコを入れたらすぐイッちゃうとか。それで、イキながらやっぱり童貞なのですぐ中出し。描き方として、チンコが膣に入ってるのに中出しして精子が外に溢れきって飛び出してる。漫画だからだけど、面白いよね。
編 弄んでるはずの側が、何故か死んじゃうとか言いながらイキまくってるんですね。
ゴ 童貞なのにサディスティックな要素で、だから面白いし、エロいですね。
■ありえない連続射精と現実化するメスのオス化
ゴ 一番ヌケたのは、僕は女教師好きなので「ドールズ」という作品。25歳で教師なのに援交してる超ヤリマンの大沢先生が、援交してるのをみつかって女生徒に脅される。で、童貞をペット化してるところに連れてこられた先生が、童貞のチンコから顔射されたり、マンコ丸出しで精子をかけられたり。
編 ここでもやはり、今まで相手をしたのは3000本っていう数字が出てました。
ゴ 先生は凄い綺麗だけど援交しまくってて、またこのオマンコにシコシコ出した精子をかけて、上手くかけたご褒美に挿入もさせてもらえるというのが、いい話だなあって思いましたね。あと凄い射精回数じゃないですか、童貞君たち。もちろん何もしないでちょっと弄られてイクのはあるけど、挿入した瞬間に中出しして精子が迸って、またそのままハメ続けて、それこそ精液便所みたいな感じで何回も女の膣に中出しし続けてる作品は、他にないですよ。実際にはできないわけだしね。漫画にめぐりあえてよかったなぁと思います。
編 この作品、貪欲に性を貪る女の子たちも特徴的だと思うんです。一回咥え込んだら放さないわよっていう人がたくさん出てきますが、それはいつもゴールドマンさんが口にされてる、女性の貪欲さみたいなものですかね。
ゴ 貪欲マンコね。今の社会を如実に反映しているというか、やっぱりDNAの話になるけど、変わってますよね。オスのメス化というか、メスのオス化というか。そこまで別に貪欲になる必要ってないじゃない。
編 一回で十分ですからね。
ゴ (笑)。でも何回も何回も、あれもこれも、マンコだけじゃ飽き足らず、肛門も拡張して、私だけじゃなくあなたの肛門も拡張してみたいな人類が増えてるじゃないですか(笑)。何故そこまで貪欲なのか、理由が分からない。ただやっぱり細胞が変化して、そういう人類が生まれている。昔はなかったですよ、そういう世界。それこそね、一回のセックスだけでもう堪忍してぇみたいな世界でみんな興奮してドラマが生まれてた。「小淫魔たちの宴」ではエロ本を自販機で買ってた男の子をカラオケボックスに連れ込んで、童貞チンポを三人がかりで犯す話だけど、監禁して犯しまくって......男女の逆バージョンですよね。
編 この話はオチとして、ずーっとカラオケに熱中していた少女が一番性欲が激しくて、これからさらに絞り取られるぞというオチで終わります。
ゴ それもさっきまで乱交パーティで5、6本ずつチンポ食ってきたばっかり。そういう3人でね、最後に大御所が登場して、私、一旦火がついたらメグやマキより遥かに性欲強いから、君、覚悟してねって終わる。ホラーに近い感じですよ(笑)。
編 こうした嗜好がない人からするとホラーですが、そうじゃない人たちからすると、こういう貪欲な、強欲な少女たちというのは、ひとつの理想だったりするんでしょうか。
ゴ 犯されたい願望がある男の側からすればね。
■エロ漫画に求められるホスピタリティ
編 にったじゅんさんの他の作品はいかがですか。
ゴ 一応、目は通してると思うんだけど......徐々にね、女のクオリティ、クオリティというか人妻だったり、もっと大人っぽかったり、マッチョな女が出てきたりと、どんどん強くなってる気がしたんです。
編 なるほど。今回ここで描かれているのは、性欲が強いだけで肉体的には強い人じゃないですもんね。
ゴ 可愛らしい少女たち。この前の巻だともっと中学生っぽい子が出てたような気がする。
編 ところが最近の作品では、ずいぶんとマッチョっぽくなってますね。
ゴ 体育会系の、自衛隊みたいな女が出てきたりする回もあったり。そこまでいくとM男的なテイストが強くなっちゃうよね。
編 それでもやはり童貞でしょうけど、童貞よりM男っぽいことのほうが強くなっちゃいますね。
ゴ 僕の印象ではそう。そうなっちゃうと、自分的にはあまり使えないかな。やさぐれてても、可愛らしさ、少女らしさはあって欲しいなと思うので。
編 最終的には純愛オチみたいな展開の作品もありますからね。
ゴ 告白したり、たとえば「彼女のコレクション」でパソコン部の後輩のメガネっ子は、周りがギャル化しちゃった中でこの子だけ真面目で可愛い。実はヤリマンで、オチンチンコレクションというホームページを作ってるどうしようもない女なんだけど(笑)。
編 でも少女らしい純愛さみたいな雰囲気が、少しだけ残ってます。
ゴ やっぱり必要なのは純愛ですね。ウソでも純な部分を見せてもらえると興奮できるし、よかったなっていう気持ちになる。
編 前々回のれゐぢさんの時には、最近のライトエロ漫画の話をしていただいたんですが、あの中には純愛的な作品、多いんじゃないですか。
ゴ 「アクションピザッツスペシャル」はほんのり恋心があったりして、巨乳で優しいお姉さんとチュッチュッチューみたいな。そういう世界がかなりあるので、やっぱりそっちのほうが幸せですね。
編 癒しですね。
ゴ 現実の生活がやっぱりやさぐれてるから。これが新婚で素敵な可愛らしい奥さんがいて、行ってくるよ、今日もがんばってね、チューみたいなのがあれば大丈夫だけど、孤独なので。癒し系で優しい、可愛いエロスをね、今年からは求めていかないとダメんなっちゃう(笑)。
編 エロ漫画でも癒しは重要だということですね。
ゴ オナニストとはいってもね、癒しは必要。
編 というわけで、癒しの童貞漫画家、にったじゅんさんでした。
ゴ 『童貞鎮魂姦』、これはタイトルも凄くいいですね。
編 ありがとうございました。
(続く)
『童貞鎮魂姦』(三和出版)
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