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あぶらいふ読者投稿小説作品
共和国の思想改造所に送り込まれたA国人の「私」は、そこで思想教育を受けながら屈辱の体験を重ね、かつてない自分自身へと生まれ変わっていく――。あるマニア男性読者が想像する、硬質で冷たいサディズムの絶望と黒光りするエロス。
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検診のために医務室の扉を通ろうとしたところ、
扉の陰で女が2人でキスをしていました。
裸女が亜紀で、
白衣を来ているのが婦長であることに、
私は気がつきました。

【5】思想面接試験と亜紀の菊門

あのリンチの日から、亜紀はすっかり魂の抜けた人形のようになってしまいました。いつもぼんやりと、うつろな視線で、廊下をふらふらと歩いていました。まるで、夢遊病のようです。だが、私にもそれを気づかっている余裕はありません。私自身、ボク看護婦に「尻の穴を訓練」されている真っ最中だったからです。

そんなある日のことです。医務室で、亜紀がいつものように四つん這いに這わされていました。私が何の気なしにその亜紀の広げた股間を覗き込んでみると、見事に濡らしているのです。裸電球の光を反射して、一毛残らず剃り上げられたそこは、びっしょり露がついて光っていました。

婦長はそんな亜紀を見ると、ふふっと失笑しては、指でぴんとそこをはじいて、ひっと縮み上がる臀たぶを面白そうに見下ろしていました。そして、そのまま陰唇を開いて、真っ赤な膣に指を差し込んで、濡れ具合を確かめます。

「ウフフフ。トウシタノ、亜紀サンヨ。今夜ハ、コンナニ、濡ラシチャッテ。イッタイ、トウシタノヨ」

喘いでいる亜紀をからかうのです。

そのまま、意地悪く指を抜かないでいると、段々ぴちゃぴちゃと音が立ち始めます。そのうちに頃合いを見すまして婦長が指をぐいと動かすと、うんっ、と呻いて亜紀がぐっと背をひねります。腰がぶるぶるっと痙攣します。昇りつめてしまうのです。

涙をこぼしながら、快感を教えられている亜紀を、私は口をぽかんと開けて、見つめます。

そのうち昇級して仕事が変わったので、亜紀に会うことがなくなりました。こうした光景を見ることがなくなったわけです。

昇級してから待遇がよくなりました。食事もよくなりましたし、入浴の回数も増えました。おかげで毛ジラミに感染する心配がなくなったので、婦長は私が頭髪や陰毛を生やすのを許してくれました。これで身体中の体毛を剃り上げられた上で、頭から消毒の粉を撒かれる行事がなくなりました。下着も女物ですが、奇麗なものが回ってきました。

図書室で本の修繕係に回されたので、Tシャツの下に女物のパンツを穿いて 木のサンダルをつっかけて、椅子に座って一日中消しゴムで落書きを消したり、本の綴じを繕ったりしていました。今度は下腹部を処理してもらえなくなったので、陰毛が段々伸びてきます。パンティの前が黒々と透けますし、鼠頸部から無駄毛がはみ出て、これはこれで無様なものです。

優良思想囚に昇級して、ひと月も経たないうちに、国家保安部の思想面接試験がありました。模範囚の何人かが退所したので、後がまを採用する必要があったのです。模範囚となると、収容者としては最高階級です。退所候補で、すぐにでも解放される可能性が出てきます。役目はほとんど思想指導員の代理や補助で、収容者というより国家保安部側の人間として行動することになります。

もちろん、共和国と党と国家保安部には絶対の忠誠を誓った者だけがなります。そのための試験が、思想面接試験で、これは施設の幹部総出で面接して、評価を決定します。自分でも、言葉さえほとんど通じない自分に、ここまで急に昇級が続くとは思いませんでした。

ここまで来ると、急に青空が見えたような思いをします。絶対にこの面接に合格しなくてはなりません。

久しぶりで亜紀を見かけたのは、医務室でです。亜紀も優良囚に合格したのでしょう。つるつるだった亜紀の股間も、すっかり毛が伸びて真っ黒になっていました。そして、亜紀の心は婦長のものになっていました。

いつもより遅れて、検診のために医務室の扉を通ろうとしたところ、扉の陰で女が2人でキスをしていました。裸女が亜紀で、白衣を来ているのが婦長であることに、私は気がつきました。亜紀は、うっとり目を閉じています。婦長はそんな亜紀を面白そうに見つめながら、指は亜紀の乳房を、やさしく弄んでいました。

婦長の声が聞こえました。

「トウタイ、カンジルカイ」

婦長らしくない、秘めやかな声です。

亜紀は返事もせず、何かを味わうかのように、無念無想で瞑目しています 躯に、うっすら汗を浮かべています。

「ウフフフ」

その頬を突いて婦長は何か言いかけましたが、そのとき、私に気がつきました。

「オ客サンタヨ」

すると、亜紀はぎくっと婦長の胸に顔を埋めて、背を強ばらせます。警戒で、肉付きのよい尻たぶに力が入り、えくぼができました。

婦長は優越の笑みを浮かべて、私を手招きしました。

「ウフフ、坊ヤ、遠慮ハイラナイヨ、入ッテキナ」

私が近づくと、婦長は亜紀の白い尻を見せびらかすように撫でて、

「トウタイ。可愛イタロウ。ウマレタテノ、赤ン坊ミタイナ オ尻タロ」

亜紀はもう身も世もないように、婦長の胸の中に顔を埋めました。私は目を丸くして立っています。

婦長の手が亜紀の尻をはたきました。

「コレ、オケツヲ開イテ、秘密ヲ、オ客サマニ、見テモラエ」

その胸の中で 亜紀が必死で顔を振っていました。

「ショウカ、ナイネ」

婦長の両手が、亜紀の突き出た臀たぶにかかりました。すると、激しく悶えます。

「オヤ、アタシニ、逆ラウト言ウノ」

力づくで豊かな臀たぶを、ぐっと左右に割り開きます。すると開いた谷底の溝から、隠しようもなく黒いものが突き出ています。

私が目を丸くするのを、婦長は黄色い歯を剥き出しにして、忍び笑いしながら、面白そうに見つめています。

「ウフフ、亜紀チャンノ正体ヲ、パラシテ、アケル。亜紀チャンハ、ホントハ、肛門マニア、ナンタヨ」

婦長の指がディルドオの裾を掴んで、こねくり回すと、亜紀は「ああ」と悲痛な溜め息を吐きます。

婦長は亜紀の臀たぶをはたいて、

「亜紀! 勇気ヲ出シテ、本性ヲアカシナ。正直ニ、イツモノ雌鶏ニナレ。体面ブラズニ、卵ヲ産ンデミセロ」

産メッタラ!と怒鳴られて思い切り弱腰をたたかれると、いたっと悲鳴をあげて、亜紀は覚悟しました。固く目をつむって汗ばんだ横顔が、観念したふうに胸に埋まります。

無念無想というふうに、じっと身を固くしてしばらくすると、ディルドオがじわりと姿を現わしました。亜紀は羞恥に呻きながら、男性の形をした張り形を、ぽとりと排出しました。

「ウフフフ、出産オメテトウ」

恥ずかしい、といって啜り泣く亜紀の裸の尻を、婦長はやさしく撫でまわします。しかし、その一方で取り上げた張り形を、亜紀の口に惨く突き入れるのです。自分のものをきれいにしろ、と言うのです。

むせる亜紀に強引にそれを清めさせると、轡のように横にくわえさせて、亜紀の言葉を封じました。

「トウタイ? 可愛イ、オ菊ガ、恋人ヲ、ナクシテ、寂シソウタロ?」と言って、亜紀の尻を無造作に割り広げて、ピンクの肛門を見せびらかすのです。妖しい眺めです。

婦長は私を誘惑しました。

「君ノ出ッ張リデ、慰メテ、ヤラナイカイ?」

断わることなど考えられません。私の陰茎は、パンティからぴんと飛び出していました。言われるままに、尻にあてがうと、ぬるぬると導かれるように肛門に入りました。張り形を呑んでいた肛門は柔らかく緩んでいて、抵抗しようとしてもできないのです。熱い感覚が私の先端を包みました。

「フフ、前ガ、一人ポッチテ、寂シカッテイルヨ。慰メテ、アケヨウネ」

そう言って、婦長は亜紀の秘所に指を伸ばすのです。
生え始めた翳りの深奥に指が届くと、亜紀は婦長の胸に深く顔を埋めました。物思うふうに、あらためてじっと目を閉じ、婦長にしがみつきます。世界には婦長と亜紀の二人しかいない、と信じているふうです。かたくなに、二人の世界に閉じこもるのです。

そうして、女の襞をいたぶられるたびに、尻を攀(よ)じくらせて、猫の舌音を立てるのです。

「あ、ああ、あああ」

亜紀のしみ一つない臀たぶが悶え震えます。

私は青い血管の奔る乳房を、思い切り掴み締めました。すると、恥を忘れた女の凄まじい歓喜が伝わります。もう自棄のように、自分に言い聞かすかのように、亜紀は「いい、いい」と唸るのです。昂りを隠そうとしないのです。

やがて尻をぶるぶるっとふるわせて、亜紀が昇りつめたその瞬間、私も肛門筋を超えて、熱い腸中に多量の粘液を射出しました。

(続く)

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緑川裕樹 詳細一切不明の投稿者。投稿方法はプリントアウトされた原稿の束を角1サイズの大きな封筒に入れて編集部宛に郵送。固い筆致と正確な語り口に怜悧な味があり、そっと潜ませたユーモアに大人の色気を香らせる謎の著者。
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14.04.04更新 | あぶらいふ  >  思想改造所
緑川裕樹 |