Goldman presents The Rock'n Roll Ero-Manga
鬼才AV監督・ゴールドマンがお勧めのエロ漫画を熱く語る!
淫語インストラクターにして官能小説家、そしてベテランAV監督であるゴールドマン氏が「ズリネタ」として唯一活用しているモノ、それは「エロ漫画」だった! プロのエロ事師は何故、「エロ漫画」でなければヌケないのか、「エロ漫画」にしかない魅力とは、一体何なのか。ゴールドマン氏が実際にズリネタとして使用している大好物な作品たちについて、編集部がインタビューを敢行。好評につき続投中です!!編 ゴールドマンのロックンロールエロ漫画第12回です。今回お持ちいただいたのは、コアマガジンから発売されている、滝美梨香先生の『MISSING LOVERS』。作者の滝美梨香さんは美少女ゲーム作家さんですが、ゴールドマンさんと滝さんの出会いは?
ゴールドマン(以下「ゴ」) 2カ月前くらいかな。新宿のCOMIC ZINは中身が読める新刊の見本が結構揃ってるので、月に1、2回調査に行くんです。でもここ数カ月不作だなと思っていて。そこそこ顔も可愛くて、そこそこ巨乳で、そこそこ中出ししたりっていう定型化したものが多い中で、『MISSING LOVERS』という横文字タイトルの作品を期待しないで手に取ったら、凄い衝撃が走りましてね。
編 ほう。
ゴ フルカラー作品なんですが、最近ちょこちょこフルカラーの本が増えてるんです。もうちょっとページ数が少ないものが多いけどね。
編 他の作家のフルカラー作品もご覧になってるんですね。
ゴ うん。でも面白い作品はないなと思っていて。期待もしてないし、まして滝美梨香さんという名前も存じ上げてなかった。またフルカラーのが出ちゃってるなーと思って手に取ったら、ぜんぜん想像してたものと違っていて、フルカラーのよさというか、エグさというか......。写真や実写・3次元とは違う、やはり漫画というか、どちらかと言うとアニメに近いと思うんだけど、そういったものが見事に融合してると思うんですよね。
ゴ 基本的にはその彼女と、主人公である彼氏が登場人物です。ほとんど彼氏主観で進んでいきます。彼氏がSっ気のある人で、徐々に彼女を調教していくお話です。
編 塗りが漫画というよりアニメ的で、まずびっくりしたのは、フルカラーでモザイクが入ってるんですけど、性器描写が......。
ゴ 顔がアニメ的、それもちょっと古い感じのアニメっぽい。それに比べて性器はかなりエグい。リアルというかね。だからこの辺は好みで、いわゆるアニメファンからすると、逆に拒否反応を示すこともあるのかもしれないね。
編 でもゴールドマンさんは、性器がリアルなほうがいい。
ゴ そう。性器だけはリアルでね。尚且つ、このアニメ顔に似合わず陰毛がしっかり描かれてる。男のこのチン毛も、そしてこの女子のマン毛もね......。
編 リアルというか、卑猥に描かれてるんですよね。
ゴ そうですね。だから一番最初にこれを書店で立ち読みした時の印象としては、昔のビニール本、僕が高校生くらいの時に、買いたくても買えない値段だった憧れの、当時の自分からすると大人の世界で、イヤラしいというよりも怖いみたいな世界。性器がこう、克明で(笑)。
編 無修正の(笑)。
ゴ そう、無修正というイメージの漫画ですね、これは。
編 一応性器にも薄いモザイクがかかってるんですが、そのモザイク越しに、青筋どころか黒筋みたいな血管が浮いています。
ゴ だから余計にね、モザイクがないよりあるほうが余計にグロさを際立たせてる感じがするよね。
編 本当ですね。これが先ほどゴールドマンさんがおっしゃった、アニメ顔と相俟ってグロいというより卑猥な印象に見えるんですよね。
ゴ そうなんです。このバランス感覚というのが、今まで僕が見た漫画にはなかった。だからセンスとしては古いものだと思うんです。僕が喜んでるくらいだから。
編 ある意味で昭和の匂いがすると。
ゴ そう。昭和のよき漫画の卑猥さと、平成の2次元主流になったもの、ちょうどその接点として、ヌケる方向性を示してくれている。
編 もの凄く昭和的な匂いのするものと、極端に21世紀的な、萌えっていうんでしょうか。
ゴ 萌え文化を体現したような。
編 その接点というかミックスというか、そういう作品になっているわけですね。
■投稿写真にも通ずる挑発的な猥褻さ
編 この理恵ちゃんが、彼氏にいろんな衣装を着させられたり、徐々に調教されていくんですが、こうした要素もまた昭和っぽいですよね。
ゴ うん。この理恵ちゃんは彼氏のことが好きなので、受け入れて頑張っちゃってるのも、そういう意味では昭和っぽいのかもしれない。でも印象としては投稿写真ですよ。カップルの投稿に近いと思うんだよね。
編 なるほど。他の漫画に比べて大ゴマというか、1ページ断ち落としの構成が多いんですが、キマった構図が多いじゃないですか。それが一枚の投稿された写真っぽい感じがするんですかね。
ゴ 2人が第三者である我々に対して見せつけている印象でもありますよね。
編 こっちが覗き見してるというよりは、向こうが見せつけてる感じですね。一応、主人公の男の子の顔もあるんですけど、理恵ちゃんはこっちを見てますからね、思いっきり目線が来てる。
ゴ 考えてみればおかしなもので、二人の愛の深さを「どうですかお客さん」みたいに見せつけて。「私たちの行為でヌイてみなさいよ」みたいな挑発的な感じもするよね。
編 この目線に関しては、美少女ゲームが元にある作品というのが大きいと思うんです。というのは、美少女ゲームはプレイヤーとゲームの主人公が一致するように、遊んでいる人がゲームに感情移入をしていくようなシステムになっているので、女の子は常に私たちに向かって目線を向けていることが多いんです。
ゴ なるほどね。だから我々読者も参加者としてこのプレイに......。
編 参加させられている。
ゴ 強制的に。だから厳密に言うとエロ漫画という種類ではないのかもしれない。
編 でも吹き出しもあって、物語もあって。あとがきにも滝さんが、これはコミックとして構成したと書かれてましたね。
ゴ やはり本人がエロ漫画を好きなんでしょうし、じゃないと絵を描かないでしょうから。
編 衣装がフェティッシュ系というかボンデージもあって、コスチュームプレイ的な展開ですね。
ゴ 僕が好きなのは全裸じゃない、というのが条件としてあるから。やっぱり彼が、投稿マニアにありがちな、いろいろ工夫をするんです。そんなに工夫しなくてもいいのに網タイツを穿かせてみたり(笑)。
編 野外でやってみたり(笑)。
ゴ そうそう。あるじゃない、そういう好奇心の強いエロ事師に憧れている人。縄を使ってみたりね。そういうマインドが感じられて、逆に新鮮なんじゃないかな。
編 この『MISSING LOVERS』を読みながら、他の漫画と行ったり来たりして楽しめるものですか? というのはゴールドマンさんのロックンロール・オナホールを見ていると、常にオカズを何種類か目の前に広げてるじゃないですか。
ゴ (笑)。
編 それであっち行ったりこっち行ったりして楽しんでらっしゃいますが、こうしたあまりにも特殊な作品だと、オカズラインナップの中に加えることは可能なんでしょうか。
ゴ この『MISSING LOVERS』の場合はね、もうこれ単体で、永遠にヌケますね。
編 行ったり来たりする必要がないと。
ゴ 極端な話、無人島に持っていく一冊ならこれかな。もうぜんぜん他に何もいりませんよ。
編 それほど完成度も高く、お気に入りというわけですね。
ゴ 今のところね。僕も浮気性なので、どこまでその熱さを保っていられるのか分からないけど、やっぱりオナホールの時にね、プレイボーイのグラビアとか、漫画もだけど、肌の質感とか、いろんな要素をまぜこぜにして、寄せ鍋的にオカズを並べますが、これはそういうものがすべて網羅されてる一冊だなと。
編 なるほど。
ゴ 片思いだったという女の子のね、純なところから激しいイラマチオ、アナルにぶっかけ、浣腸されたりとかね、かなり幅広いので、僕はこれ一冊があればいくらでも充実したオナライフを続けていける。
編 非常に優秀な一冊ということですね。
■健気で一途な恋愛妄想女子の肉便器化がエロい!
ゴ 素晴らしいなって思うのはね、そういう趣味が合う人って世の中にいるんだなって。
編 はい。
ゴ 結局そういうことじゃないですか。自分のオナニーのツボというか、勃起するツボというのがね、それが合うかどうかじゃないかと。実際の三次元の女性とエッチなことするときにも、結局そういうことじゃない。SMクラブでプレイするときもそうだと思うし。それがちょっとズレていくと、いい子なんだけどちょっとね、みたいな。料理でも何でもそうで、そこら辺が滝さんはね、僕とツボが合ってる。さっきの陰毛の描写とか、あとやっぱり顔と性器のバランスとか、汁気の量とか、そういうものが見事にね、僕の弱いところを突いてくれるんです。感謝状を贈りたいくらいの作家さんですよ。
編 (笑)。途中脱線はありつつも、基本的にはヒロインひとりのお話でしたけど、彼女に関しては割とキャラ造形も性格も、ゴールドマンさんのお眼鏡にかなったんですか。
ゴ 最初見た時に顔のフォルムは、さっきも言ったけどちょっと古いアニメみたいだなって思ってそんなに好きじゃなかったんだけど、ただ性格が凄くね......。
編 健気な。
ゴ 健気で一途な。愛するがゆえに彼を受け入れていって。もともとマゾ女だったわけでも、そういう妄想があったわけでもないんだけど。僕が一番好きなのは、恋愛妄想が強いのに、男によって肉便器化されていく女の子ね。
編 まさにぴったりじゃないですか。
ゴ そうなんです(笑)。結婚するならこういうタイプっていう。
編 (笑)。
ゴ ロックンロールSMクラブの時にも言ったけど、最近M女性のブログをいくつか研究してるんです。ご主人様に奉仕することが喜びという、何名かのステキなM女さんのブログを見てるんだけど、そういうマインドを底辺に持ったエロ漫画というのは、あまりないんですよ。そういうのがキュンと来るし、勃起するし、この作品はホントに殿堂入りですね。
編 この元になった 『LOVERS~恋に落ちたら~』という作品はただの美少女ゲームではなく、アニメのようにグイングインと絵が動くことで有名なメーカーさんなんです。だから理恵ちゃんもゲームの中では声優さんの声が当てられて、グイングイン動きまくると思うんですが、機会があれば是非そちらもプレイしていただいて。
ゴ そうだね、時代はエロゲーだという話なので。是非。
編 という訳で、今回ご紹介したのは、滝美梨香先生の『MISSING LOVERS』でした。
ゴ 今すぐ本屋さんへ走れ!
(続く)
『MISSING LOVERS』(コアマガジン)
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13.10.31更新 |
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