Goldman presents The Rock'n Roll Ero-Manga
鬼才AV監督・ゴールドマンがお勧めのエロ漫画を熱く語る!
淫語インストラクターにして官能小説家、そしてベテランAV監督であるゴールドマン氏が「ズリネタ」として唯一活用しているモノ、それは「エロ漫画」だった! プロのエロ事師は何故、「エロ漫画」でなければヌケないのか、「エロ漫画」にしかない魅力とは、一体何なのか。ゴールドマン氏が実際にズリネタとして使用している大好物な作品たちについて、編集部がインタビューを敢行。好評につき続投中です!!ゴールドマン(以下「ゴ」) 早乙女もんどのすけ先生の『彼女の穴。』(一水社)。帯には「この世の全てのものには『美』がある! 女体から出された×××さえも・・・!!」とあって、×××は、はっきり言いますとウンコです。
編 (笑)。そしてその一段下にも煽り文がありますね。
ゴ 「知る人ぞ知る強大なマニアの支持を誇る早乙女もんどのすけ先生の、伝説の作品群がここに集結!!」。
編 凄いですよね。エロ漫画屋さんではビニールで本一冊丸ごとパッケージングされてるじゃないですか。帯ごとパッケージングされると、敏感な人じゃないとこれがスカ漫画だってことに気づかないんじゃないかと。
ゴ そう。僕もこの表紙を見た段階ではわからなくて、大きいお尻をこっちに向けてるので、まあ尻フェチなのかなって。
編 注意深く見ると、これが野外であること、彼女がティッシュを持っていること、ティッシュが地面にちょこっとある時点で、わかる人にはわかるのかなって思いますが、本当に注意深く見ないと排泄行為だってわからないですよね。
ゴ うん。知らずに尻フェチの人が買ったら仰天するよ。
■素早い物語展開で描かれるうんちアクメ!
編 そういった仕掛けの『彼女の穴。』ですが、今回ご紹介いただくのは「上北校女子排○部合宿 前夜」と「上北校女子排○部合宿」の2作です。この「排○部」これはバレーボールを意味する「排球部」と「排泄」を掛けています。あらすじは、合宿所の下見にやってきた女子高バレー部コーチの瀬上さんと、合宿施設の管理人とのやり取り、これが前夜。カラーの口絵が3枚ほどあるのは普通ですが、カラーページから漫画が始まってるのは結構珍しいですよね。
ゴ 最初のカラーページって、本編とはちょっと違うイメージ的なものだったりするけど、これはいきなり始まって、それも「ぶるるんっ」っていう巨大なお乳を揺らして自己紹介しているコーチの姿が描かれてる。これだけ見ると巨乳ものの漫画なのかなって感じがするよね。
編 表紙は尻だし、1ページ開けると乳。
ゴ (笑)。
編 ボリューム感のある話なのかと思いきや......。
ゴ いきなりトイレ。コーチがジャージを下ろしてね、肛門と恥ずかしい割れ目をあらわにして、「フスッ ブビッ」とおならから始まる。
編 すごい展開です。
ゴ それをこの管理人がね、マルチアングルで盗撮してる。マニアならではの卑屈な設定だね。
編 そして驚いたのは股間の修整なんですが、透けてるんですよね。
ゴ 見えてるね。こういうのが一番イヤラしい。消しが入ってて、でも見えてる。この肛門とか、マンコはまあわかるけど、毛の生え方が凄くね......。
編 卑猥です。
ゴ 肛門の周りにおならがぽわぽわって描かれてて、これもちょっと見ないタイプ。
編 確かに凄い。
ゴ もうこれだけで、お父さんやお母さんに見つかったら大変なことになる。
編 そうですね(笑)。この「前夜」、特徴的だなって思ったのは、展開が早いんですよね。場面がどんどん変わっていきます。最初にコーチのプレイを見たと思ったら、すぐ一日目の夜になって、先ほどまでマルチカメラで盗撮してたのが、なぜか管理人がトイレに入ってきて、トイレ横の個室の壁穴から実際に覗いてる。
ゴ 直に見たいというマニアの気持ちがあるんだろうね。
編 そこで普通に排泄してるかと思いきや、ここで「うんちアクメでイク巨乳女子コーチ」。
ゴ (笑)。
編 「うんちアクメ」という新たな価値観が。
ゴ 何の前ぶれもなく。
編 排泄シーンで女性が絶頂に達している。
ゴ マニアならではの勝手な妄想が先走りしてる感じでいいよね。
編 そして、わざと大きな音を立てて去っていくことで、聞いていたぞということを示します。
ゴ 羞恥を煽ってる。コーチを内面的に追い込んでいく作戦だね。
編 ここで場面が変わって夜9時に、今度はトイレで普通にオナニーをしています。
ゴ また見られるんじゃないかという内面の葛藤があるゆえに、体の疼きを感じて「ぬっちゅ ぬっちゅ ぬっちゅ ぬっちゅ」。隣にまた入ってくるんじゃないかと興奮度が高まっている。
編 そして隣に管理人がやってきた、となった瞬間に便意を催すんですね。
ゴ おかしいね(笑)。
編 そしてうんちアクメです。
ゴ ぶっというんちの塊がね、「ブリュリュッ」と同時にイッちゃう。
編 このコマ、トイレの個室をコマ割で上から描いて、壁を示しているんですが、この女コーチ、便器じゃなくて壁に向かってウンコを......。
ゴ そうなんだよ(笑)。覗かれてる穴に向かってウンコを放出する。
編 管理人は精子を壁に。そして掃除した形跡もないまま3日目に突入。マニア的ですね。
ゴ 身勝手な感じでいいね。
編 すると3日目には、ついにコーチが管理人室のトイレを借りに来てしまう。
ゴ 他のトイレが鍵がかかって使えないってモジモジしながらやってくる。このコーチの顔と表情、これは勃起度が高まるよね。
編 羞恥してモジモジ。
ゴ なぜかジャージの下に何もつけず、乳輪まで透けて見えてる。コーチもその気で来てますよということだね。
編 そして「プッ」。
ゴ またおなら。よくおならするね、このコーチ。
編 (笑)。さらに「聞かれてる...こんな薄いドアしかないし...に...においも...出てるかも...」というモノローグがあって、オシッコをしながらオナニー開始。その瞬間、コンコンとドアがノックされてしまう。
ゴ ここは説明がないのでちょっとわかりにくい。
編 するとなぜかすでに同じ個室に管理人が入ってきていて、コーチがイチヂク浣腸をお願いしています。
ゴ 便秘のせいで、おならは出るけどウンコが出ないから、たまたま買っておいた浣腸が役に立ってよかったと。
編 浣腸のお手伝いをしたら、何故か手コキをすることになっている。
ゴ チンコ握ってくれと。
編 チンコを握りだしたコーチのモノローグがマニアっぽいんです。「これって...おしっこの...匂い!? 嗅いでると余計いやらしい気持ちに...あっあっ...」「アソコ...思い切りアソコ弄って...うんちひり出したい...」。
ゴ (笑)。最初はこのコーチが被害者のような感じがしてたけど、明らかにスカトロマニアだね。罠にかかったわけでもなく。
編 もともとマニアだったんですね。趣味の合う人同士が出会いましたみたいな話。
ゴ そうだね。
編 そして壁に手をついて、密室で挿入が始まるんですが......。
ゴ うんちを出すお手伝いということで、指を入れたり、ペニスを挿入して掻き出すっていう感覚で。
編 なので、男性も「沢山ついてあげますからね たーっぷり出していいんですよ」という言葉。そして「もりゅ もりゅ」と肛門が開いてきて、「出ちゃうぅーっ!」と「おっ...射精(で)るっ...」で射精と同時に......。
ゴ 脱糞。
編 やっぱりうんちアクメ。
ゴ うん。これはね、もうエロ漫画的なことを超えてるよ。やっぱりうんちが出た時点でSF的な感覚があるよね。未知なる生命体というかさ。
編 はい(笑)。
ゴ 展開が早いので、次はお風呂場。恋人気分でチュッチュしながら胸を鷲づかみ。
編 ここでこのセリフです。「処女だった割りにあまり血は出ませんでしたね」。
ゴ (笑)。
編 コーチ、処女だったんですね。うんちアクメの人は処女だった。
ゴ でもあまり重要視されてないよね。この人はうんちアクメの人だから。そして大きな胸をもまれながら、コーチはそろそろ出そうで我慢できないと。湯船からあがって四つんばいに。
編 「あ、ケツの穴キレイにする用の浣腸挿れてたんでしたね」という、浣腸していたのを忘れていたかのようなセリフ。するとコーチの名前入りの洗面器が用意されています。
ゴ わざわざ名前を入れといてくれたんだね。
編 そして四つんばいになって、便器というか洗面器の中に排泄を促されるわけです。
ゴ ここまで来ると奴隷だね。スカトロ奴隷になりましたと。
編 そして浴室で、乳首を引張られて、オシッコを口で受けながら「ちんちんポーズでうんうん出して」。
ゴ (笑)。
編 オシッコを飲みながら、名前の書かれた専用の洗面器にうんちをヒリ出します。
ゴ ホントに短時間で肉奴隷化されてしまったね。
編 するとまた展開が早くて、たった2コマで、今週も出張で合宿施設に行くんだよって示されて、気がつくとまたチンポをしゃぶってる。
ゴ 母校のピチピチのユニフォームがはちきれそうなくらい引っ張られて、穿いたままお漏らし。
編 「※浣腸入り」というのが、ちゃんと※印つきで注意書きのように示されていますね。そしてブルマを穿いたままの「ブリッ ブリッ もこっ もこっ」。
ゴ お漏らしも必要だよね。バリエーションがないといろんなマニアに対応できないから。
編 そしてお漏らしをした後に挿入、ということで、これはあくまで合宿所の下見なので、この後女子生徒たちがやってくる合宿の本番が始まります。
ゴ JK登場だね。
■合宿本編では自然排便とお漏らしが満載
編 合宿が始まると、冒頭からひどいことになってます。
ゴ うん(笑)。うんちが流れない。水が流れないように調整されてるんだよね。そしてこの女子高生のうんちが太くて長い。
編 「出ちゃう出ちゃう~っ」ってトイレに駆け込んできた女子高生ですが、すでに一本あるんですよね。「流しといてよぉ~」ということで、流れてないウンコの上に、自分もウンコをするはめに。
ゴ これはやっぱりマニアだよね。このモリモリ感というか、お得感というか。
編 見事な一本糞です。
ゴ 最近の女性はダイエットしてるから、これだけボリュームのあるものは出ないんじゃないかな。
編 そしてこの流れが継続して、気がつくと便器の中には山盛りの......。
ゴ ありえないね。
編 もうダメだということで、ついにお漏らしをする生徒が。ここで生徒にお漏らしをさせておいて、コーチはバイブを仕込まれたまま、管理人といろいろやっている描写があります。
ゴ すっかり管理人側の人間になってしまったコーチが台詞を言わされてる。いつもこういう台詞を言うように調教されてるということだね。
編 「合宿所下見に来た日からの言いつけ守ってるんですね」、「ウンスジとオナニー汁だらけで...部員は気がつかなかったんですか」。つまりずーっと同じ下着を穿いている。
ゴ またマニア特有の描写だね。
編 奴隷になっていることがよく分かる結合シーンもありますね。
ゴ 中出しして、排泄して、うんちアクメ。
編 「もうイッちゃったんですか」。うんちアクメです。
ゴ ウンコする時の気持ちよさみたいなものは誰でも若干あると思うけど、たぶんスカトロマニアは、セックスのアクメより、うんちアクメのほうが強いんだろうね。
編 そして嫌がらせのように食事はカレー。ここから女生徒たちの描写が多くなっていきます。
ゴ 二年のレギュラーにもかかわらず、またしても出したものが流れない。
編 消灯後にもいろいろありますが、みんながみんなトイレの都合で流れない。
ゴ もう男子トイレしか使えないってことで、男子トイレまで来てウンコをしなきゃいけない。
編 ところが男子トイレでも水が流れない。そこで男子の小便器のほうで大をするんですね。
ゴ これはなかなかいい話だなぁ。
編 本当にファンタジーの世界ですね。
ゴ こんなことは誰も考えないし、これなら野ぐそしたほうがいいよね。
編 そしてこうした様子を、コーチと管理人がしっかりカメラで眺めています。
ゴ 2人きりで乳くり合ってそれを見てる。
編 さらに物語は、もう校舎のトイレは使えないから、野外でトイレをすることに。
ゴ 1年生の補欠は、2年生の後なのでトイレは使えず、野外でしてるのをまた盗撮される。
編 そして「生徒さんの排泄盗撮しながらこんなにお○んこヌルヌルにして...本当に変態な先生ですね」。コーチはそのすぐ横でこういったプレイをさせられてます。極めつけはこの左1ページ。
ゴ 1年生の大量脱糞。とにかくうんちの量が多いね。
編 ドンドンドンッと、3人立て続けに脱糞。その横で、コーチが管理人のチンポしゃぶってるところを、生徒に見られて終わります。
■スカトロとダークポルノ、作家のこだわりと背徳感
編 漫画として非常に特徴的だなと思うのは、やっぱり展開の早さですか。
ゴ そうだね。かなりギューギューに詰まってる。
編 この話で見せたいものがあるから詰め込むんだという、作家の強い意志を感じました。
ゴ 最初からストーリーが決まっていたのかな。あと合宿所での登場人物。レギュラーと1年生の差とか、とにかく脱糞シーンを入れたかったんだなって。
編 多少の読みにくさが出ることをよしとしてまで、自分の書きたいものを詰め込んだ感が、読んでいても伝わってきますね。
ゴ この単行本でも他の短編はね、一人の女の子が個室だったり、公衆便所だったり、場所を変えて何回もウンコをする作品が多いんだよね。
編 「彼女の穴」とか。
ゴ うん。
編 そちらでは丹念に描いてるにもかかわらず、なぜかこの作品の最初のほうでは、変質的にいろんな生徒でとっかえひっかえ変態行為をさせている。
ゴ かなりデラックスな仕様になってるよね。
編 うんちアクメで変態になってるのはコーチだけで、周りの女子生徒たちは単なる排泄・お漏らしオンリーですね。
ゴ そこはノンケな感じだね。コーチはスカトロマニアだけど、やっぱり女子生徒がいることで、フレッシュさを保ってる。
編 今回、ロックンロールエロ漫画で初めてと言ってもいいスカトロものなんですが、ゴールドマンさんと、スカトロの、これまでの付き合い方を聞かせてください。
ゴ 前にも紹介したけど、中学生の時から三条友美先生を読んでた。三条先生は美少女で処女なのにアナル調教されたり、浣腸されたり、脱糞したり、メンスだったり、タンポン食わされたり、そういう描写があったから、もともと変質的なものって、僕のエロ漫画のベースではあったんだよね。でも今はほぼそういう漫画はないから。
編 ありませんか。
ゴ うん。
編 そういうダークなトーンの漫画は確かに少ないように思います。
ゴ 平成の萌え系が主流になってからは、ほぼないね。見たことない。
編 明るいレイプといっていいくらいの描写は多いですよね。
ゴ そうだね。この『彼女の穴。』に関しても、暗くはないから。
編 なるほど。
ゴ もちろんマニアだけどダークではないと思う。トーンとしてね。
編 スカトロは、やっぱりダークな凌辱プレイとセットで扱われてきたところがあるんですか。
ゴ もともとSMプレイの中の浣腸シーンがスカトロのイメージじゃないかな、一般的には。
編 SMプレイの一環としての浣腸と排泄はスタンダードですが、それとは異なる自然排便、自然排泄、おしっこもそうですが、そうした排泄シーンの盗撮的なものや、お漏らし的なものって、若干スカトロとは違う印象を受けるジャンルですよね。
ゴ AVなら、もちろんSM的なものもあるし、トイレの盗撮とかね。昔、キューブというスカトロメーカーがあったんだけど、それはコメディ的なことをやりつつ自然排便をやってたね。やっぱりウンコ好きの人が観るメーカーはあったんだよ。
編 アダルトビデオの界隈では、盗撮というジャンルのAVが、ある程度のインディーズな場でしたが、昔はちゃんとジャンルとして一角を築いていましたよね。
ゴ うん。
編 でも盗撮が社会問題になって法令で規制されて、盗撮が違法なものになってから、このジャンルは確実に衰退しました。
ゴ やっぱりたとえヤラセであっても、問題になりそうなものはメーカーとしては怖いからリリースしなくなるよ。
編 そうなんですよね。そういった中で海の家のトイレ盗撮みたいなものもなくなっていったと思います。でもそういう実写じゃなくて、エロ漫画の、誰も傷つかない漫画という表現でそういった行為が描かれるというのは、至極当然というか、道理だなと。
ゴ だからもっとあっていいと思うし、三和出版の『お尻倶楽部』も、かなり盛り上がってた時期があったよね。
編 やっぱりスカトロとお尻とアナルって、結びつきが凄くて、分けられない印象です。早乙女もんどのすけさんの先ほどの作品には、アナルファックがなかったですね。
ゴ そうだね。短編の中では若干あるけど、ファック自体にはこだわりが少ないというか、とにかくぶっといウンコをストレートに出したいという欲求が強いみたい。
編 自然排便的な。
ゴ うん。あんまりアナルファックには興味ないんだろうね。
編 SMの文脈だと、アナルファックをするために浣腸をして、お腹をキレイにしてみたいな、そういう一連の行為としてあるじゃないですか。なので、そういうところのない展開という表現は、純粋に排泄が見たいんだなと。
ゴ そうだね。ちょっと僕が気になるのは、男は管理人さんしか出てこないんだけど、チンコの大きさに対して、ウンコの太さのほうが、圧倒的にボリュームがあるんだよね。
編 なるほど。
ゴ ウンコをより太く見せたいから、チンコを小さく描いてるんだと思うし、やっぱり、チンコとかファックは、添え物にしか過ぎない。やっぱりエロ漫画だから、セックスシーンは入れるんだけど、本当はウンコだけで描きたいのかもしれないね。
編 すばらしいですね。
ゴ ピュアなマニアのハートを察すると、そういうことになるのかなと。
編 ウンコ愛。
ゴ 僕もスカトロマニアではないから、この本を買う必要もないし、ここで紹介する必要もなかったんだけど、ただ早乙女もんどのすけさんの女性の造形は愛くるしいし、ウンコに対する愛情を凄い感じたから。凄く好きな感じがするじゃない。
編 本当ですね。
ゴ それはたとえば、やながわ理央さんのパンティ、そして井ノ本リカ子さんのクンニとか、毛色の違った作家さんたちがね、こだわりの部分を大事にされてることに好感を持ってるから。
編 そういったことだわりと同じように、ウンコがあると。
ゴ そう。たまたまウンコだっただけなんだよね。巨乳マニアの人もいるし、お尻好きな人もいるし、顔がきれいな人もいるし、ブスな人がいいっていう人もいるけど、たまたまウンコが興奮する材料だっただけであって、それは凄く大事。それとね、ウンコを題材にした漫画を描き続けるのって、生活していくの大変だと思うんだよね。
編 はい。いろんな意味でも。
ゴ 経済的にも、メンタルな部分でも、いろんな努力をしてかないと、やってけないんじゃないかなと思ってる。だからこそ、支持したいなと。
編 女性器に対する描写とか、チンコに対する描写へのこだわりがあるのと同じように、早乙女もんどのすけさんにも、ウンコの描き方に凄いこだわりがあると思うんです。浣腸した後浴室で出るのは、ちょっと下痢便ぽい水っぽいもの。健康的なのは一本糞で、女生徒たちでも、巻いてるのもあれば、巻いてない長いのがあったり、いろいろとやっぱりこだわりが見えますね。
ゴ そうだね。かっこ悪いウンコも描いてるから。
編 3人ドボドボっていう描写でも、太さが違ったり、丸く伸びないやつがあったり。
ゴ そうなんだよ(笑)。そこはやっぱり、ウンコ愛を感じたよね。やっぱり基本的にエロ漫画というかポルノ業界はマイノリティであるべきだし、もともとそうだったわけじゃない。それが市民権が出てきて。
編 コンビニで売られたり。
ゴ うん。「アサヒ芸能」みたいなの雑誌でも陰毛を出していい時代になったり。でも本来、人に見せられないとか、こんな本読んでたら恥ずかしいとか、そういう部分がないとつまんないと思うんだよね。昔はロックを聞くのが不良と、ビートルズでさえ不良といわれ、ギターを持ってるだけで大問題になってた時代があったわけ。だから今の時代だって『彼女の穴。』をかばんに入れてたら、やっぱり見つかったらどうしようみたいな(笑)。これがたとえば、素敵な彼女と同棲していて、彼女には言えず自分はこの漫画でオナニーしてると、凄い軋轢があるよね。でもそれがポルノの本来の醍醐味かなと。
編 背徳感。
ゴ うん。分かち合えない個人的な部分のね。そういう意味では、非常にエロ漫画的なのかなって思います。こんなの読んでたらダメになるって親に思ってもらえる、今のゆとり世代、さとり世代はこういうのを読まないと芯のある人間になれないんじゃないかって。
編 自らの人生の中に、背徳感を覚える何かを、常に持っておくべきだと。
ゴ そうなんだよ。何ものにも揺るがない自己を築くためには、こういうものを読んでいく必要があるんじゃないかと。
編 なるほど。まさにそういう意味でとても現代的な漫画である早乙女もんどのすけさんの『彼女の穴。』。現代を代表するスカトロ漫画だと。
ゴ そうだね。似たようなものは他にないと思うので、とりあえず買ってください。
(続く)
『彼女の穴。』(一水社)
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