Inbekawori photo series,"An annual event of Nippon".
写真シリーズ「ニッポンの年中行事」
もう“つぼみ”じゃない
インベカヲリ★が日本の習わしやしきたりを撮り下ろす写真作品シリーズ。年中行事に合わせてお届けします。
1907年、アメリカのウェストバージニア州に住むアンナ・シャービスという女性が、母の命日に白いカーネーションを贈り、参加者にも手渡したことが起源とされる。
1914年には、アメリカで正式に「母の日」として定められ、日本では第二次世界大戦後に広まった。
母を亡くした人は、白いカーネーションを、母が健在の人は、赤いカーネーションを贈るのが習わしである。
とはいえカーネーションには、様々なカラーがあり、花言葉もそれぞれ違うところが魅力の一つだ。
赤は「真実の愛、愛情、情熱」、白は「尊敬、純潔の愛」、ピンクは「感謝、上品、気品」、黄色は「友情、嫉妬、軽蔑」、紫は「誇り、気品」などである。
ゆえに、母との関係性を花言葉に託し、赤白以外のカーネーションを贈るのも、ユニークな心遣いと言えるだろう。
また、絞り咲きと呼ばれる、二色が混ざったようなカーネーションは、「愛の拒絶」という意味になるので注意しよう。
母へ感謝するはずが、誤解を元に修羅場と化しては元も子もない。
逆に心の叫びとして伝えたいならば、とっておきのアイテムとも言えるだろう。子離れできない親が社会問題になっている昨今、思い切って絞り咲きカーネーションで、心の距離を置く第一歩を踏み出すのも良いかもしれない。
写真・文=インベカヲリ★
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インベカヲリ★ 東京生まれ。2006年よりフリーランスとして活動を始める。写真、文筆などで活動中。著書に「取り扱い注意な女たち」。2009年、ニコンサロンjuna21三木淳奨励賞を受賞。ホームページでは写真作品を随時アップしている。
インベカヲリ★ http://www.inbekawori.com/
11.05.08更新 |
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