Inbekawori photo series,"An annual event of Nippon".
写真シリーズ「ニッポンの年中行事」
生臭い年越し
インベカヲリ★が日本の習わしやしきたりを撮り下ろす写真作品シリーズ。年中行事に合わせてお届けします。
除夜の鐘 12月31日の深夜から0時を挟んだ年明けにかけて、寺院の梵鐘を撞く行事。除夜とは大晦日の夜のこと。鐘の音を聞くことで今年1年を反省し、煩悩を祓い、澄み切った心で新年を迎える。
除夜の鐘は108回撞かれるが、107回までは大晦日（12月31日）に、残りの1回は新年（1月1日）に撞かれる。
この108という数字は、煩悩の数を表しており、新年に撞かれる1回は、煩悩にわずらわされずに新年を迎えるとの意味が込められている。
煩悩とは仏教の教義の一つで、心身を乱し悩ませ苦しみを生み出す心の働きのことである。
煩悩の根源には「貪欲」「瞋恚」「愚痴」があり、これを合わせて三毒と呼ぶ。
「貪欲」とは、欲望に支配され、むさぶり求める心のこと。「瞋恚」とは、驕りからくる怒りの感情に心が支配されること。「愚痴」とは、真実を理解しない無知な心のことである。
三毒は、人の心を毒する諸悪の根源であり、仏教においてもっとも克服するべきものとされている。
煩悩まみれを自覚する人は、周りの人のためにも率先して除夜の鐘を撞き、三毒を洗い流してもらいたいものだ。
写真・文＝インベカヲリ★
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11.12.31更新 |
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