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鬼才AV監督・ゴールドマンがお勧めのエロ漫画を熱く語る! 
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編集部(以下「編」) ゴールドマンのロックンロール・エロ漫画第31回です。今回お持ちいただいた作品は。

ゴールドマン(以下「ゴ」) 『ふたなりっ娘ファンタジアIII』というふたなりもののアンソロジーです。

編 エロ漫画業界でいうところのアンソロジーコミック、別の言い方をするとオムニバスになるんでしょうか。色々な作家さんが一つのテーマで様々な作品を描いて、それを一冊の単行本にまとめるという形式。昔からエロ漫画業界にはありますよね。

ゴ そうだね、棚の隅っこのほうにあるね、一割もないとは思うけど。いろんなジャンルのアンソロジーが昔から置かれてるよね。

編 特定の版元さんが力を入れてるんでしょうか?

ゴ 2社か3社くらいじゃないかな。

編 なるほど。そして今回お持ちいただいたのはキルタイムコミュニケーションさん。

ゴ ファンタジー系というか、魔法チックなものとかをたくさん出してる版元だね。

編 僕の印象だとエロ漫画に限らず、ジュブナイルポルノというかエロ小説のアンソロジーも結構ありますよね、触手ものとか。

ゴ なるほど。やっぱりファンタジー系だね。

編 固定ファンはいるんだけど、部数がたくさん売れるものではない、そういうジャンルでアンソロジー系は強くなるんですかね。

ゴ そうだね。従来のエロ出版社がやってない、隙間産業というとアレだけどさ(笑)、そういう分野で、マニアックな層を鷲掴みにしてるんじゃないかな。

編 そんなアンソロジー・コミック、このロックンロール・エロ漫画では初登場ですね。

ゴ あんまり買ったことないんだけど、気になるのがあるとちょっと見てみようと思うじゃん。で、以前鼻フックものを買ったら大外れでさ。外れって言っちゃいけないけど、やっぱりそういうテーマに沿ったものがもともと好きで描いてる作家さんが集まってるのであれば、熱意なりクオリティなりがあると思うんだけど、言い方悪いけど仕事のない漫画家さんが一つのテーマで描かされてるみたいなさ。そういうノリが見えたりすると、ちょっと違うんじゃないかって。

編 アダルトビデオだと、プレイやジャンルで作品を選ぶことが割とよくあるじゃないですか。でもエロ漫画だと必ずしもそうとは限らないってのは、面白い現象ですね。

ゴ そこまで細分化されてないというか、偏った分野だと商業では仕事がない。同人だとそれこそスカトロだったらスカトロだけ描いたり、ふたなりばっかりずっと描いてる作家さんもいると思うけど。商業だとやっぱりそれなりに可愛くて巨乳で、中出ししてっていうオーソドック性を求められるから。

編 そんな中、今回お持ちいただいたのはタイトルを見てわかるようにふたなりものということで、帯にも「巫女、女子校生、シスター、姫騎士......幻想と精液とふたなり愛にあふれた作品がいっぱい!」と。

ゴ 本当はツンデレ系の漫画を持ってこようとしてたんだけど、実は一昨日、近所のたちばな書店に偵察に行ったところ、これがお店に入った途端目に飛び込んできてさ。やっぱり中身が分からないとみんな買わないので、表4の帯にワンシーンが載ってたりするんだけど、この真ん中の、今日紹介する作品のコマが一つあって、これはよさげだなと。

編 ちなみにそのコマは「初めてのオナホイキしちゃう......!!」というモノローグでビクビクしてるシーンなんですが、このコマのどの辺りにソソられたんですか。

ゴ 可愛らしさと、オナホイキ、尚且つ完全着衣という、ちょっと見たことがない感じだった。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」表4帯


編 なるほど(笑)。このひとコマからそれだけの情報を掴んで、これはいけるぞと。

ゴ 他は外れでもこの漫画はいいだろうなと。

編 素晴らしい。まさに目利きのハウツーですね。

ゴ マニアだね(笑)。

編 このひとコマからアタリをつけて、実際に購入してみたところ、期待を裏切らないできであったと。

ゴ そうだね。これは今まで読んだ中でもベストクオリティだね。

編 では早速作品を読んでいきましょう。

■ふたなり女子たちがオナホで百合!

編 作品名は「オナホフレンズ」。作家さんはまる寝子さんという方です。この方はご存じだったんですか。

ゴ ぜんぜん知らなかったね。ただ、まる寝子っていう名前も絵柄もカワイイし、それでふたなりっていうのもキュンと来るかな。

編 顔つきも可愛らしい感じですよね。

ゴ 僕の好きなゆるいギャグアニメ的な。

編 そうですね。見てみると、ひとコマ目からヤラれました。「ここはふたなり女子だけが通う二娘玉川学園」。二子玉川と掛けてるんですかね。

ゴ これがまたゆるギャグだね。

編 教室の中にふたりのふたなり娘たちがいまして、ひとりの子が「課題終わった?」と聞いています。その課題は何かというと、「工芸のオナホ制作! 明日までだよ」といきなり大ゴマでぶっこんできてます。

ゴ インパクトあるよね。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.21


編 「私 手伝うから一緒にやろ?」「でも今時オナホなんて流行らないしなー 時代はVRだし」ということで、発行年月日を確認したら今年の発売作なんですね。

ゴ そう、出たばっかりだよ。最先端のエロ。

編 出だしの印象は学園日常もので、女の子同士の軽いギャグ的なやり取りや崩れた顔なんかもあったりします。続く導入部では「杏子ちゃんオナホ経験あったっけ?」「な......無いけど悪い?」。顔が「カアア」と熱くなっています。そして「練習用から試してみたら」ということで......第二美術室ですか。

ゴ 「オナホ部」だね。「昔はコンクールの全国大会常連だった」という。

編 オナホを制作する部があると。そして全国大会まであるという設定が示されるわけです。壁の張り紙のディティールがなかなか凝ってます。「陶芸・細工・オナホ制作以外での使用を禁ず 生徒会より」とか。

ゴ 芸が細かい。飾られてるトロフィーも金のオナホみたいな。

編 「射精はきれいに」と書かれていたり。そんなところで、初心者である杏子ちゃんに「じゃ パンツ脱いで」と。「い...今やるの? 借りてくものと......」「体験しなきゃいいもの作れないよ?」と言われて、体験を決意する杏子ちゃんなんですけど、この杏子ちゃん、ニット帽を被ったままです。

ゴ ここがまた萌え要素だよね。

編 そしてタイツとパンツを脱いだら、またタイツを穿いて、「タイツ穿いたままでやる......」と。

ゴ 恥ずかしがり屋で内向的な性格というのがいいね。

編 脱いだスカートを手にかけて、パンツを手に持って、そしてタイツを穿き直して、股間のところがうっすら見えているこのカットがなかなか魅力的です。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.23より


ゴ 「もじ......」というのがまた。彼女にしたいタイプだね。

編 そしてこのカットから、杏子ちゃんがオナホを初めて使おうとするんですが、「なにこれ狭くて入らない......」「......ていうか杏子ちゃん」「まずおちんちん固くしないと無理だよ」と言われて「カアア」と真っ赤になるこの感じ。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.24より


ゴ いいね。

編 そして「......しょうがないじゃん......」「うち親が厳しくてオナホ買ってもらえなくてさ」「ふたなりだからってむやみに射精するのははしたないって」「オナホどころかオナニーすらしたことなくて......」という告白がありまして。

ゴ ビックリしたね。

編 すると「それなら始めからそう言えばいいじゃない」と、後ろからオナホの手ほどきが。

ゴ 後ろからカラダを密着させて、大きいおっぱいを「むにゅっ」と背中につけて。

編 右手にオナホを持ち、左手は竿に添えるという。杏子ちゃんがドキッとしちゃいます。そんな体勢からの「誰だって最初は初めてなんだから」。

ゴ さわられて「ピクン」と大きくなってるね。

編 「まず指で輪を作って亀頭から擦って......」「ね 気持ちいいでしょ」というところで、タイツを穿いたままの設定なので、タイツ越しのチンコが大きくなっていく様子が描かれています。

ゴ ここが作家さんのテクニックで、なんでタイツを脱がせなかったかと言うと修正を入れる必要がなくなるから。

編 そうなんですよね。亀頭とカリの形から筋張っている様子まで非常によく分かるチンコが、タイツ越しに描かれてるんですよね。

ゴ 尚且つフェティッシュというか、マニア性も高くなってるよね。

編 髪の毛やニット帽もそうなんですけど、スクリーントーンがふんだんに使われていて、タイツの光沢感もかなりいい感じに表現されていますよね。

ゴ トーンフェチだね。

編 すると「ほら あっというまに固くなった♥」と言われて。

ゴ デカいね。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.26より


編 やっぱりこのチンコの大きさもゴールドマンさん的にはポイントですね。

ゴ そうだね、顔が幼くて巨根というアンバランスさが何ともいえないね。

編 そしてフル勃起状態の杏子ちゃんに後ろから「杏子ちゃん どう?」。すると「ど......どうって......」「むずむずする......」。

ゴ 初めてだからね。

編 我慢汁も垂れています。「他には?」「爆発しそうっていうか......」。ドキドキしてるところで「挿れたくなってきたでしょ」と耳元で「ヒソ...」と言われて、さらに「ドキッ」です。

ゴ これは来るね。

編 そんな中、フル勃起チンポに後ろからオナホを被せようとします。「結構きつく感じるだろうけどすぐに馴染むから」「さ 思い切って......」と。

ゴ 「ひゃんっ」

編 「グニュ...」というこの、ふたなり描写だけではなくて、オナホの描写が。

ゴ 柔らかそうな、気持ちよさげなね。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.27より


編 いかにもこのオナホは気持ちいいですよ、という表現が手抜きなく描かれてます。

ゴ 簡単な玩具としては描かれてないよね。そこは分かってらっしゃるところだと思うね。

編 そして「ぐぐぐ...」「な......なにこれ......」「オナホがはちきれそうになっちゃうかもだけど......」。

ゴ 「ぞくぞく」。

編 「おちんぽ中が超敏感で......」「みちみち」「オナホがまとわりつくみたい」。で、入ったら、オナホを動かすのを杏子ちゃんにお任せします。「好きなように動かして」と言われて初めてのオナホオナニーです。

ゴ 両手で持って「ぎゅ......」。「んんっ...」と力入ってるね。

編 ここで杏子ちゃんのモノローグが入ります。「きついけどちゃんと収まって」「おちんちんにぴったり吸い付いてくる......」「なんだかざらざらしてる......」「そういえば中は複雑な工夫してるんだっけ」「職人ってすごいんだ......」と、ちゃんと設定へのフォローも忘れない(笑)。

ゴ 完全にチンコだけの気持ちを表現してるのは素晴らしい。

編 またこのオナホの断面図も凄いですね。

ゴ 実際のオナホの箱の裏にもよく断面図があるけどね。その気持ちよさを的確に表現してるね。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.29


編 職人さんの手作り感も伝わってきますね。ギャグ的な設定をシリアスなエロ表現につなげてくる感じがヤバいです。すると、後ろから同級生が杏子ちゃんの胸を責め始めます。「ひゃっ...」「杏子ちゃんでもそんな可愛い声出すんだ」「お......おっぱいはだめだって」「あっ もしかして弱いんだ」「し 知らな......」「こりこりしてきたよ」「ひゃっ...」といういかにもエロ漫画的な。

ゴ プラスαで。

編 ふたなり同士なんですけど百合な展開もあって。そしてまたモノローグです。「変なの......おっぱい弄られてると」「きゅんきゅんおちんちんに響いて」「オナホの感触がいっぱい伝わって」、そして「初めてのオナホイキしちゃう......!!」という、帯の表4側にあったコマに繋がっていくわけですね。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.31より


ゴ 結構デカいコマだね。「ビクンッ」「ピュルル」。

編 ここで要注意なのが、チンコの下の女性器部分でもちょっと......。

ゴ マン汁的なものが溢れてるね。

編 そして「ゾクッ」としてる様子がしっかり描かれています。さらに射精の後、同級生が「私も催してきちゃった」。

ゴ 「ビィンッ...」と。また巨根だね、この彼女も。

編 はい。タイツ越しだと修正がはいっていなかったんですけど、こっちにはやはり修正が入っています。

ゴ そうなんだよ。生だとどうしてもね。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.32より


編 そして「ね いいでしょ?」とタイツ越しに杏子ちゃんのオマンコを広げて、「杏子ちゃんのおまんこ借りて......」「ズンッ」といきなり挿入です。

ゴ 処女だから、乱暴だけどそこがいいんだろうね。

編 「はぁぁ♥ すごい締まる......♥」「杏子ちゃん おちんぽが射精直後だからかな」ということで、このカットの描写は「グチュ...」「ギチィ...」とキツい感じと濡れてる感じを擬音で表わしつつ、オナホを被っているチンコは「キュンキュン」しています。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.33より

ゴ これはやっぱり百合の表現なのかな。

編 そこから「私のおちんぽは一度火が点くとね」「もう止められないの......」と。ここから体位も変わって本格的なカラミが始まっていきます。「ほんとに......何度も無造作に出たり入ったり......」「あ......そっか 今の音々って」「さっきまでのあたしなんだ......」「初めてのオナホに夢中だったあたし......」。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.34より


ゴ 振り返ってますね。

編 そこで「わかった いいよ」「あたしをオナホ代わりに使って......」と杏子ちゃんは言うんですが、この同級生の音々ちゃんは「うぅん 杏子ちゃんはオナホなんかじゃないよ」「私ね...前から杏子ちゃんのおまんこ試したかったの」「替えの利かないリアルおまんこ」と、オナホと女性器の違いというところまで言及していきます。悟ったような主人公をさらにもう一回諭すというような流れが憎いですね。そして「杏子ちゃんのおまんこ 私が借りた中で」「ふた女子千人にひとりとかの名器だよ」「杏子ちゃんのおまんこ素敵なの......」と、まさに百合っぽく、二人はキスをしながら......。

ゴ そうとうヤリ込んでる感じするけどね、この同級生は。

編 かなりのヤリチンですよ。ハメながら「ちんぽもまんこも一級品♥」「もっと自信もっていいの」。

ゴ 「バンッ」「バンッ」「ぞく」「ぞく」。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.36より


編 「次は私がおまんこ貸してあげるね」「その前に杏子ちゃんの名器おまんこに出しちゃうから」。で、「ズブブ」「おちんちんとおまんこでイッちゃうっ...」ということで。

ゴ 「ドプッ」「ドプッ」「みちっ」「みちっ」「ビュルッ」。中出しされながら、さらにオナホを突き破って射精です。


『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』所収「オナホフレンズ」p.37


編 これは貫通型のオナホだったんですね。そしてタイツ越しの射精が自分の顔にかかるという、非常に凝ったシーンになっています。すると、いわゆるエロ漫画的時空で、最後はオチのページになるんですが、オチとしては「杏子のおまんこを元に音々が考案したオナホは高い評価を受け」「学園の枠を超えて低迷期にあったオナホ界に一石を投じる事となった」。さらに「まさか名門オナホーシャッセ大学の留学話を断るなんてね」「やっぱ二娘玉生としてはさ」「ここから始めたいかなって......」ということで、「新生!! オナホ研究部」が発足したことが示されてこの物語は終わります。

ゴ いい話だね。

■はじめてのオナホ、あの気持ちよさの感動が伝わる!

編 ちょっと一読した時、度肝を抜かれた感がありました。

ゴ 現代的ではあるけど、近未来の話だよね、「オナホ部」っていうさ。オナホブームが過去のもので、20年くらい先の話なんだよね。これを読んだ時に、最近は年齢のこともあるんだけど過去を振り返るオナニーみたいなことをしてたから、やはり未来を感じるオナニーをしないとダメだなと。僕も生まれ変わったんだよ。

編 前からおっしゃっていたように、ヌルいオナニーをしていてはダメだということですね。

ゴ (笑)そうなんだよ。惰性もよくないし、これまでのオナニーの歴史を「ゆく年くる年」みたいなことをしていて。官能劇画の頂点だと僕が思ってる三条友美先生の『少女菜美』シリーズを買い直したり、フランス書院文庫の綺羅光先生の初期女教師ものを読んでオナニーしてたんだよ。

編 ゴールドマンさんのオナニー人生の中で燦然と輝く伝説級のオカズたちを振り返ってらしたと。

ゴ そう。で、やっぱり今読んでも素晴らしいし、実用的だし、エロの原理がそこにすべて詰まっていたから、もうそれを超えるものは出てこないんじゃないかということで、現状のジャパニーズポルノに絶望してたわけ。でもこの『ふたなりっ娘ファンタジアIII』を読んでからね、ちょっと考えが変わった。やっぱり新しい目線のオナニーを志向していかないとホントにダメだなと思って。

編 志をあらたにされたんですね、2017年。

ゴ そうだね。やっぱりふたなりとオナホの組み合わせが凄く新しいし、尚且つ単なるギャグじゃなく官能的で。自分もオナホ経験者としてムズムズする感じがあった。

編 「ロックンロール・オナホール」をやって頂いてますからね。

ゴ そうそう。紹介した中には外れもあったけど、いいものは凄く、リアルマンコより優れた造形もあったから。それを漫画にちゃんと取り入れてるのは現代的だし、新しいなと。

編 読んでいると、自分の中でのオナホ体験の、気持ちよかった時の記憶がちゃんと思い出せる感じに描かれていますよね。

ゴ もうオナホは普及してるので、漫画に取り入れられたり場面場面に出てくることはあるんだけど、やはり雑というか、本番の前フリとして、ちょっとオナホでシコシコって、女の子が攻めちゃったよ、みたいなのが多かったけど、これはきちんとオナホの良さというのがね、それだけでヌケるような描写で証明されてるから、ぜんぜん次元が違うなと思ったね。作者さんが凄く分かってらっしゃるというか。

編 初めてのオナホ体験の感動みたいなものが伝わってきます。

ゴ まさにその通り。実際、こんなマニアックなエロ漫画を一生懸命読んでる人間って、たぶん大半がそうだと思うけど、セックスの体験が極少で、やっぱりオナホによる絶頂が8割くらいの方が多いと思うから、そういう意味では非常にリアリティがあるね。

編 なるほど。読者側に立っている。

ゴ 立たざるを得ない人が描いてるんだと思うけど。だいたいふたなりまで妄想していくっていうことは、かなり現実的にはいろんなことが行なわれていない人生なのかなと。悪い意味ではなくってね。自分もやっぱり、40代後半、WEBスナイパーに関わるようになってから、めっきり現実的にそういうこともなくなってきたから。別にWEBスナイパーのせいではないけど。

編 うちのせいにされても困ります(笑)。

ゴ でもその環境があることによって、ふたなりも理解できるというか、ファンタジックなエロスを凄く身近に感じられるようになったから、それは素晴らしい。それまではやっぱり、ある意味で現実的というか、体感に近いものがエロいとか、興奮するものだった気がする。所詮オナニーは脳内の出来事だから、たとえば今は僕はそういう段階ではないけど、触手ものとか、ああいうものでヌイてる人たちもいるわけで、そこら辺まで行けなきゃダメだなと。そういう意味ではまだ進化の途中というか、オナニー成長期。

編 じゃあ2017年のゴールドマンさんは、これまであんまり手を出してこなかったファンタジー系に手を出す可能性があると。

ゴ ファンタジックなオナニーを目指して。

編 これで晴れて、ファンタジスタ・オナニストに。

ゴ 最近、アニメもね、『ガヴリールドロップアウト』というさ。

編 素晴らしいアニメですね。

ゴ 天使と悪魔が出てくるスクールコメディを観てるんだけど、やはりファンタジーだね。現実は厳しいことばかりだから。2017年はファンタジアなオナニーを志向するよ。

編 ということで、今回ご紹介したのはキルタイムコミュニケーションさんからアンリアルコミックスとして出版されている『ふたなりっ娘ファンタジアIII』の中の、「オナホフレンズ」。まる寝子さんの作品でした。

ゴ まる寝子さん、単行本もあるので、よろしくお願いします。

(続く)

※記事中の画像に入っているモザイクは、記事制作にあたってWEBスナイパー編集部が追加したものです。

『ふたなりっ娘ファンタジアIII 』(キルタイムコミュニケーション)


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ゴールドマン 87年にアートビデオより「電撃バイブマン」で監督デビュー。その後、実験的な作品をリリースするなどAV業界に対して常に挑戦的な姿勢を持ち続ける。中でも89年に発表された60分ワンカットの8ミリビデオ作品「なま」は伝説級。近年はハメ撮りでの言わせ系淫語で独自の世界を展開。20年間で約1500人の女とハメ撮りし、300本以上のハメ撮り作品を制作してきたAV業界の巨頭。
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17.02.09更新 | WEBスナイパー  >  ロックンロール・エロ漫画
文=ゴールドマン |